著者
星野 准一 田中 彰人 濱名克季
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.2539-2548, 2008-07-15

格闘ゲームのような対戦型のアクションゲームにおいて,コンピュータが操作するキャラクタ(以下COM)の行動は変化に乏しく,プレイヤは繰り返しプレイすることによってCOMの行動パターンを憶えてしまい,ゲームに飽きてしまうという問題がある.そこで,本稿ではプレイヤを模倣学習する手法を用いて,COMの行動パターンを拡張する手法を提案する.本手法では,プレイログを記録し,対戦相手であるプレイヤの行動パターンを分析し,そのプレイヤの行動パターンの一部を模倣することでCOMの行動パターンを拡張する.本手法を用いることで,試合ごとに行動パターンを拡張し,成長していけるCOMを生成することが可能となる.
著者
田中 彰則 田崎 晴明
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.434-438, 2011-06-05

われわれは強磁性が生じる機構をミクロな量子多体系の問題にさかのぼって理解することを目指して研究を進めている.ここでは,「金属強磁性」つまり「同じ電子が強磁性と電気伝導の双方に寄与する」現象を,ハバード模型という理想化されたモデルから厳密に導く最近の研究について述べる.専門外の読者を想定し,モデルと結果の概要を中心に解説する.
著者
小野 幸絵 田中 彰 末高 武彦 澤 秀一郎
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.208-213, 2007
参考文献数
11
被引用文献数
6

2004年10月23日夕方に新潟県中越地方で最大震度7の地震が発生した.著者は,地震直後に村ぐるみで避難しその後も仮設住宅で生活しているY村住民を対象として,地震前,地震直後,仮設住宅入居以降(地震から約50日)における歯磨きの状況などについて,2005年4月にY村診療所患者のうち協力が得られた388名に調査を行った.その結果は以下のようである.1歯磨き回数は,地震前に比べて直後では減少したが,仮設住宅入居後では地震前よりわずかに増加した.また,歯磨きの仕方について地震前と入居後で比較すると,地震前と同じ者が半数以上で,雑になった者は10%あまりであった.2地震直後は,うがい液でうがいをした者あるいは口をすすいだ者が多かった.歯ブラシは80%以上が3日以内に入手した.3地震直後に必要としたものは,歯ブラシ,うがい用のコップ,うがい液の順で多かった.今回の調査参加者は一地域のみで年齢的にも偏りがあるが,被災時そして被災前後の歯磨き状況についての実態と需要を把握することができた.
著者
櫻井 賢 小野 徹 天内 孝昌 篠原 治征 戸谷 収二 田中 彰 又賀 泉
出版者
JAPANESE SOCIETY OF ORAL THERAPEUTICS AND PHARMACOLOGY
雑誌
歯科薬物療法 (ISSN:02881012)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.7-12, 2005-04-01 (Released:2010-06-08)
参考文献数
10
被引用文献数
1

Pseudomonas aeruginosa has been frequently detected from sputa around tracheostomy stuma with a high frequency of nosocomial infection among patients with an opportunistic infection. It is also reported to be difficult to treat lower respiratory infections when resistance to antibiotics for Pseudomonas aeyuginosa has developed. We discuss 15 patients, (8 males and 7 females) who underwent tracheostomy and in whom Pseudomonas aeyuginosa was isolated for 10 years from April 1993 to March 2003. Average age was 62.0 years old. All subjects were oral cancer patients. Pseudomonas aeyuginosa was detected from cultures in 15 of 19 patients (78.9%) . It was isolated from and had colonized the lower respiratory tract by 34.6 days on average after tracheostomy. Gradual change of sensitivity to antiobiotics and increase of drug tolerance were recognized. As drug tolerance may be affected by long-term administration of antibiotics, selection of antibiotics and period should be carefully considered to avoid the development of tolerance.