著者
湯浅 辰丸 鳥海 不二夫 石井 健一郎 間瀬 健二
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

GARCH効果は金融市場の混乱要因を説明する重要な要素であるが,発生メカニズムに関する決定的な理論や実証結果は未だに示されてはいない.それは市場参加者の情報構造が発生要因であることが示唆されているが,発生のメカニズムを特定するための充分な検証には至っていない.本研究では,人工市場を用いて市場参加や市場の条件をコントロールし分析することにより,その発生メカニズムの特定を目指す.
著者
稲葉 通将 鳥海 不二夫 石井 健一郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.1, pp.59-67, 2011-01-01

近年,人間と対話を行うコンピュータ(対話エージェント)に関する研究が活発化している.しかし,その多くはチケット予約や道案内など特定のタスク達成を目的としたタスク指向型対話エージェントに関するものであり,人間と雑談を行い,話を盛り上げるための非タスク指向型対話エージェントの研究は少ない.話を盛り上げ,相手を楽しませる対話エージェントの設計のためには,人間同士の対話の分析が必要不可欠である.そこで本論文では,人間同士のテキスト対話中における,話者の盛り上がり度の高い発話をCRF (Conditional Random Fields)を用いて自動判定する手法を提案する.本手法では,大規模コーパスから獲得した共起情報を用いて,発話と発話の間の意味的なつながりの強さを抽出し,これを素性の一つとして用いた.実験の結果,提案手法は人手による評価に準ずる性能を示すことを確認した.
著者
吉井 博明 松田 美佐 羽渕 一代 土橋 臣吾 石井 健一 辻 泉 三上 俊治
出版者
東京経済大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

日韓台の携帯電話及びインターネットの利用実態を調査した結果、日韓台ともにほぼ同じ頃に急速に普及したという点では同じであるが、その利用形態には大きな違いがみられることを実証することができた。また、これらの通信メディアの使い分けは、各国・地域のコミュニケーション文化を色濃く反映する「通信文化」と呼ぶべきものが存在し、それに強く規定されていることがわかった。たとえば、韓国では、携帯電話を通話に使うことが非常に多く、日本では通話よりメールがよく使われている。この背景には、親しい人への連絡手段の選択に際して、相手が置かれている状況への配慮をどの程度すべきかというコミュニケーション文化の違いがある。韓国の場合は、「ウリ」と呼ばれる親しい集団の間では、遠慮をすることがあってはならないという文化があり、通信手段の選択に関しても遠慮しないことが求められ、その結果、リッチネスが高いメディアである、通話が積極的に使われる。これに対して日本では、親しい人への連絡に際しても、相手への配慮を欠いてはいけないとする「抑制」のコミュニケーション文化があり、このためメールが多用されるのである。また、日台の携帯電話利用の比較をしてみると、もっとも大きな違いは、利用の効用として「家族とのコミュニケーションが増えた」ことをあげる人の割合が日本では少ないのに対して、台湾では非常に多いことがあげられる。携帯電話利用がその社会でもっとも親しい集団の凝集力を強化する働きがあるという点では共通しているが、それがどの集団化ということになると、台湾では家族であり、日本ではふだんよく会う友人集団、韓国では「ウリ」という仲間集団ということになるのである。以上述べたように、日韓台の比較調査により、それぞれの国や地域に固有な通信文化が存在し、それが携帯電話を含む通信メディアの使い分けを規定していることがわかった。
著者
磯村 直樹 鳥海 不二夫 石井 健一郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J92-D, no.4, pp.542-551, 2009-04-01

近年,人間と対話のできるコンピュータ(対話システム)は様々な分野で利用されている.このようなシステムの実現のためには,性能の定量的評価が不可欠である.チケット,切符の予約などを目的としたタスク指向型対話システムでは,客観的・定量的な評価法がある程度確立されているのに対し,雑談などを目的とした非タスク指向型対話システムではアンケートなどの主観的な評価法が用いられているにすぎない.本論文ではテキスト対話を取り上げ,非タスク指向型対話システムの客観的・定量的な評価法を提案する.本論文では,いわゆる対話の「浅い構造」にのみ着目し,発話間のつながりという最低限の自然さを評価することを試みる.本手法では,人間同士の対話は自然で理想的な対話であると仮定し,人間同士の対話に発話タグを手動で付与し,付与したタグの系列を学習したHMMを作成する.実験の結果,HMMによって複数の非タスク指向型対話システムの性能を比較評価できることが確認された.
著者
石井 健一朗 杉村 芳樹
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究により、TGFβ/BMPシグナルの活性化が前立腺間質において筋線維芽細胞様の分化誘導に働くことを示した。よって、TGFβ阻害剤により筋線維芽細胞への分化誘導を阻止することが出来れば、肥大症結節の発生や癌細胞の悪性化を抑える新たな治療法や分子標的薬剤の開発に結びつくと考えられた。