著者
後藤 優介 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

深層学習を用いた,対話文の自動生成が行われるようになってきた.対話文の自動生成においては,対話相手との話の繋がりが重要視されるとともに,対話相手のキャラクタ性によって,対話に魅力を感じさせたり,コンピュータの向こう側に人格を感じさせることが重要である.しかしこれまでの研究においては,文章をある地方の方言にや,侍風に変換するなど,変換先の語彙集合が定義しやすいキャラクタ性を対象としてコーパスを作成,特徴を学習し,変換が行われることが多かった.そこで本研究においては,文章に語彙集合の定義が難しいキャラクタ性をもたせる変換を行う.特に本論文においては,「かわいさ」をキャラクタ性としてもたせることを目的とした,任意の文章にかわいさを付与するための方法を検討し,かわいさを付与できる文と付与できない文を評価した.結果,かわいさを感じさせる要素を付与する事はできたが,かわいさは文の内容に大きく依存することがわかった.
著者
若宮 悠希 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.3F1OS12a03, 2018 (Released:2018-07-30)

近年,SNSが広く普及したことにより,ネットワークを通じて様々な人間と気軽に交流を行えるようになった. 円滑な交流を行うためには,相手の性格を理解し,受け入れる必要がある. しかし,SNS上では文章のみのやり取りになるため,十分に理解することは容易ではない. そのため,文章の特徴から著者の性格を推定することができれば,その結果を元にして交流相手を理解することがより簡単となる. そこで本研究では,代表的なSNSのひとつである,Twitterユーザを対象として,ユーザがSNS上に投稿した文章集合から,ユーザの性格を深層学習を用いて推定した結果を利用者に提示するシステムを構築することを目的とする. 人間の性格を複数の構成要素から成るものとして,それぞれの要素について深層学習により分類ネットワークを構築し,推定システムを開発した. 各要素の推定結果に対して,複数人の協力により作成した正解データを元に評価を行った結果,高い適合率,再現率を示し,十分な妥当性を確認することができた.
著者
西原 陽子 砂山 渡
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.1478-1486, 2010-08-15

研究会や国際会議などの研究発表の場を通じて,研究者は聴講者をはじめとする多くの研究者と議論を交わす.発表の場においては数多くの研究発表があり,各聴講者はプログラムに書かれた多くの研究発表の中から,自分の専門分野を中心とした聴講の計画を立てる.しかし研究の発表者にとっては,自分の専門分野に限らないより多くの聴講者を集めることができれば,より多様な意見を得ることが期待できる.このことから,異なる専門分野の聴講者を引きつけられる研究発表のタイトルを作成することが望まれるが,そのような研究発表タイトルの特徴は明らかになっていない.そこで本稿では,専門分野の素人(専門分野が異なる人)に選択されやすい研究発表タイトルを推定する選好タイトル推定システムを提案する.本システムは,研究発表タイトルをその分かりやすさと面白さをもとに,素人による選択のされやすさを評価する.実験の結果,本システムは多くの人に選ばれやすいタイトル中のキーワードを重視する比較システムよりも,高い精度で素人に選ばれやすいタイトルを推定した.
著者
庵 翔太 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.3F2OS12b03, 2018

<p>近年,ソーシャルメディアの利用者の増加によって,多くの人々がオンラインでのコミュニケーションを行っている.しかしながら,昨今ソーシャルメディアにおける不適切投稿によって生じるトラブルが問題となっている.こういった現状を考えると,オンラインでの対話を行う際に,読み手の感情を考慮した文章作成を行うことは,良好な人間関係を構築する上で重要であると言える.そこで本研究では,文章を入力とし,書き手が読み手から良い印象を受ける文章の作成を支援することを目的とする.このために,好意と悪意を表す単語の可視化機能や文章修正を促す機能を実装した.実験の結果,本システムによって読み手に良い印象を与える文章の作成を支援できることがわかった.</p>
著者
砂山 渡 井山 晃洋 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.87, no.12, pp.1089-1097, 2004-12-01
被引用文献数
4

