著者
松浦 倫子 石原 立 河野 光泰 嶋本 有策 福田 弘武 岩上 裕吉 中平 博子 七條 智聖 前川 聡 金坂 卓 竹内 洋司 東野 晃治 上堂 文也 北村 昌紀 中塚 伸一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.501-512, 2020-05-24

●「考える内視鏡診断」のポイント・食道表在癌の治療方針を決定するためには,拾い上げ診断,範囲診断,深達度診断が重要である.範囲診断にはNBI観察,ヨード染色が有用である.深達度診断には,通常観察,拡大観察,さらにEUSを行い診断する.・特殊型食道癌は頻度が極めて少なく,まずは食道扁平上皮癌の典型的な拾い上げ,診断を行い,その特徴に合致しない病変に特殊型を疑うという診断体系が肝要である.・特殊型食道癌を疑う通常内視鏡像として,隆起を主体とし,上皮下発育を呈する場合が多いこと,特徴的な色調・表面性状を呈する病変が多いことが挙げられる.
著者
河野 光久 土井 啓行 堀 成夫
出版者
山口県水産研究センター
雑誌
山口県水産研究センター研究報告 (ISSN:13472003)
巻号頁・発行日
no.9, pp.65-94, 2011-12

日本海はユーラシア大陸の東部外縁に位置する縁海で,隣接する海洋とは対馬,津軽,宗谷および間宮の4つの浅い海峡で接続している。本海域の魚類目録は沿岸のほとんどの道府県で部分的な海域ごとに作成されているものの,日本海産魚類目録として日本海の全範囲を網羅した魚類目録はわずかしかない。日本海産魚類目録として最初に報告したのは加藤で,佐渡周辺,富山湾および山陰隠岐の海域ごとの出現種,合計636種を報告している。その後,津田は原色日本海魚類図鑑を作成し,日本海産魚類として774種を記載している。最近,著者らは山口県日本海産魚類目録を作成し,山口県日本海域だけで加藤および津田の報告を上回る870種が出現したこと,および水温上昇に伴い1990年代から2000年代に熱帯・亜熱帯性魚類の出現種数が大幅に増加したことを報告している。このように日本海における魚類の出現種は津田の報告以降,水温の上昇に伴い確実に増加していることから,できるだけ最新の情報を含めて現時点での日本海の魚類相を明らかにしておくことは,今後の水温変動が日本海の魚類の分布や回遊に及ぼす影響を評価あるいは予測する上で重要であると考えられる。本研究では日本海の沿岸および各海域の主要な魚類目録および魚類相に関する資料に,著者らが作成した山口県日本海産魚類目録のを加え,日本海沿岸の全道府県を網羅する魚類目録を作成すると共に,日本海の魚類相の特徴について検討した。
著者
河野 光久 國森 拓也 馬場 俊典
出版者
山口県水産研究センター
巻号頁・発行日
no.15, pp.35-43, 2018 (Released:2018-06-15)
著者
山本 亜衣 新冨 瑞生 河野 光登 巴 美樹
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.149-158, 2021 (Released:2021-03-01)
参考文献数
29

70歳以上の高齢者を対象とし、「低脂肪豆乳(不二製油株式会社)」を食事(みそ汁)に2カ月間添加し、低脂肪豆乳摂取による栄養状態改善および抗炎症作用を検討した。被験者は軽費老人ホームに入所中の高齢者17人とした。2014年9~12月に実施し、試験食摂取期間は低脂肪豆乳(不二製油株式会社)85 mLを朝食のみそ汁に添加した。評価項目は身体計測、簡易栄養状態評価表(MNA®- SF)、喫食量調査、血液検査であり、九州女子大学倫理審査委員会の承認を得て実施した。MNA®-SFの合計は摂取期8週が後観察期との差分において有意に高値を示し、栄養状態は維持していた。摂取期4週、摂取期8週にたんぱく質の摂取量が有意に増加し、カリウムは目標量、マグネシウムは推奨量に近似した。推定糸球体濾過量は前観察期と比較して摂取期4週、摂取期8週に有意な差は見られなかった。TNF-αは摂取期8週で前観察期、後観察期より有意に低下した。低脂肪豆乳の摂取は70歳以上の高齢者へのたんぱく質投与を腎機能に負担を掛けずに可能とし、栄養状態の維持やTNF-α低下作用による抗炎症作用に寄与すると考えられた。
著者
河野 光久 國森 拓也 馬場 俊典
出版者
山口県水産研究センター
雑誌
山口県水産研究センター研究報告 = Bulletin of Yamaguchi Prefectural Fisheries Research Center (ISSN:13472003)
巻号頁・発行日
no.15, pp.35-43, 2018-02

