著者
對東 俊介 石田 勝 崎元 直樹 久保 高行
出版者
公益社団法人 広島県理学療法士会
雑誌
理学療法の臨床と研究 (ISSN:1880070X)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.3-10, 2016-03-31 (Released:2018-02-16)

本稿では、論文投稿の経験が比較的少ない若手理学療法士のために、どのような手順で症例報告や原著を作成し、投稿を行うかを解説する。症例報告や原著は、研究活動を公表する文書であり、 議論することができる文書であることが重要である。議論を行うためには、まず執筆した症例報告や原著で何を訴えたいのか論旨を明確にする必要がある。次に、結果の提示や引用文献の出典などを含め、情報は正確にかつ投稿規定に従って執筆する。論文を書き上げた後は、必ず共著者のチェックを受ける。若手理学療法士は本稿の内容に沿って症例報告や原著を作成し、指導する側の理学療法士には論文執筆指導を行う際の参考資料として活用していただきたい。
著者
石田 勝世
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.1210-1215, 2019-03-25 (Released:2019-09-30)
参考文献数
4

本研究の目的は,コンピュータによるテキスト校訂を行うためのアルゴリズムを開発することである.この目的に向けて,本論文では,テキスト校訂のうち「テキストの系統分類」と「校合のための底本の選択」の作業を処理するアルゴリズムを提案して,蔵訳『賢愚経』第2章に適用した結果について報告する.すでに生物系統学を利用した系統推定(系統樹の作成)について報告しているが,本論文ではテキスト校訂への拡張を試みた.生物系統学を利用した系統推定では各テキストの位置づけが系統樹の上で可視化される.そこで,「アーキタイプは系統樹のルートに近い」という前提に基づいて系統推定手法をテキスト校訂に応用する.アーキタイプに近いテキスト(底本)を見つけるためには,テキストが系統樹のルートに近づくように異読の読みを選択すればよい.試行錯誤による探索でも可能だが,時間と労力を要する.試行錯誤に代わる何らかのヒューリスティックスが必要である.本論文では多数決の原理を導入して底本を求めた.ここで求めた底本は他のテキストと校合し読み(異読あるいは新しい読み)を選択して,最終的な校訂テキストを作成するが,この作業についてのアルゴリズムの詳細は未だ検討中である.
著者
石田 勝裕 渡邉 鉄也 田中 基八郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ジョイント・シンポジウム講演論文集:スポーツ工学シンポジウム:シンポジウム:ヒューマン・ダイナミックス 2007 (ISSN:24331309)
巻号頁・発行日
pp.172-177, 2007-11-13 (Released:2017-08-01)

Lure fishing and fly-fishing have been positioned as sports deliberately different from the traditional Japanese fishing-style. In the case of fly-fishing, casting is the element which anglers must master in order to cast a fly, done so by using the weight of a line. This study uses experimental and computational analysis to investigate the dynamic behavior of a fly line. Fly-fishing constitutes various elements, but the importance that casting holds is extremely large. Fling speed, the casting process and the loop shape of the line while in flight are important for the proper presentation of flies. Moreover, the shape of a fly line is also important for a long cast or controlled cast. However, it is difficult to grasp the phenomenon or to make a numerical model because a fly line is an object of flexible string. Therefore, the most suitable casting method will be clarified from the viewpoint of sports engineering and human dynamics. In addition, measuring an angler performing movements with a flexible object such as a rod or a line is difficult. So establishing a method to measure the dynamic behavior precisely is also one of the purposes of this study. For the past study, casting that uses only one hand have been analyzed. However, casting that uses both hands is often done in the actual fishing field. In this paper, line's behavior is examined in double haul casting.
著者
石田 勝英 塩入 有子 石坂 泰三 岩崎 博道 藤田 博己 高田 伸弘
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.55-61, 2004 (Released:2011-07-13)
参考文献数
12

症例は88歳,女性。約2日前に自宅近くの草むらに入り,全身を多数のマダニに咬着され,平成15年5月19日に当科を受診した。当科で229匹の虫体を摘除したが,すでに脱落した虫体も含めるとさらに多くの寄生を受けていたものと思われた。虫体はタカサゴキララマダニ幼虫と同定された。塩酸ミノサイクリンを予防投与したが虫体摘除2日後に発熱・全身関節痛・両腋窩リンパ節腫脹などの全身症状が出現した。塩酸ミノサイクリンは効果がなく中止し,多種の抗生剤を用いてようやく症状は軽快した。日本系および欧州系紅斑熱やライム病など,およそマダニが媒介し得るだけの各種感染症の血清抗体検査では陰性だった。全身症状の明らかな原因は特定できなかった。
著者
朱牟田 善治 大友 敬三 山崎 文雄 石田 勝彦
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.4, pp.161-170, 1994-08

1994年1月17日、ロスアンジェルス北方のサンフェルナンドバレー一帯をマグニチュード6.8のノースリッジ(Northridge)地震が襲い、一般建築物やライフライン等に大きな被害が生じた。本文では、その中でも被害の大きかった電力施設に焦点をあて、その被害と復旧について調査、考察した内容について報告する。特に、今回の電力施設の被害を1971年サンフェルナンド地震による設備被害と比較して、耐震設計基準の改訂による効果を確認するとともに、日本の耐震設計基準で設計された電力施設が、今回の地震でもっとも被害を受けたシルマー交直変換所と同程度の地震力を受けた場合、米国の基準で設計された電力施設に比べ、被害が少ないであろうことを示した。