著者
佐古 順彦 耳塚 寛明 池田 輝政 牟田 博光 藤岡 完治 野嶋 栄一郎 浅田 匡
出版者
早稲田大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1992

日本で唯一の大規模総合選択制高校である伊奈学園を多面的に評価した。学校の設置計画と運営の実際を概観した後で、多様な教科の選択制、3300の生徒を収容する大規模、大規模を小規模に分割するハウス制(学校内学校プランあるいはキャンパスプラン)というこの学校の独自の特質の効果を検討した。主要な結果は以下のとおりであった。1.教科教室制と大規模な学校建築が教師の空間利用を制限している。2.大規模校の場面の匿名性と小規模校の部分(特にホームルーム)の親密性の均衡が重要である。3.教科選択と満足の関係に男女差や学系(コース)の差がみられる。4.卒業生の自己像に自己実現と同時にシニシズム(冷笑主義)の傾向がみられる。5.進路指導の事例調査によると、進学や職業希望の形成に加えて高校生活の指導が重要である。6.進路選択に関する他校との比較調査によると、大学進学希望の要求水準は他校のように学力によって高低に二極分化せず、比較的に高い水準を維持する。7.学校経営の財政基盤の分析によると、建築や設備などの資本的支出はやや大きいが、本務教員あたり生徒数や生徒一人あたりの支出や標準運営費は平均的である。8.教育情報処理システムは、この学校の大規模とカリキュラムの個別化に必須のものであるが、情報処理にともなう作業の多様さと作業量の多さが特徴である。教務関連、情報教育関連、教科教育関連のシステムの増強と人材の育成が必要である。
著者
池田 輝政
出版者
熊本大学
雑誌
産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) トライアウト トライアウトタイプ(標準)
巻号頁・発行日
2021

日常生活で使用可能な抗ウイルス製品の開発は、新型コロナウイルス感染拡大の抑制に非常に有効である。我々は、次世代の機能性材料である酸化グラフェン(GO)に注目し、GOが新型コロナウイルスに対して強い抑制効果を持つことを明らかにしているが、GOおよびその誘導体を使用した製品が抗ウイルス活性を持つかはわからない。そこで本研究では、GOおよびその誘導体を使用した製品における抗ウイルス効果を、感染性のウイルスを使って評価する系を構築し、それらの抗ウイルス効果を検証する。感染性のウイルスに対して効果を持つ真の抗ウイルス製品の開発は、新型コロナウイルスの感染拡大の抑制に大きく貢献すると考えられる。
著者
池田 輝政 IKEDA Terumasa
出版者
名古屋大学高等教育研究センター
雑誌
名古屋高等教育研究 (ISSN:13482459)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.185-202, 2004-01

名古屋大学の高等教育研究センターは研究を通して内外の大学改革に対応する貢献をミッションとした。当センターを去るにあたり、専任教授としてそのミッションを託された5年間を自ら振り返り、その軌跡を内外の検証の目にさらすことにした。結論としては、Mission Driven Researchの領域におけるセンター独自の成果物を開発できた。The mission of CSHE (Center for the Studies of Higher Education) of Nagoya University is to make contributions corresponding to several agenda in higher education institutions through the mission driven research for both of Nagoya University and the others. When I am leaving CSHE for the other university, I like to make a self-study report on how to achieve the goals prescribed under the mission of CSHE during the period of 5-years in charge of the full professorship. In conclusion, I found myself in having developed the deliverable in the field of the mission driven research of which CSHE could take advantage.
著者
池田 輝政 菱田 隆彰
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2011-MUS-91, no.10, pp.1-4, 2011-07-20

本研究では,コンテンツ内で 「劇伴」 として利用される楽曲を,素人が簡単に入手できるシステムを提案する.また,その実証として楽曲作成支援ソフトウェア 「Lazy Composer」 を開発した.
著者
ロビンソン デビッド J. 池田 輝政
出版者
名古屋大学高等研究教育センター
雑誌
名古屋高等教育研究 (ISSN:13482459)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.147-159, 2002-01 (Released:2012-06-12)

英文: Is On-Line education the future for universities? (http://ir.nul.nagoya-u.ac.jp/jspui/handle/2237/16561)
著者
柳井 晴夫 椎名 久美子 石井 秀宗 前田 忠彦 池田 輝政 箱田 裕司 繁桝 算男 荒井 克弘 村上 隆 市川 伸一
出版者
独立行政法人大学入試センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

研究期間は2003年4月から2006年3月までの3年間であった。まず、一年目の2OO3年12月に、全国国公私立の教員2,5000名を対象にした、大学生の学習意欲と学力低下に関する調査を実施した。この調査は、2002年に本研究の研究代表者が実施した学生調査(柳井、2003)との比較を可能にするよう調査項目が設計され、被験者となった教員も学生調査と同一の大学に所属する教員が選ばれた。調査回収数は11,481名でこの数は全国の大学の教員(教授・助教授に限定)数の11.6%に相当する。上記の調査結果を2004年6月までに分析し、その結果報告に関する研究会を2004年7月に開催した。2004年度には、上記の調査結果の分析の他、東北大学、九州大学、名城大学に所属する分担者が、それぞれの大学における大学生の学力低下を示すデータを分析し、2005年8月に開催された研究会において、九州大箱田裕司氏より、「卒業論文テーマ選択にみる自主性の経年変化」、名城大学池田輝政氏より、「大学初年次調査からみた学力問題」についての研究発表があった。2006年2月には、長崎県の教育センターで開催された「大学入学前に培うべき資質・学習意欲に関するシンポジウム」を共催し、研究代表者(柳井)と研究分担者(渡部・石井)が2004年に実施した全国教員に対する学習意欲・学力低下に関する調査結果を発表した。2006年2月下旬に、研究会を開催し、3年間の研究のまとめとなる報告書作成のための打ち合わせを行い、下記の目次による報告書(全部で258頁)を作成した。さらに、2004年の教員調査の際に自由記述欄に記載されていた内容を、大学の設置形態(国立、公立、私立)、学部別に並べて記載した小冊子「大学生の学習意欲と学力低下に関する実証的研究」を補足資料として作成した。報告書の内容は以下の通りである。第1部 大学生の学習意欲と学力低下に関する調査結果第1章 総合報告第2章 大学生の学習意欲と学力低下に関する調査結果の分析-第3章 教員所属専攻別の分析第4章 学力低下の内容分析一非対称多次元尺度構成法を用いた分析第5章 長崎教育センター「大学入学前に培うべき資質・学習意欲に関するシンポジウム」-入試改善の視点を踏まえて-第2部 実証データを用いた学力低下の分析第6章 日本語基礎能力の経年変化第7章 卒業論文テーマ選択にみる自主性の経年変化第3部 学力低下問題再考-今後の課題第8章 教育接続からみた日本の学力低下問題再考第9章 今後の大学教育の在り方をめぐって-終わりにかえて