著者
釜江 常好
出版者
東京大学理学部
雑誌
東京大学理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.2-9, 1989-09
著者
釜江 常好 荒船 次郎
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.409-425, 1976-06-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
70

1974年秋に米国のブルックヘーヴン国立研究所とスタンフォード線形加速器研究所で, 従来の素粒子とは異質の中間子が発見されてから今日までに, これと同族と思われる一群の新粒子の存在が明らかになってきた. またほぼ同じ時期に, 新粒子群の存在と同様, あるいはそれ以上重大な意味を持つと思われる異常現象が相次いで見出された. そして当然のことながら, これらの発見を, 個別的にあるいは統一的に解釈しようとする理論も数多く提案され, 合せて素粒子物理を大きな渦に巻き込んだ激動の一年余りであった. 各地の実験グループのデータ整理も一段落し, 理論的活動も少し落ち着いてきた1976年2月の時点でこれら新粒子・異常現象関係の発表結果をまとめると共に, 個別的および統一的解釈の試みを解説するのも有意義と考えて, この一文を書いて見た. これと合せて宇宙線研究グループにより報告されている新粒子, 新現象についても解説し, 批評を試みる. 新粒子群と異常現象は, 今後も, 現時点で一応の成功を収めている,「チャーム・クオーク」の導入により説明されてしまう可能性もある. それだけでも偉大な進歩なのだが, 「チャームリオーク」説を踏み越え, 素粒子の構造, 強い相互作用・電磁相互作用・弱い相互作用の全体, レプトンとハドロンの関係等の理解の革命的な飛躍につながって行く可能性も十分にある. 断片的ではあるが, これらの可能性についても随所でふれて見たい.
著者
谷津 陽一 片岡 淳 五十川 知子 河合 誠之 水野 恒史 釜江 常好 田島 宏康 高橋 忠幸 斉藤 芳隆 郡司 修一 Yatsu Yoichi Kataoka Jun Ikagawa Tomoko Kawai Nobuyuki Mizuno Tsunefumi Kamae Tsuneyoshi Tajima Hiroyasu Takahashi Tadayuki Saito Yoshitaka Gunji Shuichi
出版者
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部
雑誌
第4回宇宙科学シンポジウム = Proceedings of the 4th Space Science Symposium
巻号頁・発行日
pp.453-455, 2004-08

X線、ガンマ線の偏光はほとんど全ての高エネルギー天文現象と関連し、その物理を研究するための有力なプローブである。しかしながら、これまでの観測例は10keV以下では1970年代のかに星雲、10keV以上ではガンマ線バーストのみである。そこで、30〜200keVの領域での世界初の偏光観測を目標とし気球実験を行う予定であり、これに搭載するためのWell-type硬X線偏光PoGO(Polarized Gamma-ray Observer)の開発を行っている。
著者
釜江 常好
出版者
東京大学理学部
雑誌
東京大学理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.33-35, 1992-03
著者
水野 恒史 片桐 秀明 深沢 秦司 釜江 常好
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

銀河宇宙線のエネルギー分布と空間分布を明らかにするべく,最新のフェルミ衛星を用いたガンマ線データの解析を2009年度から3年間に渡り精力的に進めた.その結果[ 1]太陽系近傍の宇宙線スペクトルが,地球上で測られた物に近いことを観測的に明らかにした一方で[ 2]太陽系付近の数100pc以内で宇宙線強度が20%程度ばらつくことと[ 3]銀河系の外側の領域で,宇宙線強度が従来の予想に反してあまり弱くならないことを見出した.これらの成果のうち,[ 1][ 3]は執筆責任者として論文を出版し,[ 2]も投稿済みである.関連する研究も加えると計17編の論文をフェルミチームメンバとして出版した.また多数の国内外の学会で継続的に成果発表を行った.
著者
釜江 常好 牧島 一夫
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

硬X線で偏光が期待される「かに星雲」と「白鳥座X-1」を気球搭載の偏光計PoGOLiteで観測し、当該天体での放射過程と磁場分布の決定を目指した。偏光計は2010年に完成し、スウェーデン北部のESRANGE気球基地で太陽パネル、制御系、通信系等を装備したゴンドラに組み込み放球の機会を待ったが、気球納入会社の不良品リコール、放球後のガス漏れ、天候不順などで観測出来ないまま3年の計画期間が終わってしまった。
著者
斎藤 芳隆 江澤 元 釜江 常好 窪 秀利 鈴木 清詞 関本 裕太郎 高橋 忠幸 田中 光明 平山 昌治 松崎 恵一 矢島 信之 山上 隆正 秋山 弘光 郡司 修一 田村 忠久 能町 正治 宮崎 聡 村上 浩之 森 国城 山崎 典子 EDBERG Tim
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.71-88, 1995-03

硬X線/γ線検出器Welcome-1 (mk2)の気球実験における方位角制御のために, リアクションホイールとよじれ戻しモーターを用いた制御方法による方位角制御システムを構築した。制御に用いた部品のパラメーターの評価, 地上, および上空でのパフォーマンスについて報告する。