著者
西村 大志
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.17-17, 2008

人体模倣の多様な現場(具体的にはダッチワイフ、ドール、人体模型、ヒューマノイド型ロボットなど)では、どこまでも人間そっくりをめざす技術と、そこから独自の距離をおく手法が開発されてきた。また、人体模倣が精緻をきわめるなかで、「性」の問題が浮上してきた。これを、具体的に考察することで、人工身体における「性」の利用と隠蔽の問題を明らかにする。
著者
西村 大志
出版者
広島国際大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、文化・歴史社会学的方法を用いて、おもに日本における人体模倣の技術、思想、「もの」それ自体(人体模型・マネキン・人間型ロボット・人形・フィギュアなど)の変遷、さらにそれに対する人々の違和感、および共感を考察するものである。フィールドワークも同時に行い、史資料にとどまらない研究を展開するものである。昨年までは口頭発表が中心であったが、本年度は文字媒体での発表を重視した。2本の論文を2冊の書籍に掲載すべく、史資料を補充しつつ研究をおこなった。まず、日本のラブドールとアメリカのリアルドールを比較分析し、人の人体模倣への距離のとり方や、消費社会論の視点からみたドールなどを、「人体模倣の現在-リアルドール・ラブドール・スーパードルフィーをめぐって-」(仮題)としてまとめ、田中雅一編『フェティシズム』京都大学学術出版会(仮題)に所載するため、2007年9月に出版社に提出した。さらに、人体模倣に対する人の親和感と違和感を「不気味の谷」という理論を応用し、「『人体模倣』における生と死そして性-『不気味の谷』を補助線として」(仮題)としてまとめ、井上章一編『(仮題)性欲の文化史』講談社に所載するため、編者に2007年10月に提出した。この二つの論文をあわせ、さらに写真や図を増強し、考察と検討をさらに加えて、『人体模倣の変遷とその受容-文化・歴史社会学的考察-』(広島国際大学心理科学部2008年3月)として、研究成果報告書にまとめた。
著者
西村大志
出版者
国際交通安全学会
雑誌
IATSS review
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, 2008-10
著者
西村 大志
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.27, pp.183-200, 2003-03-31

本稿は、落語を比較文化論的視座とコミュニケーション論的視座から研究するものである。落語には江戸落語と上方落語という二つのスタイルがある。本稿では特に上方落語の『無いもの買い』という作品を中心に研究する。その際に速記本などの文字化された資料ではなく、録音されたものを用い分析する。純粋芸術化してしまった怪談噺・人情噺のような落語ではなく、大衆芸術として笑いの作品を対象とする。
著者
西村 大志
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.43-64,160, 1997-10-31 (Released:2016-11-02)

This article is a socio-historical study about children's sitting body technique. The discourses presented here are gathered from Meiji-Taisho era scientific journals of medicine, hygiene, pedagogy and paedology. In the early Meiji period, the western-style chairs and desks were introduced into the elementary schools, and the new style of body technique was imposed on the school children. There were arguments in the medical and educational world whether school children should sit on chairs or not, what the healthiest way of sitting should be and the best form of chairs and desks were. At the same time, how to measure the sizes of children's bodies and how to cure their improper posture were taken into question. Early school hygienists investigated the nature of school children's bodies, chairs and desks. Much importance was laid on designing the whole classroom including the form of chairs and desks, and taking into consideration the way they conform to the children's bodies. They tried to gauge the effect of the school environment on the children's bodies. They believed that almost all of the school children's diseases of improper posture were caused by improper surroundings. But the knowledge of school children's bodies changed gradually. With the help of paedology, pedagogical discourse went hand in hand with medical discourse. And under the influence of genetics, diseases among children were held to be due to their predispositions. As a result, children's bodies were reconsidered, and the most important thing to cure improper posture was considered to be the children's own personal effort: children were thought to have to cure themselves through gymnastic exercise. Here we can observe the hidden mechanism of subjectivization of modern society.
著者
谷川 建司 小川 順子 小川 翔太 ワダ・マルシアーノ ミツヨ 須川 まり 近藤 和都 西村 大志 板倉 史明 長門 洋平 木村 智哉 久保 豊 木下 千花 小川 佐和子 北浦 寛之
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、日本映画史上最大の構造的転換期・構造的変革期をなす1960年代末~70年代を対象とし、その社会経済的実態を次に掲げる問題群の解明を通して明らかにし、その歴史的位相を確定する。即ち、①スタジオ・システムの衰退・崩壊の内実とその産業史的意味、②大量宣伝・大量動員手法を確立した角川映画の勃興、③映画各社が試みた経営合理化と新たな作品路線の模索、④「ピンク映画」の隆盛の実態とその影響、⑤異業種からの映画産業界への人材流入の拡大とそのインパクト、である。上記の五つの括りに因んだ映画関係者をインタビュイーとして抽出し、研究会一回につき1名をゲストとして招聘し、精度の高いヒアリングを実施する。
著者
西村 大志
出版者
国際交通安全学会
雑誌
IATSS review : 国際交通安全学会誌 (ISSN:03861104)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.244-252, 2008-09-30
参考文献数
33
被引用文献数
1