著者
壁谷 英則 藤田 雅弘 森田 幸雄 横山 栄二 依田 清江 山内 昭 村田 浩一 丸山 総一
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.70-74, 2008-01-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

全国23都道府県のペットのグリーンイグアナについてSalmonella, PastemllaおよびStaphylococcusの保菌状況を検討した.Salmonellaは, 98頭中17頭 (17.3%) の糞便から分離された. 分離株49株中47株は, 生物群IVのS. enterica subsp. houtenaeであり, わが国のイグアナが原因と思われる乳児サルモネラ症の原因となった血清型45: g, Z51:-が3株, 生物群IのS. enterica subsp.entericaも2株分離された. 陽性個体17頭由来の17株中9株 (52.9%) はstreptomycin耐性株であり, また, すべての株は上皮細胞侵入因子 (invA) およびエンテロトキシン (stn) 両遺伝子を保有していた.P. multocidaは89頭中3頭 (3.4%) から, また, S. aureusは18頭 (20.2%) の口腔からそれぞれ分離された.
著者
丸山 総一 平賀 慎也 横山 栄二 直井 昌之 鶴岡 祐二 小倉 吉洋 田村 勝利 灘波 信一 亀山 やすひこ 中村 悟 勝部 泰次
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.997-1000, 1998-09
被引用文献数
11 35

1994年5月から1995年6月にかけて, 神奈川県および埼玉県の7ヵ所の動物病院より採取した総計471検体の飼育猫の血清について, B.henselaeとT.gondiiの感染状況を調査した.さらに, これらの中の無作為に抽出した67頭の猫について, 猫免疫不全ウイルス(FIV)抗体ならびに猫白血病ウイルス(FeLV)抗原の検索を行った.B.henselae抗体価は間接蛍光抗体法で, T.gondii, FIV抗体ならびにFeLV抗原は市販のキットを用いて測定した.調査した猫のうち, 43頭(9.1%)がB.henselaeに対し, 41頭(8.7%)がT.gondiiに対する抗体を保有していた.B.henselaeに対する雄猫の抗体陽性率は12.9%と雌猫の5.2%に比べ有意に高い値を示した(p<0.01).一方、T.gondii抗体陽性率は雄猫の9.1%, 雌猫の8.7%で有意な差は見られなかった.各病院ごとの猫のB.henselae抗体陽性率は0〜19.5%, T.gondii抗体陽性率は4.0〜18.8%であった.B.henselaeおよびT.gondii抗体陽性の猫は1歳以下〜14歳まで見られ, T.gondii抗体陽性率は年齢とともに上昇する傾向が見られた.無作為抽出した67頭の猫血清のうち, 16頭(23.8%)がFIV抗体を6頭(8.9%)がFeLV抗原をそれぞれ保有していたが, これらとB.henselaeの陽性率との間に関連性は認められなかった.
著者
伊藤 良剛 森 章浩 横山 栄作 寺澤 実
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.620, 2019 (Released:2019-02-23)
参考文献数
3

MRI室における金属類の吸着・持ち込み事故は,全国で多発している。日本医療機能評価機構からMRI検査室への磁性体持ち込みについて,医療安全情報が出されており,いかに重要な案件かが窺える。当院でも,2012年4月から2016年3月の間にMRI室における金属類の吸着・持ち込み事故が4件あった。その中でも看護師によるハサミのMRI吸着事故を重大なインシデントと捉えて,新たな防止対策として,イメージカラーの選定,専用ユニフォームの採用,イメージカラーと同色のテープ等を用いてMRI専用物品の区別化を行ない,事故防止に効果を認めたので報告する。
著者
坂本 慎一 横山 栄 中島 章博 李 孝珍
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

環境音響の研究では、様々な空間において人が音を聞いたときの反応を調べる。建築音響の分野では、音の空間特性が聴感印象や快適性、作業効率など、人の心理や活動に及ぼす影響に重点が置かれるので、対象とする空間の音響特性を正確に捉えることが重要である。そのような目的で近年では高度な波動音響解析手法が開発され利用されるようになってきた。様々な音源はすべて指向性をもっており,人間もまたそうである。さらに,人の聴覚も,頭部や耳介の形状に起因する指向性を有している。本研究では,そのような音源と受聴の指向性を正確にシミュレートしながら,環境音響を忠実に再現できる,波動数値解析を援用したシステムの開発を行った。
著者
横山 栄
出版者
東京大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

本研究は、環境騒音に含まれる衝撃性騒音に着目し、騒音影響評価法を確立するために、実験的検討によって聴覚心理的な立場からエネルギーベースの評価量の適用範囲および限界を把握し、また、各種聴感物理量との対応を検討することで、学術的基礎資料を得ることを目的として実施した。フィールド調査および実験室実験による心理的影響評価の結果から、衝撃性騒音を含む環境騒音についてもエネルギーベースの評価量の適用可能性が示された。