著者
北山 理恵子 林 敏雄 南新 三郎 渡辺 泰雄 成田 弘和
出版者
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
雑誌
The Japanese Journal of Antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.643-648, 1995-05-25 (Released:2013-05-17)
参考文献数
16

T-3761の血清蛋白結合に関する検討を行い, 以下の結果を得た。1. 各種動物およびヒト血清に対する結合率は16.9~27.7%であり, CiprofloxacinやOfloxacin よりもわずかに高値を示した。2. 薬剤濃度0.25~20μg/mlにおける, ヒト血清蛋白結合率は19.1~23.8%であった。3. ヒト血清蛋白結合率は, 血清蛋白濃度の減少に伴って低下した。4. T-3761 (2μg/ml) のヒト血清との結合率はpHの影響を受け, pH7.0, 7.4および8.0において, 各々12.4, 21.3および32.1%であった。5. ヒト血清蛋白との結合は可逆的であった。6. ウサギにT-3761 20mg/kgを経口投与した時のin vivo結合率は26.1~33.2%であり, in vitro結合率と類似していた。T-3761は富山化学工業 (株) 綜合研究所において開発されたニューキノロン系合成抗菌薬である。本剤はグラム陽性菌ならびにグラム陰性菌に対して広範囲な抗菌スペクトルを有し1), 経口吸収性が優れ, 血中濃度のピーク値が高く, 尿中に速やかに排泄されることを特徴としている2)。今回, T-3761の各種動物およびヒト血清に対する結合率, 血清蛋白結合に及ぼす薬剤濃度, 蛋白濃度ならびにpHの影響, 血清蛋白結合の可逆性を検討した。またウサギにおけるin vivo結合率についても検討したので, その成績を報告する。
著者
何 永森 森西 洋平 小林 敏雄
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.p39-42, 1988-01

特集 乱流の数値シミュレーション(NST) その4
著者
小垣 哲也 小林 敏雄 谷口 伸行
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.65, no.633, pp.1559-1567, 1999-05-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

In order to conduct direct numerical simulation (DNS) or large eddy simulation (LES) of turbulent flows in complicated flow geometry, accurate finite difference methods are needed in generalized curvilinear coordinate system. Recently, it was shown that the analytical conservation properties of the set of basic equations are needed to be satisfied properly even in discretized basic equations in order to obtain accurate and stable solutions in simulations of incompressible turbulent flow using finite difference method. The basic equations treated here are the continuity equation, the Navier-Stokes equation and the transport equations of the square values of velocity components and the kinetic energy. In this paper, finite difference schemes in generalized curvilinear coordinate system that are suitable for simulations of incompressible turbulent flow are constructed from relatively simple extension of the proper finite difference schemes derived in equidistant Cartesian coordinate system. The extension of finite difference scheme into generalized curvilinear coordinate system is based on the fact that the analytical conservation properties of the coordinate transformed basic equations for incompressible viscous flows are identical with that in Cartesian coordinates.
著者
保田 隆 渡辺 泰雄 四辻 彰 林 敏雄 南 新三郎 岡本 世紀 山城 芳子 荒木 春美 伊東 優子 本村 桂子
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.36, no.Supplement9-Base, pp.95-109, 1988-12-30 (Released:2011-08-04)
参考文献数
12

新ピリドンカルボン酸系合成抗菌剤T-3262のin vitroおよびin vivo抗菌活性をnorfloxacin (NFLX), ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX) を対照薬剤として比較した結果, 以下の成績を得た。1) T-3262はグラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して広い抗菌スペクトラムを有していた。グラム陽性菌に対しては, すべての対照薬剤より強い抗菌力を示し, またグラム陰性菌に対しては CPFXとほぼ同程度, NFLX, OFLXより優れた抗菌力を示した。2) T-3262はPseudomonas aeruginosaを含むブドウ糖非醗酵菌, Bacteroides fragilisを含む嫌気性菌に対しても強い抗菌力を示した。3) T-3262はmethicillin耐性ブドウ球菌およびnalidixic acid耐性グラム陰性菌に対しても強い抗菌力を示した。4) T-3262の抗菌力に及ぼす諸因子の影響では培地の種類, ヒト血清添加の影響はほとんど受けず, 培地pHがアルカリ性側のとき抗菌力が強まった。5) T-3262の作用は殺菌的であった。6) グラム陽性菌およびグラム陰性菌を用いたマウス実験的全身感染症でT-3262は優れた治療効果を示した。特にグラム陽性菌においてすべての対照薬剤より優れた治療効果を示した。
著者
滝沢 正臣 小林 敏雄 中西 文子 鈴木 茂雄 宮林 宏保 矢野 今朝人
出版者
Japan Radioisotope Association
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.161-166, 1975