検索エンジンにおいて検索結果として表示される情報は,目的の情報を素早く獲得する上で重要なものである.特に,検索結果の各Webページの要約文は,各Webページの内容を知る上で重要であるとともに,ユーザが入力した検索語が各Webページ内でどのように使われているか,すなわち検索語と各Webページとのかかわりを知るために有効である.しかし,従来の検索エンジンにおける検索結果の要約文は,Webページの冒頭部分のテキストが抜き出されて検索語が含まれていなかったり,検索語を含んでいても文の途中で切れていて文として不完全で,文脈やWebページの内容を把握できないという問題点がある.そのため文を単位とした要約の出力が望まれるが,HTMLテキストにおいては,句点を含まない,文以外の記述が数多く含まれているため,そのまま文を単位とした重要文抽出システムによって要約文を提供することは困難である.そこで本論文では,各Webページのソースを文に相当する意味の切れ目において分割するHTMLテキスト分割システムを提案する.また,本システムにより生成されるテキストが,Webページの要約生成に有効に働くことを実験により検証した.
著者
相良 直樹 砂山 渡 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.418, pp.7-12, 2004-10-30

情報化社会の発展に伴い,文書の電子化や大量管理,共有が可能となった.これにより,人が処理しなければならない情報量も増加している.現在,この問題に対処すべくテキスト要約において主題抽出の研究は盛んに行われているが,ストーリー抽出に関しては人手に頼らざるを得ないのが現状である.本研究においては,従来の重要文抽出を利用したテキストからのストーリー抽出手法を提案し,この有効性について考察する.
著者
相良 直樹 砂山 渡 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.108, pp.159-164, 2004-11-06

情報化社会の発展に伴い,文書の電子化や大量管理,共有が可能となった.これにより,人が処理しなければならない情報量も増加している.現在,この問題に対処すべくテキスト要約において主題抽出の研究は盛んに行われているが,ストーリー抽出に関しては人手に頼らざるを得ないのが現状である.本研究においては,従来の重要文抽出を利用したテキストからのストーリー抽出手法を提案し,この有効性について考察する.Development of information society caused computerizing of documents, and made a lot of managements and share of documents possible. It caused the increase in the amount of information which people have to process. Currently although research of extracting subjects is active in text summarization to deal with this problem, story extraction cannot be performed without manpower. In this paper, we propose a method of story extraction from text using key sentences, then discuss the proposing method.
著者
中村 浩介 砂山 渡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第20回全国大会(2006)
巻号頁・発行日
pp.123, 2006 (Released:2006-12-07)

Webページデザインにおいて、情報の配置や表記によって変化する「わかりやすさ」や「見やすさ」等の心理的な評価を客観的に行った。Webページを閲覧する際の脳波の変化とWebページデザインの関係について仮説を構築し、実験により検証した。
著者
後藤 優介 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回 (2019)
巻号頁・発行日
pp.4G2OS8a05, 2019 (Released:2019-06-01)

深層学習を用いた,対話文の自動生成が行われるようになってきた.対話文の自動生成においては,対話相手との話の繋がりが重要視されるとともに,対話相手のキャラクタ性によって,対話に魅力を感じさせたり,コンピュータの向こう側に人格を感じさせることが重要である.しかしこれまでの研究においては,文章をある地方の方言にや,侍風に変換するなど,変換先の語彙集合が定義しやすいキャラクタ性を対象としてコーパスを作成,特徴を学習し,変換が行われることが多かった. そこで本研究においては,文章に語彙集合の定義が難しいキャラクタ性をもたせる変換を行う.特に本論文においては,「かわいさ」をキャラクタ性としてもたせることを目的とした,任意の文章にかわいさを付与するための方法を検討し,かわいさを付与できる文と付与できない文を評価した.結果,かわいさを感じさせる要素を付与する事はできたが,かわいさは文の内容に大きく依存することがわかった.
著者
安藤 雅行 河原 吉伸 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回 (2017)
巻号頁・発行日
pp.2M2OS34a2, 2017 (Released:2018-07-30)

