著者
大崎 正瑠
出版者
東京経済大学
雑誌
東京経済大学人文自然科学論集 (ISSN:04958012)
巻号頁・発行日
no.127, pp.21-39, 2009-03-04
被引用文献数
1

In this article the author tries to scrutinize "tacit knowledge," which is the concept that genius scientist, Michael Polanyi advocated. First the author explains the concept of Polanyi. "Tacit knowledge" is thought to be in a different dimension beyond the ordinary cognition framework because the process in acquisition and manifestation is unspecifiable. And so "tacit knowledge" itself is difficult to research, but it is essential to know about it as much as possible. To comprehend further the "tacit knowledge" from another point of view, the author tries to classify the knowledge, which a human being has stored inside the body from birth to current moment, into three categories. "Tacit knowledge" belongs to one of the three categories, which is unexternalizable and intransmittable knowledge. However the term "tacit knowledge" used in management or engineering seems to be differently defined. The author tries to make the difference clear. Among important roles of "tacit knowledge" are the roles in acquiring new skills, in finding whereabouts of the problems, and in brewing source of creative activities for innovation, discovery and invention. In communication activities ordinary cognition usually plays the main role, but we are unconscious that "tacit knowledge" is supporting it as a sceneshifter or a stagehand without appearing on the scene. This means that "tacit knowledge" and other knowledge interact with each other and form a harmonious whole while communication is carried out. We should know more about "tacit knowledge" in intellectual or creative activities etc.
著者
渡邉 美代子
出版者
東京経済大学
雑誌
東京経済大学人文自然科学論集 (ISSN:04958012)
巻号頁・発行日
no.129, pp.47-71, 2010-02-24

According to M. Polanyi, "our message had left something behind that we could not tell, and its reception must rely on it that the person addressed will discover that which we have not been able to communicate."1) The explanation of his statement can be found in the structure of metaphors because they provide us with a partial understanding of things ; in other words, they hide other aspects of the concepts. Metaphors help us understand the surrounding world and a language is metaphorical by its very nature. This paper discusses the relationship between the structure of metaphors and the tacit knowledge from a cognitive linguistic viewpoint.
著者
塚本 美穂
出版者
東京経済大学
巻号頁・発行日
2021

終了ページ : 287
著者
麻生 博之 浅見 克彦 荒谷 大輔 冠木 敦子 川本 隆史 城戸 淳 熊野 純彦 中 真生 馬渕 浩二
出版者
東京経済大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、「エコノミー」という事柄を、その概念史をふまえながら、倫理をめぐる原理的問題として考察し、諸々の研究領域を横断する新たな倫理学的視座を模索することを課題として、研究会等での多様な議論を通じて実施された。その結果、従来十分に明らかにされてこなかった「エコノミー」の概念史に関する包括的な視座を獲得し、その概念的実質について一定の知見を得た。また、そのような知見に依拠しながら、「エコノミー」と倫理をめぐる原理的な諸問題の所在を、いくつかの現代的事象や現代思想等に関わる個々の論点にそくして明らかにした。
著者
松本 光太郎 小林 敦子 梅村 坦 大野 旭 松本 ますみ 高橋 健太郎
出版者
東京経済大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

平成19年度科学研究費補助金研究成果報告書は、3年間の調査研究の成果と、本プロジェクトの最終年度に開催された国際シンポジウム「移動する中国ムスリム-ヒトと知識と経済を結ぶネットワーク」の報告内容を整理し、作成したものである。その際、本科研プロジェクトの課題として提示した三つのテーマを軸としている。その三つのテーマとは次のとおりである。一つ目に、中国ムスリムの越境移住の実態について調査を行うことである。中国ムスリムは中国国内における人口流動のみならず、迫害や留学、労働移民、宗教指導者の動きやメッカ巡礼などによって、国境を越えて移住し、コミュニティを形成している。移住や定着にともなって、社会構造や文化にどのような変化が生じたのかという点が、本報告書で解明しようと試みた一つ目の軸である。二つ目に、中国ムスリムの国内外における移住に付随して、イスラーム的宗教知識と商業的ネットワークの構築過程を探ることが目的であった。本報告書では、宗教指導者や宗教学生のモスク間の移動や、イスラーム宗教知識の国境を越えた流動などが分析を二つ目の軸として分析している。三つ目に、中国ムスリムの移住や、移住にともなうイスラーム宗教知識の流動などにともなって生じる、宗教復興を調査分析することであった。イスラーム復興をキーワードとする論考も、本報告書に収録されている。これら三つの軸を中心に提出された研究成果を、中国西北、西南華南、新疆、中国域外という地域軸に基づいて整理しなおし、報告書として提出した。
著者
藤澤 房俊
出版者
東京経済大学
雑誌
東京経済大学人文自然科学論集 (ISSN:04958012)
巻号頁・発行日
no.127, pp.101-110, 2009-03-04
著者
佐藤 一光 斉藤 崇 吉弘 憲介 徐 一睿 澤田 英司 山川 俊和
出版者
東京経済大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は空間、地域、政策に焦点を当てて「木質バイオマス経済」の持続可能性について検討を行うものである。「木質バイオマス経済」とは林業によって木材を生産し、それを燃焼させることによって発生させる熱を利用して地域の給湯需要や暖房需要、電力需要をまかなう分散型の再生可能エネルギー利用とそれに伴う経済の地域的循環のことである。「木質バイオマス経済」においては燃料となる木材を輸送する距離や熱・電力を供給する距離などの[空間的条件]、林業や地域の木材産業等との綿密な連携を維持するためには人的ネットワークなどの[地域的条件]が、資源・エネルギー・経済の循環を維持させるためには[政策的条件]が重要となる。