著者
田中 仁
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では,多重劣線形最大作用素および多重劣線形分数積分作用素に対し,Morrey型ノルムによる加重付きノルム不等式を考察し,加重が満たす適切な十分条件を与えることに成功しました.また,一般化された分数積分作用素に対し,局所Morrey型ノルムによる加重をより一般な測度へ拡張したノルム不等式を考察し,測度が満たす適切な十分条件を与えることに成功しました.さらに,最大作用素に対する加重付きMorreyノルム不等式が成立するための必要条件,十分条件をそれぞれ与え,特にべき型の加重については必要十分条件を得てその完全な特徴付けに成功しました.
著者
田中 仁彦
出版者
朝日新聞社
雑誌
朝日ジャ-ナル (ISSN:05712378)
巻号頁・発行日
vol.10, no.34, pp.10-13, 1968-08-18
著者
田中 仁 許 衛東 宮原 曉 山田 康博 堤 一昭 秋田 茂 青野 繁治 片山 剛 三好 恵真子 今泉 秀人 大谷 順子 竹内 俊隆 高橋 慶吉 木村 自 思 沁夫 西村 成雄 丸田 孝志 江 沛 許 育銘 周 太平 李 朝津
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

(1)統合後の大阪大学における現代中国研究の部局横断的プラットフォームとして、中国文化フォーラムを改組した。(2)中国南開大学・台湾東華大学との研究セミナーの共同開催をふまえて、東アジア学校間交流の定例化をめざした。(3)『大阪大学中国文化フォーラム・ディスカッションペーパー』を刊行した。(4) 本研究の成果を、時間軸・社会空間軸・日中関係軸の三部構成とし、各部で歴史学と諸ディシプリンとの対話を提示する『共進化する現代中国研究』としてとりまとめた。
著者
奥山 裕照 岩田 辰吾 小浜 和貴 田中 仁 橋田 裕毅 中村 吉昭 牧 淳彦 高林 有道
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.2364-2368, 1998-12-01
被引用文献数
2

回腸腸間膜静脈瘤を原因として消化管出血を来したWilson病の1例を経験した.症例は28歳の女性.19歳時よりWilson病と診断され, 小康状態であった.ところが平成8年12月13日より突然下血を繰り返したため, 平成8年12月16日, 精査目的に入院となった.血管造影(上腸間膜静脈相)にて右卵巣静脈とシャントを形成する回腸腸間膜静脈瘤を認め, その部位からの出血と診断し, 腸間膜静脈瘤を含む回腸部分切除術を施行した.既往歴に虫垂切除術があり, 腸間膜静脈瘤の発生に関与したと考えた.Wilson病を基礎疾患とする異所性静脈瘤の報告例は本邦初でまれであり報告した.
著者
田中 仁 MOHAMMAD Bagus Adityawan MOHAMMAD BagusAdityawan
出版者
東北大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

2011年3月11日に発生した東日本大震災津波は東北地方を中心として甚大な人的・物的被害をもたらした他に, 大規模な海浜地形変化の変化ももたらしている. 本研究では, 津波の流動モデルを用い, 東日本大震災津波による土砂移動の再現を通じて, モデルの検証, および必要に応じてモデルの改善を行うことを目的としている.今年度は研究の最終年度であり, これまでの研究の進捗を踏まえて予定通りに研究を終えた. まず, 昨年度の研究活動で選定したサイトとして宮城県東松島市における石巻海岸を研究対象とした. この海域を対象にして, 一昨年開発した数値モデルを適用し, 仮想的に海岸堤防の高さを4段階(0m, 1m, 3m, 5m)に変化させ, 津波の遡上に伴う流速値, せん断力, シールズ数などを数値シミュレーションにより求めた. モデルは水表面の計算にVOF法を使用し, 乱流モデルとしてk-εモデルを連立させることにより, 境界層の特性を数値計算に取り込んでいる. 数値計算により, 海岸堤防高さの増加に従って, 海域でのよどみ領域が拡がり, 海域における侵食が低減することが分かった. このように, 海岸堤防が堤内地での氾濫の低減のみならず, 海域における侵食をも低減できることは新たな構造物の価値としてきわめて興味深い知見である.これらの成果を, 第35回国際水理学会(平成25年9月, 中国・成都), 第12回河川土砂移動シンポジウム(平成25年9月, 京都)などにおいて発表を行った.
著者
田中 仁 NGUYEN XuanTinh NGUYEN Xuan Tinh NAUYEN XuanTinh
出版者
東北大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