近年,深層学習を用いた様々な応用システムが開発されてきている.しかし,その多くは出力の精度向上を目指したものとなっているため,出力を導いた具体的な分類パターンが不明なことが多い.そこで本研究では,文章の分類問題を例として,出力を導くネットワークの一部を可視化することで,分類パターンの意味付けを支援する.これにより,学習された内容に基づく新たな知見を,人間が獲得できる環境の構築を目指す.
著者
伊藤 誠基 砂山 渡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.4C3OS1a01, 2021

<p>近年,オンラインチャットによる対話の機会が増えてきているが,意図的あるいは無意識に相手を傷つけるコメントが発信されることがある.多くのシステムでは,あらかじめ送信することが適切ではない単語を用意して,その単語を含むコメントを発信できないようにすることが多い.しかしこの方法では発信する側の意識を変えることはできないため,根本的な解決を与えるには至っていない. そこで本研究では,誹謗中傷コメントの発信を未然に防止する機能として,誹謗中傷の可能性があるコメントの発信者にメッセージを表示して,内容の意識と確認を促す機能,ならびにコメントを受け取るユーザの,誹謗中傷によるこれまでの蓄積ダメージを推計して可視化する機能を提案する.これらにより,コメントを発信するときのユーザの意識の変化を促す.実験により,提案する機能が誹謗中傷コメントの発信防止に繋がるかどうかを検証した.</p>
著者
園田 哲平 小郷原 一智 畑中 裕司 砂山 渡
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.267-268, 2018-03-13

太陽光発電システムを効率的に制御するためには、発電出力の予測が必要である。そして、発電出力の予測を行うためには、空の状態の変化を予測する必要がある。そこで、本研究では全天空カメラを用いて常に天空画像を取得できるシステムを構築し、空割合時系列データを抽出するアルゴリズムの提案を目的とする。まず、1分ごとに全天空画像を撮影し、JPEG画像として保存する。次に、複数枚の画像のR、G、Bを用いて分類器を訓練し、その分類器を用いて未知画像の空割合を計算する。その結果、各画像のaccuracyは曇り1.00、晴れ0.92、快晴0.89であった。快晴の日には空割合の低下が見られるが、晴れおよび曇りの日には正確な空割合時系列データが得られた。
著者
宮下 充浩 畑中 裕司 小郷原 一智 村松 千左子 砂山 渡 藤田 広志
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical Imaging Technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.189-195, 2018 (Released:2018-10-07)
参考文献数
13

糖尿病網膜症の初期所見のひとつに毛細血管瘤がある.毛細血管瘤は眼底画像上で小さくてコントラストが低いため,医師であっても目視による検出は困難である.一方で,畳み込みニューラルネットワークは,画像認識の分野で良好な結果を示してきた.そこで,本論文では,畳み込みニューラルネットワークを用いて毛細血管瘤を自動検出する手法とその成果について述べる.最初に,ヘッセ行列に基づくshape index,2重リングフィルタ,ガボールフィルタを適用して,毛細血管瘤の強調画像を作成した.そして,畳み込みニューラルネットワークを用いて毛細血管瘤を検出した.その後,畳み込みニューラルネットワークと,48種類の特徴量に基づく3層パーセプトロンによって偽陽性候補を削除した.眼底画像データベースのDIARETDB1を用いて提案手法の性能を評価したところ,先行研究の性能を上回る良好な結果を得た.
著者
若宮 悠希 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.3F1OS12a03, 2018

