著者
浅井 圭介 鈴木 一義
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.71, no.9, pp.247-249, 2023-09-05 (Released:2023-09-05)
参考文献数
3

二宮忠八(以下,忠八)は我が国の航空技術の先駆者である.飛行原理発見に至る思考過程を文書に残し,模型飛行機を製作して飛行実証を行ったという点で,忠八は航空技術史上において特別な存在だと言える.忠八考案の有人飛行機が実現することはなかったが,彼が作成した様々な技術資料や自作の模型飛行機が,忠八自身が創建した飛行神社や彼の故郷の八幡浜市の施設に保管されている.二宮忠八の動力飛行研究は当時の最先端を走るものであり.航空宇宙技術遺産の第一号認定に値する技術である.
著者
山寺 静子 大谷 明 小船 富美夫 小松 俊彦 鈴木 一義 中山 幹男 萩原 敏且 松本 美弥子 山本 紀一 ルナール 純子
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.379-386, 2007
被引用文献数
1

厚生労働省のインフルエンザ対策の一環として一般市民を対象にFax, E-mailを含む電話相談を行った.<BR>相談件数は2003/04シーズンは2,813件, 2004/05シーズンは2, 444件であった.月別は10~11月が最も多く, 相談者は女性が72.5%を占め, 特に30代が最も多かった.相談者の居住地別では東京都が最も多く, 神奈川, 千葉, 埼玉, 長野の順であった.職種別では主婦が1,114件 (45.6%) を占め, 次に民間企業が447件 (18.3%), 医療従事者が227件 (9.3%) であり, 2003/04シーズンと同様の傾向がみられた.相談の内容はワクチンに関するものが1545件で62.2%を占め, その内訳はワクチン接種の是非, 副反応, 接種回数が主であった. また妊婦, 乳幼児, 授乳中の接種については296件 (19.2%) であった.2004/05シーズンはワクチン不足についての問い合わせ (7件), 重症急性呼吸器症候群: SARS (22件) また鳥インフルエンザ (22件) についての相談は前シーズンに比べ減少したが, 抗ウイルス薬 (209件) に関する相談が増加していた.<BR>毎年の相談内容は, インフルエンザの医療事情を強く反映しており, 医療従事者からの間合せも相当数みられることから, 対応する担当者の知識や情報の確保は重要な課題であると考えられた.また, 具体的な内容としては, 厚生労働省および感染症情報センターから出されている「一般向けのインフルエンザQ&A」で「妊産婦及び授乳中あるいは育児中の方へ」のようなセクションをもうけて, 解説することの必要性を提案した.
著者
鈴木 一義
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.12-15, 2009 (Released:2011-11-15)
被引用文献数
1
著者
鈴木 一義
出版者
日本比較法研究所 ; [1951]-
雑誌
比較法雑誌 (ISSN:00104116)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.145-185, 2013

犯罪が増加し、処理すべき事案が増大すると、法執行機関は、被告人と協議し、刑事事件を迅速に終結させることによって裁判所の負担を軽減しようとする。アメリカ合衆国においては、大多数の刑事事件で有罪答弁によって迅速に科刑が行われているが、大陸法系諸国においても、答弁取引類似の制度が導入されており、アメリカ合衆国の影響はあるけれども、その度合いは各国毎に異なっていると指摘されている。かかる各国毎の差異は、当該国において、いわゆる「司法取引」というものに対して如何なるメリットが求められているかを反映したものと評することも可能であろう。この点、例えば、国際刑事裁判所(ICC)においては、有罪であることを認める被告人に対して、コモンロー・英米法系と大陸法系モデルの中間的なアプローチを採用していると指摘されているが、国際刑事裁判が各国内の刑事裁判とは異なる特色を有している以上、そこにおいて求められる有罪答弁についてのメリットというものも一定の特色を持ったものになることが予想されよう。本稿では、かかる関心から、国際刑事裁判における有罪答弁は、アメリカ合衆国に典型的に見られるような有罪答弁とどこが違うのか、違うならば何故なのかといった論点について検討を試みることにより、我が国が仮に有罪答弁・答弁取引を導入するとすれば、どのような点に力点を置くべきなのかという課題に示唆が得られないかを探りたい。本「国際刑事裁判における司法取引(2)」では、3においてICTY(旧ユーゴスラヴィア国際刑事裁判所)、4においてICTR(ルワンダ国際刑事裁判所)における司法取引に相当すると言える手続について検討を加える。
著者
鈴木 一義
雑誌
比較法雑誌 (ISSN:00104116)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.159-185, 2012-09-30

犯罪が増加し、処理すべき事案が増大すると、法執行機関は、被告人と協議し、刑事事件を迅速に終結させることによって裁判所の負担を軽減しようとする。アメリカ合衆国においては、大多数の刑事事件で有罪答弁によって迅速に科刑が行われているが、大陸法系諸国においても、答弁取引類似の制度が導入されており、アメリカ合衆国の影響はあるけれども、その度合いは各国毎に異なっていると指摘されている。 かかる各国毎の差異は、当該国において、いわゆる「司法取引」というものに対して如何なるメリットが求められているかを反映したものと評することも可能であろう。この点、例えば、国際刑事裁判所(ICC)においては、有罪であることを認める被告人に対して、コモンロー・英米法系と大陸法系モデルの中間的なアプローチを採用していると指摘されているが、国際刑事裁判が各国内の刑事裁判とは異なる特色を有している以上、そこにおいて求められる有罪答弁についてのメリットというものも一定の特色を持ったものになることが予想されよう。本稿では、かかる関心から、国際刑事裁判における有罪答弁は、アメリカ合衆国に典型的に見られるような有罪答弁とどこが違うのか、違うならば何故なのかといった論点について検討を試みることにより、我が国が仮に有罪答弁・答弁取引を導入するとすれば、どのような点に力点を置くべきなのかという課題に示唆が得られないかを探りたい。 本「国際刑事裁判における司法取引(1)」では、かかる検討の前提として、まず司法取引に関する動向についてコモンロー系諸国の流れと大陸法系諸国の流れに分けて大まかな描写を行った上で、国際刑事裁判所設立に至る動向について簡単に概説する。
著者
斎藤 修啓 鈴木 一義
出版者
国立科学博物館
雑誌
Bulletin of the National Science Museum. Series E, Physical sciences & engineering (ISSN:03878511)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.9-57, 1998

Tanahashi Library is located in the library of National Science Museum. Gentaro Tanahashi's bequest was presented by his wife Syou Tanahashi. The Catalog of Tanahashi Library comprises 654 items, which are arranged in 7 categories by authors. As follows : 1) 99 Books and booklets, 2) 87 periodicals, 3) 64 museum's guides, 4) 141 manuscripts, notes and memorandums, 5) 21 photos and postcards, 6) 118 materials related to museum, and 7) 124 other materials.
著者
馬場 悠男 鈴木 一義
出版者
国立科学博物館
雑誌
Bulletin of the National Science Museum. Series D, Anthropology (ISSN:03853039)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.1-9, 2005-12

In the late Edo era, a human skeleton intended for medical education was carved from cypress wood by a craftsman, Ikeuchi under the supervision of a medical doctor, Banri Okuda in Osaka City. The model for the carving was based on a criminal's skeleton. The skeleton was beautifully made to be articulated and assembled by various methods, which reveals excellent craftsmanship. By and large, the wooden skeleton shows morphological characteristics usually seen in early middle-aged females of the Edo era. The wooden skeleton might have been used for the promotion of European medicine, which was emergent in the Edo era Japan, rather than for practical medical education.