著者
山内 肇 小林 司朗 岡ノ谷 一夫
出版者
Japanese Cognitive Science Society
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.418-433, 2012-12-01 (Released:2014-10-31)
参考文献数
18
被引用文献数
1

In this article, we report the differences in eye movement between experts and novices in “Mind Map,” a graphical note-taking method. Using a total of six different mind maps, we examine how subjects' eye movements followed the basic structure of each Mind Map stimulus. Each subject was asked to comprehend the content of the mindmaps on a display. By using an eye-tracker built into the display, we were able to obtain both subjects’ gaze information and eye-movements without restraining their natural observing behavior. Our findings indicate that while novices observe the mind map on a branch-to-branch basis, as if they were following the note-taking process itself, experts first browse key information located around the central image of the note, then move onto more detailed content. That is, while novice Mind Mappers thoroughly scan entire branches attached to a trunk, and then shift their attention to the next trunk, experienced Mind Mappers first browse the trunk, possibly to obtain a general idea of what the mind map is about, then shift their attention to detailed branches. This appears as though they were spontaneously building their own table-of-contents.
著者
菅本 守 弓林 司 片桐 奏羽 菅本 晶夫 藤本 直明 コリン レッドパス
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.4I3GS201, 2020 (Released:2020-06-19)

ハートラインはカブトガニの視覚が側抑制のメカニズムを持っていることを発見した。側抑制とは、強い刺激をより強く、弱い刺激をより弱くするメカニズムである。側抑制の機構によって、外界の様子をはっきりと捉えることができる。本研究では、側抑制のメカニズムを応用することによって、エッジ検出の新しいフィルターを作った。それらはラプラシアンフィルターを含むより一般的な定式化である。
著者
小林 司
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
臨床薬理 (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.351-356, 1972-12-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
8

1 0 0 0 OA 人工精神病

著者
小林 司
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
臨床薬理 (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3-4, pp.213-218, 1970-12-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
8
著者
伊藤 晋 山本 茂一 林 司 加藤 誠司 日裏 久英 松本 雅則 藤村 吉博
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.27-35, 2010

ADAMTS13は,止血因子であるフォンビレブランド因子(VWF)のA2ドメイン内のTyr<sup>1605</sup>-Met<sup>1606</sup>間のペプチド結合を特異的に切断する酵素である.この切断により新たに生じるペプチドのC末端Tyr1605を特異的に認識するモノクローナル抗体を用いて,基質の切断生成物をELISA法で直接測定する原理に基づいたADAMTS13活性測定法のキット化を行い,そのキットの基本的な性能を評価した.<br> 本キットの最小検出感度は,健常人のADAMTS13活性100%に対して,0.4%と高感度であった.また,調製したプレート内のウエル間の均一性(変動係数(CV)=3.3%)は良好で,濃度の違う検体での同時再現性(CV=1.1~4.7%)及び日差再現性(CV=2.6~7.5%)も良好であった.希釈試験では,原点に回帰する良好な直線性が得られた.またヘモグロビンやビリルビン等の共存物質の影響は,検討した濃度範囲では認められなかった.反応はEDTAで完全に阻害された.<br> 臨床検体及び健常人検体を本キットで測定したときのADAMTS13活性は,健常人プール血漿100%に対し先天性のADAMTS13活性欠損症であるUpshaw-Schulman症候群(USS)で0.5%以下~2.7%,USS保因者群で7.7~85.3%,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)群で0.5%以下~58.1%,健常人で54.7~134.4%と測定され,TTPの診断に必要な判別能を有しており,SDS-agaroseゲル電気泳動法との相関は相関係数(r)=0.931と良好であった.本キットは優れた性能と操作性を有していることから,TTPの診断や血小板輸血時の適否判断などにおいて有用であると考えられた.<br>
著者
伊藤 晋 山本 茂一 林 司 加藤 誠司 日裏 久英 松本 雅則 藤村 吉博
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.27-35, 2010 (Released:2010-03-15)
参考文献数
14

ADAMTS13は,止血因子であるフォンビレブランド因子(VWF)のA2ドメイン内のTyr1605-Met1606間のペプチド結合を特異的に切断する酵素である.この切断により新たに生じるペプチドのC末端Tyr1605を特異的に認識するモノクローナル抗体を用いて,基質の切断生成物をELISA法で直接測定する原理に基づいたADAMTS13活性測定法のキット化を行い,そのキットの基本的な性能を評価した. 本キットの最小検出感度は,健常人のADAMTS13活性100%に対して,0.4%と高感度であった.また,調製したプレート内のウエル間の均一性(変動係数(CV)=3.3%)は良好で,濃度の違う検体での同時再現性(CV=1.1~4.7%)及び日差再現性(CV=2.6~7.5%)も良好であった.希釈試験では,原点に回帰する良好な直線性が得られた.またヘモグロビンやビリルビン等の共存物質の影響は,検討した濃度範囲では認められなかった.反応はEDTAで完全に阻害された. 臨床検体及び健常人検体を本キットで測定したときのADAMTS13活性は,健常人プール血漿100%に対し先天性のADAMTS13活性欠損症であるUpshaw-Schulman症候群(USS)で0.5%以下~2.7%,USS保因者群で7.7~85.3%,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)群で0.5%以下~58.1%,健常人で54.7~134.4%と測定され,TTPの診断に必要な判別能を有しており,SDS-agaroseゲル電気泳動法との相関は相関係数(r)=0.931と良好であった.本キットは優れた性能と操作性を有していることから,TTPの診断や血小板輸血時の適否判断などにおいて有用であると考えられた.

