著者
藤井 久美子 大野 佳美 笠井 八重子
出版者
学校法人山陽学園 山陽学園大学・山陽学園短期大学
雑誌
山陽論叢 (ISSN:13410350)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.111-125, 2016

女子大学生の食生活および野菜摂取の状況について岡山県の大学・短大、兵庫県の大学・短大でアンケート調査を行った。日常の食事作り担当者は母親が最も多かった。食事の重視点では1〜2割の者が野菜摂取を回答し、偏食で食べないものは野菜類、魚介類などであった。朝食における野菜摂取は食べない者が最も多かったが、朝食の米飯摂取が多かった岡山の大学では朝食で毎日野菜摂取する比率が他に比べて高かった。よく食べる野菜の上位はたまねぎ、にんじん、キャベツであり、よく食べる調理法は炒め物、サラダ・生野菜が中心であった。特にサラダ・生野菜で食べる野菜はその他の調理法が乏しい状況であった。よく食べる野菜種類数およびよく食べる野菜の調理法数と、1日の野菜摂取数との間には有意な正の相関があり、また体調有訴数との間には負の相関傾向があった。これらの結果から、健康な食生活実践力育成に向けて、摂取野菜の種類とともに調理法についても多様な知識とスキルを繰り返し習得させていく方策が必要であると考えられた。
著者
庄司 博史 渡戸 一郎 平高 史也 井上 史雄 オストハイダ テーヤ イシ アンジェロ 金 美善 藤井 久美子 バックハウス ペート 窪田 暁
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

1980年代後半からの日本の急激な多民族化の進展のなか、移民とともにいくつかの移民言語が生活言語として定着しつつある。同時に日本語を母語としない移民にとって、生活、教育の面でさまざまな言語問題も生じている。本研究は、いままで日本ではあまり注目されることのなかった移民言語に焦点をあて、社会言語学的立場から、その実態、および移民にかかわる言語問題への政策に関し調査研究をおこなった。その結果、国家の移民政策、移民の地位、ホスト社会の態度とのかかわりなど、移民言語を取りまく状況は大きくことなるが、今後日本が欧米のような多民族化に向かう上で、移民、国家双方の利益にとっていくつかの示唆的な事例もみられた。
著者
藤井 久美子 小伊藤 亜希子 趙 玟姃
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.706, pp.2621-2629, 2014-12-30 (Released:2015-01-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

The purpose of this report is to highlight the increased need that married women have for personal space within their residences, and to discuss suitable locations for such space in the house plan from a lifestyle perspective. A strong need exists to maintain their own personal workspace in their home. It is not always a room, but sometimes it can be located in a corner of the living room or bedroom. There are two primary needs that govern the placement of the personal space, both of which relate deeply with their responsibility to perform housework and provide childcare. They are “the need to be separate from” and “the need to be adjacent to” the living room.
著者
長友 和彦 森山 新 史 傑 藤井 久美子
出版者
宮崎大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

本年度の計画に基づき研究を進め、マルチリンガリズム研究会(http://jsl-server.li.ocha.ac.jp/multilinualism/index.html)(本科研のメンバーで設立)で、研究成果の一部を公表するとともに、主な研究成果をスイス・フリブールで開催の「The Fourth International Conference on Third Language Acquisition and Multilingualism」(http://www.irdp.ch/13/linkse.htm)で発表した。この国際学会では、本科研グループで、個別発表とともに「Multilingualism in Japan」というコロッキアを主宰し、日本社会における多言語習得の実態およびそこにおける課題に関する議論を展開した。研究の主なテーマは以下の通りである。1.中国語・韓国語・日本語話者によるコードスイッチングとターンテイキング2.中国語・韓国語話者による第三言語としての日本語の習得3.One Person-One Language and One environment-One Language仮説検証4.韓国語・日本語・英語話者における言語転移5.マルチリンガル児童のアイデンティティの発達6.多言語話者による言語管理7.環境の違いが多言語能力へ与える影響このような多角的な観点からの研究によって、日本社会における多言語習得の実態の解明に迫った。本研究の成果は報告書にまとめられる予定である。
著者
長友 和彦 森山 新 史 傑 藤井 久美子
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本科研グループが設立した「マルチリンガリズム研究会」などを通して、研究を進め、その成果を雑誌や国際学会で発表するとともに、その成果に基づいた「多言語同時学習支援」の国際シンポジウムや試行プログラムも実施し、「多言語併用環境における日本語の習得、教育、及び支援」に関する全体の研究実績を報告書にまとめた。主な研究実績の概要は以下の通り。1.幼児から成人までを対象に、(1)1人1言語・3.実際に試行的な「多言語(日本語、韓国語、中国語)同時学習支援プログラム」を実施し、多言語併用環境での日本語の教育や支援、そのための日本語教員養成に関する基礎的なデータを得た。環境1言語仮説(2)思考言語と優越言語(3)言語環境の変化(4)品詞(5)言語選択(6)アイデンティティ(7)場所格(8)テンス・アスペクト等の観点から、タガログ語・英語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語・中国語等の多言語併用環境における日本語習得の実態が解明された。(これらの主な成果は、スイスでの国際学会「The fourth International Conference on Third Language Acquisition and Multilingualism」のProceedings(CD-ROM版)として出版。)2.国際シンポジウム「多言語(日本語、韓国語、中国語)同時学習支援」をマルチリンガリズム研究会と日本語教員養成機関(大学院>とで共催し、3力国(+台湾)での多言語学習・習得の実態の報告を受け、多言語同時学習支援プログラムと多言語併用環境での日本語の教育や支援のできる日本語教員養成プログラムの研究・開発に着手できた。3.実際に試行的な「多言語(日本語、韓国語、中国語)同時学習支援プログラム」を実施し、多言語併用環境での日本語の教育や支援、そのための日本語教員養成に関する基礎的なデータを得た。