TV信号の蓄積と, 走査線変換のために用いられている高精度蓄積管 (メモリ管) を使って, RI像の収録と表示を行なう方法につき検討した。メモリ管のXYZ入力に, シンチスキャナ, またはシンチカメラからのパルスおよび座標信号を入力し, パルス密度に比例する電荷をターゲットに蓄積させる。収録終了後ただちにTV方式による表示に移る。必要により, 像のカラー化を行ない, また, バードコピーを得ることができた。実験の結果メモリの解像度700本, 階調10段階以上, 平たん度20%であった。またdead timeは5μsecフルスケールであった。臨床計測の結果は, フィルム像に近い各種臓器のシンチグラムが得られた。またX線写真とシンチグラムの重ね合わせができ, 読影上解剖学的位置の確認が容易であることがわかった。この方法により, スキャン像の多種にわたる表示が迅速に実行できることがわかった。
著者
小林 敏雄 佐賀 徹雄 瀬川 茂樹 金 泰均 崔 正明 金 錫魯
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.223-226, 1996

One of difficulty of particle tracking velocimetry (PTV) applying to air flow measurement is the detection and tracking of high speed fine tracer particles to the digital image. Tc capture and to track particle's images, an unique multi-illumination technique and a particle tracking algorithm are developed, and the technique has been applied to the measurement of a complex air flow around an axial flow fan with a flow velocity of about 6 m/s. In this paper, the details of procedure of the air flow measurements are presented.
著者
小林 敏雄 高木 清 大島 まり
出版者
東京大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

低温体療法は脳の一部に血液が流れなくなる虚血性血管障害型の脳卒中に有効であり、1980年代より試みられている。虚血性血管障害が起きると欠血により脳内温度が40度近くに上昇し、このため神経障害が起こり、最悪の場合には死に至る。低温体療法を用いて体を冷やすことで脳の温度を2度から3度下げることにより、発病後の回復経過が良好である症例が報告されている。しかし、現在行われている低温療法は全身を長時間にわたって冷やすため、患者の体力負担が増大し、かえって危険になる場合が起こり得る。そこで、頭と頸部だけを冷やすことにより効果的かつ患者の負担が軽減できるような選択的脳冷却療法が模索されている。本研究では脳内温度の調節のメカニズムを把握すると同時に効率的な選択的脳冷却療法の指針を構築するため、脳内の熱輸送のモデリングおよび数値解析を行った。以上より、本研究では以下の3つのテーマに重点を置いて研究を行った。(1)脳内熱輸送のモデリング(2)数値解析システムの開発(3)医用画像および臨床データとの比較・検証(1)では脳血管網において熱交換を行っていると考えられている、内頸動脈の海綿静脈洞を模擬した同軸円管における対向流型熱交換について、直円管モデルと屈曲管モデルでの数値解析を行った。(2)数値解析にはFIDAPを用い、動脈・静脈の入口に50mmの導入部を設けて安定化を図っている。それぞれの密度・比熱は血液および血管壁で等しく、伝熱方程式に熱拡散係数を与えることで温度の計算を行う。(3)実際の脳冷却を行う際には0.2℃から0.3℃の温度低下が必要とされ、今回の解析でその条件を満たすことが確認された。屈曲管は2次流れの影響により直円管よりも伝熱量が増加し、また拍動流入を与えることで温度境界層が壁面近傍だけでなくなり、より動脈の冷却が促進されることが分かった。
著者
森西 洋平 小林 敏雄
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.4-11, 1991-01-01

特集 乱流の数値シミュレーション(NST) その7
著者
富樫 盛典 小林 敏雄
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.103-106, 1994-02

特集 乱流の数値シミュレーション(NST) その10