1 0 0 0 OA 胆嚢結核の1例

著者
吉武 明弘 金井 歳雄 高林 司 中川 基人 川野 幸夫 向山 小百合 鳥海 史樹
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.1415-1418, 2001 (Released:2011-06-08)
参考文献数
9

症例は73歳の男性. 主訴は右季肋部痛. 画像検査で胆嚢底部の著しい拡張と胆嚢結石を認めたため, 開腹手術となった. 術中所見では, 胆嚢体部のくびれと底部の著しい拡張と腹壁への浸潤を認めたため, 腹直筋の合併切除を伴う胆嚢摘出術を施行した. 底部の内溶液は米のとぎ汁状で, 培養検査で結核菌が証明された. 術後1年間の抗結核剤の投与を行った. 本症はきわめてまれであるが, 結核を疑うことが診断に結びついた.
著者
横田 雅実 桐野 靖子 小林 司 小林 雅文
出版者
日本歯科心身医学会
雑誌
日本歯科心身医学会雑誌 (ISSN:09136681)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.85-89, 2000

今回の症例は, 数か所の身体症状が病理学的に認められ, それにうつ状態がかさなっているものである.<BR>患者は, 1996年の初診時において78歳の女性である.彼女は20年以前から, 半身不随の夫の看病を続けており, 彼女自身も動脈硬化症, 高血圧, 狭心症, 脳梗塞等の身体症状に加えて, 不定愁訴, 悪夢, 不眠等で苦しんでいた.さらに娘の結婚による別居後, それらの症状に加えて, 自殺念慮, 発癌恐怖もおきてきた.かかりつけの内科医から, 末梢の治療薬に加えて, 抗不安薬も投与されて来たが, 充分な効果が得られないので投与量が増加されていた.<BR>彼女の下顎切歯 (21112) の金属冠は, 破損していたが, 近くの歯科医に不信感を持っているため, 7~8年放置したままで, 治療を受けようとしなかった.今般, 彼女の娘に連れられて筆者らを訪れた時にはdrowsinessのため歯科治療を行える状態ではなかった.筆者らはこのdrowsineSSは, 現在服用中のアルプラゾラムのためと考え, その服用を中止させ, その代わりに心身症性の臓器および循環障害に著効を示し, しかもアルプラゾラムよりも依存性の低いクロキサゾラムを処方した所, 小量投与にもかかわらず, 3週間の服用で身体症状を含めて精神症状に際だった改善が認められた.勿論この間に心身医学的療法として, 臨床心理学的アプローチによりカウンセリングを定期的に行った.約1か月経過時から口腔内治療を始めた.まず21112の破損金属冠を撤去し, 根管充填物を除去した.X線診査によれば, 21112の根尖端に病変はみられなかったので, ただちに根管充填を行い, その数日後にメタルコアーを合着し, 印象を採得した.翌月には金銀パラジウム裏装の硬質レジン前装冠を合着した.現在まで経過は良好である.<BR>クロキサゾラムの投与は1年間で中止した.それは患者が消化管障害の再発を訴えたためで, このため1997年10月から, 心身症性の消化管障害に著効を示し, 依存性の心配の少ないフルトプラゼパムの投与を開始し, 現在まで順調である.
著者
爲季 周平 阿部 泰昌 山田 裕子 林 司央子 種村 純
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.348-355, 2009-09-30 (Released:2010-10-01)
参考文献数
11

Action disorganization syndrome (以下ADS) を呈した脳梁離断症候群の一例を経験し,ADS の出現機序と関連領域について検討した。ADS は日常的生活の順序を多く含む動作において,使用対象の誤り,順序過程の誤り,省略,質的誤り,空間的誤りを示し目的行為が障害される。ADS は目的行為の概念は保たれるが contention scheduling system におけるスキーマの表象が誤ったり省略されたりし,さらにその誤って表象されたスキーマを supervisory attention system によって訂正できない結果,そのまま誤って表象された行為が出現する。本症例は脳梁膝から,左上・中前頭回にかけて損傷されており,過去の報告例では左右どちらか一方,または両側の上・中前頭回が損傷されていた。ADS は左右両側の広範な前頭葉領域内の損傷によって生じる可能性が考えられ,左右の上・中前頭回を結ぶ交連線維の損傷により,脳内における情報の統合障害や錯綜,注意機能や抑制機能の低下が加わることで生じると考えられた。