著者
金井 亮浩 宮田 秀明
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.177, pp.147-159, 1995 (Released:2010-01-22)
参考文献数
16

The free surface shock wave (FSSW) generated by a wedge model is numerically studied. The numerical simulations performed by the finite difference method employing density function method show the systematic variation of the shock phenomenon due to the Froude number based on the draft as obtained by experiments. The typical nonlinear phenomena like wave breaking and abrupt changes of velocity vectors are successfully captured and the details of wave breaking induced by the FSSW are clarified. Wave breaking occurs to weaken the nonlinearity and shear vortex and longitudinal vortex are generated from the overturning point on the free surface. After the wave breaking a steep wave is reproduced due to the nonlinearity. This seems to be periodically repeated.
著者
田和 康太 中西 康介 村上 大介 金井 亮介 沢田 裕一
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.119-130, 2015-11-30 (Released:2017-10-01)
参考文献数
33

アカハライモリはその生活史において、幼生期と成体期には水田や池沼などの止水域で過ごし、幼体期には林床などの陸上で生活する日本固有の有尾両生類である。アカハライモリは圃場整備事業による水田環境の改変等の影響を受け、その生息数を全国的に減少させている。しかし、現状として、その保全対策に不可欠な生活史や生息環境の条件などに関する情報は非常に限られている。本研究では、アカハライモリの生息環境と季節的な移動を明らかにするために、滋賀県の中山間部水田地帯に設定した調査地において、未整備の湿田とそれに隣接する素掘りの土側溝に生息するアカハライモリの幼生および成体の個体数を水田の農事暦に則して調査した。その結果、アカハライモリの繁殖期である5月から6月には、土側溝でアカハライモリ成体が雌雄ともに多く出現し、水田ではほとんどみられなかったが、7月以降には、成体の個体数が雌雄ともに土側溝で減少し、水田で増加した。幼生は7月中旬から土側溝に出現し、9月までその生息が確認された。このことから、アカハライモリ成体は産卵場所として土側溝を利用し、幼生はそのまま土側溝に留まって成長し変体上陸するが、繁殖期後の成体は水田に分散している可能性が高く、アカハライモリはその生活史や発育段階に応じて隣接した水田と土側溝を季節的に使い分けているものと考えられた。以上より、水田脇に土側溝がみられるような湿田環境を維持していくことがアカハライモリ個体群の保全に極めて重要であると推察された。

2 0 0 0 悪性黒色腫

著者
栗原 浩幸 金井 忠男 金井 慎一郎 金井 亮太 赤瀬 崇嘉 中村 圭介 高林 一浩 神藤 英二 上野 秀樹
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.996-998, 2018-06-25

疾患の概念 悪性黒色腫(malignant melanoma)は,神経堤起源細胞でメラニン産生細胞であるメラノサイトに由来する悪性腫瘍であり,本邦における悪性黒色腫の罹病率は1.12人/10万人とされている1).消化管の悪性黒色腫は非常にまれであり,大部分は皮膚を原発としたものの転移である.消化管原発の悪性黒色腫の主な部位は,食道と直腸肛門部であり2),肛門部の悪性黒色腫は,全悪性黒色腫の0.2%,直腸肛門部の悪性腫瘍の0.5%と極めて少ない3).好発年齢は50〜70歳代で,女性に約2倍多いとされる4). 症状は肛門出血が最も多く,肛門部腫瘤,肛門痛,便通異常などを訴える5).悪性度が極めて高く,早期からリンパ行性はもとより血行性に肺・脳・骨・肝などに転移を来す.
著者
尾田 十八 山崎 光悦 坂本 二郎 北山 哲士 酒井 忍 金井 亮 李 鵬 李 鵬
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究は,自然・生態系と調和した新しい材料,構造,機器,システム等の創生法を,生物に学ぶことによって確立することを目的としている.その方法は多様な生物の中で,特異性を有する生物にまず注目する.本研究では動物の例として繰返し衝撃負荷に耐える「キツツキ」を,植物の例としては,軽量であるが不燃性を示す「桐材」に注目した.そしてこれらの特性がどのようなメカニズムによって生じているのかを,主として力学的視点より明らかにした.これらの結果と,代表者らがすでに行って来ている竹や卵殻の構造・組織分析結果を含め,新しい構造設計および材料設計法の基本原理を提示した.
著者
片岡 秀太郎 宮田 秀明 金井 亮浩
出版者
社団法人 日本船舶海洋工学会
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.182, pp.113-120, 1997-12
参考文献数
9
被引用文献数
3

A new technique for PPS (performance prediction simulation) to design sailing boats is developed. The performance of a sailing boat with 6 degrees of freedom is predicted. The boat sails in the simulation with automatic steering to get steady state and with automatic sail trimming to get better VMG (Velocity Made Good). With this technique the steady performance of sailing boats is predicted with sufficient accuracy on various conditions. This system is applied to the design procedure for a IACC (International America's Cup Class) sailing boat for which the steady sailing attitude plays an important role for the sailing performance.