<p>近年,SNSが広く普及したことにより,ネットワークを通じて様々な人間と気軽に交流を行えるようになった. 円滑な交流を行うためには,相手の性格を理解し,受け入れる必要がある. しかし,SNS上では文章のみのやり取りになるため,十分に理解することは容易ではない. そのため,文章の特徴から著者の性格を推定することができれば,その結果を元にして交流相手を理解することがより簡単となる. そこで本研究では,代表的なSNSのひとつである,Twitterユーザを対象として,ユーザがSNS上に投稿した文章集合から,ユーザの性格を深層学習を用いて推定した結果を利用者に提示するシステムを構築することを目的とする. 人間の性格を複数の構成要素から成るものとして,それぞれの要素について深層学習により分類ネットワークを構築し,推定システムを開発した. 各要素の推定結果に対して,複数人の協力により作成した正解データを元に評価を行った結果,高い適合率,再現率を示し,十分な妥当性を確認することができた.</p>
著者
砂山 渡 竹岡 駿 西村 和則
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.558-566, 2017-04-15 (Released:2017-04-15)
参考文献数
13

近年,社会問題や製品開発における問題解決に向け,蓄積される大規模なデータから,新たな知識を抽出するニーズが高まってきている.しかし,普段からデータ分析を行っていない人にとって,データから情報を抽出することは難しい.そこで,多くの人々にデータの活用を可能にするための環境として,テキストマイニングのための統合環境TETDMが開発されている.本研究では,統合環境TETDMに3つのゲームの要素を加えることで,利用者の利用意欲を向上させ,より多くの人がテキストマイニング技術を利用できるようになることを目指す.評価実験の結果,これらの要素が,テキストマイニングシステムの利用意欲の向上に役立てられることを検証した.
著者
砂山 渡 大澤 幸生 谷内田 正彦 Wataru Sunayama Yukio Ohsawa Masahiko Yachida 大阪大学大学院基礎工学研究科システム人間系専攻 筑波大学大学院経営システム科学専攻 大阪大学大学院基礎工学研究科システム人間系専攻 Dept.of Systems and Human Science Graduate School of Engineering Science Osaka University. Graduate School of Systems Management University of Tsukuba. Dept.of Systems and Human Science Graduate School of Engineering Science Osaka University.
雑誌
人工知能学会誌 = Journal of Japanese Society for Artificial Intelligence (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.1117-1124, 2000-11-01

In recent years, Web pages have become the most available resource of information. However, it is hard to express a user interest by words, so people are hard to access those information by using search engines. In this paper, we suggest a system which supplies keywords used in real Web pages. This system aims at making up a lack of user's knowledge and filling the gap between user's knowledge and real information. Along with these, a two-dimensional search interface is supplied to a user. In this interface, keywords are classified by a user interest and are arranged with expressing the relation between a user interest and Web pages cleary. As a result, a user can make his/her own interest concrete and can get disirable pages quickly.
著者
外村 耀平 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

我々の普段の生活において文章はお互いの意思疎通のために用いられている.自分が文章を書く場合においてはその意図が正しく伝わるように書き,読む場合には意図を正しく読み取る必要がある. 本研究では,文章の特徴をさまざまなテキストマイニングの技術によって抽出し,得られた結果の解釈をもとに書き方の特徴の理解を促す環境を構築する. これにより,文章の書き方の特徴を踏まえた上での文章作成や文章理解を促す.
著者
中江 剛士 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

昨今では,製品の開発や改善のために,レビュー記事やアンケートデータの分析など,テキストマイニングスキルが求められている.しかし,データ分析のノウハウは,独学では困難な現状がある.そのため,これまでにもマイニング時の操作履歴を共有する枠組みにより,他人の操作からスキルを獲得する枠組みが提案されてきた.そこで本研究では,多くの人の操作履歴の中から有効な履歴を探しやすくすることで,スキル獲得支援を行う.
著者
安藤 雅行 河原 吉伸 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

近年,深層学習を用いた様々な応用システムが開発されてきている.しかし,その多くは出力の精度向上を目指したものとなっているため,出力を導いた具体的な分類パターンが不明なことが多い.そこで本研究では,文章の分類問題を例として,出力を導くネットワークの一部を可視化することで,分類パターンの意味付けを支援する.これにより,学習された内容に基づく新たな知見を,人間が獲得できる環境の構築を目指す.