これまで,海浜変形に関する研究は枚挙に暇がないほど数多くのものがなされている.ただし,これらの既往の研究は,沖浜帯から砕波帯,遡上域までを対象とする研究がほとんどである.海浜において大規模な地形変動をもたらす高波浪時には,このような沖域から遡上域までの海浜部のみならず,波が遡上し,さらには越波が生じる海浜域においても大きな地形変動が生じる.しかし,このような間欠的に生じる越波現象に伴う地形変化については,これまでほとんど研究がなされていない.その理由は,(1)現象の生起がまれであり,またその発生箇所も予測が困難であるため,現地データがほとんど蓄積されていない,(2)間欠的に生じる越波による,ドライな砂面上の薄層流を記述する動力学が確立されていないことなどが挙げられる.そこで,今年度の研究においては,このような越波に伴う地形変化に対する対策工の効果に関する検討を行った.対象は宮城県仙台市に位置する七北田川河口の蒲生干潟であり,同所には砂丘頂部に越波防止を目的とした捨て石堤が建設されている箇所と,未整備の箇所がある.そこで,これまでに開発したモデルを両者に適用することにより,3mの越波防止堤の存在が土砂移動を効果的に防止していることが分かった.一方,越波防止堤が整備されていない箇所については,越流により大規模な土砂堆積が生じることが分かった.また,蒲生干潟海岸では津波の越流により砂浜地形が大きく変化した.そこで,2011年3月以降には津波による地形変動についても現地調査を行い,バリアー地形の回復過程を明らかにした.
著者
田中 仁
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、次のような仮説を証明しようとして計画した。「香川景樹の創始した桂園派の和歌と歌論がひろく流布したのは、仏光寺を本山とする真宗仏光寺派の組織が基盤にあったことがその大きい要因であった」。資料としては主として次の二つを用いた。(1)本山仏光寺の日誌である『仏光寺御日記』(2)本山仏光寺と仏光寺派寺院、仏光寺派門徒とその関係者に伝えられている和歌関係資料。たとえば「香川景樹点随念上人ほか詠草」、『蓮光寺理山日記』、柳下清老関係資料、柏原正寿尼関係資料など(1)にもとづいて次のようなことが判明した。(1)香川景樹は仏光寺第23代門主随応上人、24代門主随念上人の時代に、門主をはじめ本山仏光寺に仕える僧俗、末寺の住職・門徒たちに、歌会、詠草点削、歌談などを通じて和歌を教授した。(2)同じく随応上人、随念上人の二代にわたり、御勧章の作成にかかわっていた。次の(2)からは、次のような事例があったことが判明した。(1)仏光寺派僧侶が景樹への入門を仲介した。(2)門主、仏光寺派寺院の住職、門徒などがともに集まり歌会を開催していた。以上のように、本山仏光寺と景樹との密接な関係を示す事柄と、桂園派の形成と展開に真宗仏光寺派とその関係者が密接に関与していたいくつかの事例を見いだすことができた。また、今後さらに多くの事例を発掘し、真宗仏光寺派の文化活動全般のなかでの桂園派の位置を見定める必要があることが明らかになった。真宗仏光寺派の文化活動は他宗派ともかかわって展開されているから、そのためには仏光寺派以外、真宗以外の宗派やその関係者への目配りも必要になってくるであろう。