著者
市川 徹子 松原 友子 原 武史 藤田 広志 遠藤 登喜子 岩瀬 拓士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.348-352, 2004-01-01
参考文献数
15
被引用文献数
13

乳腺の集中を伴う構築の乱れ領域の検出手法を提案する.本手法の乳腺集中を伴う症例に対しての真陽性率は84% (37/44), 1画像当りの偽陽性数は1.8個(81/44)であり,提案する手法の原理的な有効性が確認できた.
著者
林 達郎 周 向栄 陳 華岳 原 武史 藤田 広志 横山 龍二郎 桐生 拓司 星 博昭
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.256-266, 2007-12-10 (Released:2008-09-12)
参考文献数
23
被引用文献数
1

The number of osteoporosis patients is increasing every year in Japan. Multi-detector-row CT is widely used in clinical environment including diagnoses of osteoporosis. However, quantitative evaluation of osteoporosis based on CT images is not defined. This paper investigates the distribution of bone mineral density (BMD) values measured in vertebral trabecular bones from the twelfth thoracic vertebra to the first sacral vertebra in Japanese subjects. Using X-ray CT images of 136 subjects, CT number of vertebral trabecular bones in these regions was measured, and BMD values were estimated from CT number using a bone mineral reference phantom. In addition, the relation of BMD values of each vertebra was investigated, and correlation with age, gender, and fusion at lumbosacral portion was shown. The present study showed that there was no statistical significant difference in BMD values of vertebral trabecular bones from the twelfth thoracic vertebra to the fifth lumbar vertebra. Therefore, among these vertebrae, if the CT number of one vertebra is known, the BMD values of the other vertebrae can be estimated based on the relationships shown by our research.
著者
大澤 慎也 村田 千佳 橋本 二三生 寺本 篤司 藤田 広志
出版者
医用画像情報学会
雑誌
医用画像情報学会雑誌 (ISSN:09101543)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.44-47, 2015-06-29 (Released:2015-06-28)
参考文献数
7

An optical computed tomography(optical CT)is an imaging device that acquires a tomographic image by using visible light or near infrared light. In our previous study, optical CT using visible light was developed. However, the developed system was applicable to a transparent or small object. In this study, we focused on near-infrared light, and we conducted development and basic evaluation of an experimental system of optical CT using a near-infrared light. As for the experimental system, we developed the simple structure system employed near-infrared light source, single-lens reflex camera, and rotational table. In the experiments, we investigated the imaging properties of developed system using three types of samples. Results indicate that our system may be useful to obtain the tomographic image of biological samples.
著者
藤田 広志
出版者
一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会
雑誌
レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.37-42, 2019 (Released:2019-01-31)
参考文献数
24

2018年は, 医用画像を対象としたコンピュータ支援検出/診断 (CAD) システムにおいて, 米国における商用化20周年の記念の年であった. 20年が経過し, 特にAI (人工知能) におけるディープラーニング技術の発展とともに, CADがAI-CADとして進化・多様化している. それに伴い, FDAでもCADやその関連領域の審査状況にも変化が起きている. 本稿ではその現状の一端に触れる.
著者
中川 俊明 林 佳典 畑中 裕司 青山 陽 水草 豊 藤田 明宏 加古川 正勝 原 武史 藤田 広志 山本 哲也
出版者
電子情報通信学会情報・システムソサイエティ
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.89, no.11, pp.2491-2501, 2006-11-01
参考文献数
31
被引用文献数
14

我々は,眼底画像の異常を自動検出することによって眼科医の診断を支援するコンピュータ支援診断(CAD)システムの開発を行っている.本研究では,眼底画像の視神経乳頭を認識するために,血管の抽出及び消去を行う手法を提案する.また,血管消去画像の応用例として,患者説明に利用する擬似立体視画像の作成を行った.血管はカラー眼底画像の緑成分画像に対して,モフォロジー演算の一種であるBlack-top-hat変換を行い抽出した.抽出した血管領域に対して周囲の画素のRGB値を利用した補間を行い血管消去画像を作成した.このように作成した血管消去画像を視神経乳頭の認識に適用した.視神経乳頭は,血管消去画像を用いたP-タイル法によって認識した.78枚の画像を用いて評価実験を行った結果,認識率は94%(73/78)であった.更に,抽出した血管像及び血管消去画像を利用して,擬似立体視画像の作成を試みた.その結果,血管が網膜の硝子体側を走行している様子を表現できた.本手法が眼底CADシステムの精度向上に寄与することを示唆した.
著者
藤田 広志
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.e1-e8, 2021-01-15

『ディープラーニング』(DL)技術の出現により,画像診断の精度が医師を超えるレベルに達する研究事例も多く報告されている.医用画像支援診断(以下,CAD)のためのAI医療機器では,米FDA(食品医薬品局)や本邦の薬機法承認されたものが出現し,商用化が始まっている.本稿では,従来型CADからDL型AI-CADの開発の現状,その多様化・進化,課題,今後の展望などについて,臨床実利面を中心に解説する.
著者
宮下 充浩 畑中 裕司 小郷原 一智 村松 千左子 砂山 渡 藤田 広志
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical Imaging Technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.189-195, 2018 (Released:2018-10-07)
参考文献数
13