山口県瀬戸内海は,西から周防灘,伊予灘及び広島湾の一部で構成される。本海域の大部分の水深は50m以浅で,西部の山陽小野田市以西では広大な干潟が形成されている。本海域に出現する魚類については,藤岡が1952年~1980年代の採集記録に基づき294種を報告しているが,その後総括的な報告はなされていない。また,瀬戸内海では1994年以降水温上昇に伴い,新奇暖海性魚類が増加していることから,最新情報を含めて魚類相の現状を明らかにしておくことは,今後の水温変動が魚類相や分布に与える影響を予測するために重要であると考えられる。そこで,本研究では山口県瀬戸内海域で確認された魚類に関する既往の文献のほか,著者らの未発表の調査資料を網羅的に整理し,山口県瀬戸内海産魚類目録を予報として報告する。
著者
森本 浩志 古田 伸夫 河野 光慧 壁谷 眞由美
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究
巻号頁・発行日
2018
被引用文献数
7

<p>We developed a scale to measure inter-role conflict among employed family caregivers of elderly people with dementia, titled the Caregiving-Work Conflict Scale (CWCS). In study 1, items for the scale were selected, and factor structure and internal consistency were examined. In study 2, test-retest reliability of the scale was examined. In study 3, validity of the scales was examined using different samples compared to study 1 and 2. Results show that the CWCS, consisting of 20 items in 5 subscales corresponding to a bidirectional construct of inter-role conflict (caregiving interfering with work and work interfering with caregiving), was reliable and valid. We also show that when we consider cognitive appraisal in addition to frequency of experience in the assessment of inter-role conflict, no significant differences were observed in predicting stress and caregiving burden. We discuss the assessment and structure of inter-role conflict among employed family caregivers of elderly people with dementia.</p>
著者
河野 光久
出版者
山口県水産研究センター
巻号頁・発行日
no.5, pp.81-98, 2007 (Released:2011-12-19)
著者
伊藤 祐子 井上 薫 三浦 香織 河野 光伸 菊池 恵美子
出版者
日本保健科学学会
雑誌
東京保健科学学会誌 (ISSN:13443844)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.88-93, 2004-09-25
被引用文献数
2

発達障害児に対する感覚統合療法では,児童の障害の特性に合わせて様々な遊具を使用し感覚刺激を提供するという特徴がある。前庭系の刺激を提供する方法のひとつに,天井からつるされたホーススイングに児童を騎乗させ揺れ刺激を与え,姿勢を保持させるという方法がある。この訓練方法は臨床上,多くの療法士によって姿勢反応が未発達である障害児に対し実施されている。しかし,ホーススイングに乗っている際の姿勢反応について,客観的指標に基づき分析を行った報告は少なく,その効果も明らかでない。そこで本研究では,5歳から6歳の健常児を対象にホーススイングに騎乗中の頭部,体幹の反応について3次元動作解析装置を用いて分析し,その結果,ホーススイングに上手く乗れる児童と乗れない児童では,頭部,体幹の反応および,頭部の左右変位について異なる傾向を示す可能性があることが考えられた。
著者
堀之内 宏久 塚田 孝祐 河野 光智
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

腫瘍組織では、腫瘍循環が未熟なため低酸素を呈する。細動脈における酸素拡散について、担癌状態でどのように変化するかを測定した。パラジウムコプロポルフィリンの燐光の減衰による組織酸素分圧測定を行った。Nd-YAGパルスレーザーで励起を行い、ピエゾ素子を用いた移動ステージ上に動物を固定し、細動脈壁の酸素拡散係数を求める方法を開発した、Balb/cマウス背部に設置したDorsal skinfold chamberから観察される内径40~70μm壁厚20μm前後の皮下細動脈を観察した。Balb/cマウスおよびマウス乳癌細胞であるMMT060562を用いた。ドナーマウスより皮下移植腫瘍を摘出、1ミリ大の移植片としてWindow内に移植し、48~72時間後に直径が2mm程度となったところで腫瘍近傍の細動脈について測定した。また、左上肢腋窩部に腫瘍細胞浮遊液を移植、移植後9~10日後に腫瘍径が10mmを超えた時点でマウス背部にWindowを設置、4日後に測定を行った。細動脈壁酸素拡散係数は無処置群では5. 3±1. 1×10^<-11>[(cm2/s)(ml O_2. cm^<-3> tissue. mmHg^<-1>)]であった。腫瘍移植後の酸素拡散係数はウィンドウ内腫瘍群では3. 9±0. 4×10^<-11>[(cm2/s)(ml O_2. cm^<-3> tissue. mmHg^<-1>)]、腋窩腫瘍群では3. 1±0. 6×10^<-11>[(cm2/s)(ml O_2. cm^<-3> tissue. mmHg^<-1>)]であり、担癌動物において明らかに酸素拡散係数が低下し、細動脈領域で酸素を通しにくくなっていることが明らかとなった。
著者
河野 光雄
巻号頁・発行日
2011

筑波大学博士 (学術) 学位論文・平成23年7月25日授与 (甲第5905号)