糖尿病網膜症の初期所見のひとつに毛細血管瘤がある.毛細血管瘤は眼底画像上で小さくてコントラストが低いため,医師であっても目視による検出は困難である.一方で,畳み込みニューラルネットワークは,画像認識の分野で良好な結果を示してきた.そこで,本論文では,畳み込みニューラルネットワークを用いて毛細血管瘤を自動検出する手法とその成果について述べる.最初に,ヘッセ行列に基づくshape index,2重リングフィルタ,ガボールフィルタを適用して,毛細血管瘤の強調画像を作成した.そして,畳み込みニューラルネットワークを用いて毛細血管瘤を検出した.その後,畳み込みニューラルネットワークと,48種類の特徴量に基づく3層パーセプトロンによって偽陽性候補を削除した.眼底画像データベースのDIARETDB1を用いて提案手法の性能を評価したところ,先行研究の性能を上回る良好な結果を得た.
著者
林 達郎 周 向栄 陳 華岳 原 武史 藤田 広志 横山 龍二郎 兼松 雅之 星 博昭
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.451-457, 2008-08-10 (Released:2009-01-21)
参考文献数
11

The number of osteoporosis patients is increasing every year in Japan. Bone mineral density (BMD), which is the helpful feature quantity in diagnosing osteoporosis, is generally measured in the central part of the vertebral body. It's possible to measure BMD at each location in X-ray CT images having a high spatial resolution. If bone mineral density of the vertebral body is not homogeneous, grasp of the lower BMD location inside the vertebral body may be helpful to clinical diagnosis. In this paper, using X-ray CT images of 80 subjects (40 male and 40 female subjects), BMDs of trabecular bones from the 12th thoracic vertebra to the 1th sacral vertebra (S1) were measured at each location. The present study showed that anterior and central locations of thoracolumbar and lumbar vertebra, and posterior, inferior, and central locations of S1 had lower BMD values. Therefore, at the thoracolumbar and lumbar vertebra, if the BMDs of anterior or central locations are selectively measured, prediction of fracture risk at vertebral bodies could be improved.
著者
中川 俊明 林 佳典 畑中 裕司 青山 陽 水草 豊 藤田 明宏 加古川 正勝 原 武史 藤田 広志 山本 哲也
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J89-D, no.11, pp.2491-2501, 2006-11-01

我々は,眼底画像の異常を自動検出することによって眼科医の診断を支援するコンピュータ支援診断(CAD)システムの開発を行っている.本研究では,眼底画像の視神経乳頭を認識するために,血管の抽出及び消去を行う手法を提案する.また,血管消去画像の応用例として,患者説明に利用する擬似立体視画像の作成を行った.血管はカラー眼底画像の緑成分画像に対して,モフォロジー演算の一種であるBlack-top-hat変換を行い抽出した.抽出した血管領域に対して周囲の画素のRGB値を利用した補間を行い血管消去画像を作成した.このように作成した血管消去画像を視神経乳頭の認識に適用した.視神経乳頭は,血管消去画像を用いたP-タイル法によって認識した.78枚の画像を用いて評価実験を行った結果,認識率は94%(73/78)であった.更に,抽出した血管像及び血管消去画像を利用して,擬似立体視画像の作成を試みた.その結果,血管が網膜の硝子体側を走行している様子を表現できた.本手法が眼底CADシステムの精度向上に寄与することを示唆した.
著者
永田 知里 清水 弘之 武田 則之 藤田 広志
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

乳がんリスクの指標としての血中・尿中エストロゲン値と生活環境要因の中からサーカディアンリズムに関わる睡眠・夜間照明・夜勤・生活リズム等、サーカディアンリズムの指標である尿中メラトニン値との関連性を成人女性、妊婦、幼児を対象に評価した。成人女性において、夜間照明への暴露あるいはサーカディアンリズムの乱れが内因性エストロゲン値を変化させ、ひいては乳がんリスクに影響を及ばす可能性を示唆した。
著者
平子 賢一 藤田 広志 原 武史 遠藤 登喜子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.1334-1345, 1995-09-25
被引用文献数
52

乳房X線写真上で,乳癌との相関が非常に高い微小石灰化陰影を検出するための「3重リングフィルタ」を用いた新しい手法を提案する.微小石灰化像周辺は,その濃度値が中心に向かってほぼ一定に落ち込むような「円すい形」構造のパターンをもつものと近似できる.よって,3重リングフィルタは,自動抽出された乳房領域における濃度こう配情報を特徴量に変換し,微小石灰化像と類似したパターンをもつ領域を抽出(検出)するものである.本論文では,3重リングフィルタの原理を説明すると共に,その効果を検証するために,人工的に作成した模擬パターンを使用したシミュレーションを行った.その結果,悪性石灰化像のように形状が不整である検出対象にも適応できることを確認した.また,臨床データ102例を対象として解析実験を行った結果,その診断性能は真陽性率が90.3%であり,このとき画像1枚当りの偽陽性数は0.83個であった.更に本検出法が,従来法で問題となっていた背景トレンドの影響を受けにくく,検出性能が向上している点を確認した.以上の総合的な検討結果より,新しく提案した手法が微小石灰化検出のために有効であることが明らかとなった.
著者
藤田 広志 志村 一男 白石 順二 西原 貞光 東田 善治 山下 一也
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.1685-1703, 1993-09-01
被引用文献数
16

This professional Committee's report describes the results of the activities made by the Task Group for ROC Analysis in Digital Radiography in 1992. Beginning with interpreting the basis of ROC analysis, explanation is made of ROC curve fitting and ROC curve's statistically significant difference test. Next, explanation is made of LROC and FROC with the development from FROC to AFROC, as well as "continuous confidence method" (provisional designation) as the recent progress in ROC analysis, including its brief experimental results. Finally, report is made in the actual condition of ROC analysis in DR system and the investigational results of ROC analysis of CAD.