著者
間島 雄一 坂倉 康夫 まじま ゆういち さかくら やすお Majima Yuichi Sakakura Yasuo
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.38, no.suppl. 2, pp.134-138, 1995-06-01

慢性副鼻腔炎患者の約半数に鼻粘膜粘液線毛輸送機能の低下が認められることが知られている。本研究では生理的食塩水エアロゾルが慢性副鼻腔炎患者の低下した鼻粘膜粘液繊毛機能にどのような影響を及ぼすか検討した。生理的食塩水0.7mlをジェットネビュライザーで鼻腔に投与し、投与前後のサッカリン時間(ST)粘液繊毛機能の指標として測定した。23名の正常人では生理的食塩水投与前後のSTに有意の変化は認められなかったが、慢性副鼻腔患者19名では生理的食塩水投与後に投与前に比し有意にSTが改善した。慢性副鼻腔炎患者の低下した鼻粘膜粘液繊毛機能に及ぼす生理的食塩水のこのような効果を本症における鼻粘膜粘液繊毛機能低あのメカニズムと併せて考察した。
著者
間島 雄一 坂倉 康夫
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.38, no.Supplement2, pp.134-138, 1995-06-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
13

慢性副鼻腔炎患者の約半数に鼻粘膜粘液繊毛輸送機能の低下が認められることが知られている。本研究では生理的食塩水エアロゾルが慢性副鼻腔炎患者の低下した鼻粘膜粘液繊毛機能にどのような影響を及ぼすかを検討した。生理的食塩水0.7mlをジェットネビュライザーで鼻腔に投与し, 投与前後のサッカリン時間 (ST) を粘液繊毛機能の指標として測定した。23名の正常人では生理的食塩水投与前後のSTに有意の変化は認められなかったが, 慢性副鼻腔炎患者19名では生理的食塩水投与後に投与前に比し有意にSTが改善した。慢性副鼻腔炎患者の低下した鼻粘膜粘液繊毛機能に及ぼす生理的食塩水のこのような効果を本症における鼻粘膜粘液繊毛機能低下のメカニズムと併せて考察した。
著者
間島 雄一
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.118-125, 2012 (Released:2013-04-15)
参考文献数
35

好中球を中心とする炎症による慢性鼻副鼻腔炎は副鼻腔自然口の閉鎖が主な成因である。好酸球性副鼻腔炎は気道全体にまたがる全身疾患が鼻・副鼻腔に出現していると考えるべきであろう。診断は「鼻副鼻腔炎と鼻茸についてのEuropean position paper」の慢性鼻副鼻腔炎の定義を参考にする。治療効果の判定は自覚症状, 他覚所見のsymptom scoreの改善度を組み合わせて評価する。治療効果の判定にはSNOT-20などの慢性鼻副鼻腔炎に特化したQOLの評価も欠かせない。小児における慢性鼻副鼻腔炎の病態は成人のそれとはかなり異なっているため, 同一の疾患として取り扱うべきではない。好中球を中心とした副鼻腔炎は患者が症状に悩み一定期間の保存的療法に効果がなければ鼻内副鼻腔手術を施行する。好酸球性副鼻腔炎は患者が鼻茸による鼻閉や粘膿性鼻漏に悩むようであれば手術療法を施行する。経口薬物療法とくにマクロライド療法, システイン製剤, ステロイド, ロイコトリエン受容体拮抗薬について効果と適応を示した。またエアロゾル療法の効果についても述べた。
著者
竹内 万彦 今西 宜義 間島 雄一
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.40-43, 2005
被引用文献数
2

耳鼻咽喉科外来で一般的に使用されている薬液内蔵式ネブライザーユニット内の細菌感染の状況を把握するために, 11施設において細菌検査を行った。ネブライザー球内とそれに連結するチューブの洗浄液および噴霧エアーから培養し, 菌数の測定と菌同定試験を行った。その結果, ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌が比較的多く検出され, <I>Corynebacterium sp, P. aeruginosa, S. Paucimobilis</I>などの細菌が検出された。ネブライザーユニットの器具洗浄法の改善により, 細菌数を著明に減少することができた。
著者
湯田 厚司 宮本 由起子 服部 玲子 荻原 仁美 竹内 万彦 間島 雄一
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.1366-1371, 2007
被引用文献数
7

【背景・目的】スギ花粉症に対する免疫療法の直接医療経費を検討し,スギ花粉飛散数の違いによる影響を検討する.【方法】免疫療法および対照の初期療法の各18例で,スギ花粉大量飛散(2005)年,中等度飛散(2003)年,少量飛散(2004)年に同一患者が支払った医療費,薬剤費をレセプトおよび診療録から算出した.また,大量飛散年に無記名で症状と治療満足度のアンケート調査をVAS法で行った.【結果】免疫療法群は維持期の医療費を加えても総医療費が低く,処方薬剤費も少なかった.また,大量飛散年でも免疫療法群は処方薬剤費が増加せず,医療費が増さなかった.アンケート調査でも免疫療法群の満足度が高く,くしゃみ,鼻みず,眼のかゆみの症状が有意に良かった.【結論】免疫療法は直接医療経費の面からは医療経済上も有用で,特に花粉飛散数が多い程顕著になる.
著者
小林 正佳 今西 義宜 石川 雅子 西田 幸平 足立 光朗 大石 真綾 中村 哲 坂井田 寛 間島 雄一
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科學會會報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.108, no.10, pp.986-995, 2005-10-20
被引用文献数
5 5 3

嗅覚障害の治療としてステロイド薬の点鼻療法が一般的に行われているが, 治療が長期にわたる症例も多くその副作用が懸念される. ステロイド薬点鼻療法長期連用に関してその安全性を有用性と比較して検討した報告はない. そこで今回は当科嗅覚味覚外来で同療法を施行した患者を対象にこの比較検討を施行した.<BR>0.1%リン酸ベタメタゾンナトリウム液 (リンデロン液®) の点鼻療法を施行した62例中42例 (68%) に点鼻開始後1~2カ月で血清ACTHまたはコルチゾール値の低下が出現したが, 異常な理学的所見や自覚的症状は認められなかった. 点鼻療法を中止した8例は全例1カ月後にそれらの値が正常範囲内に回復した. 一方, 同療法を継続した34例中4例で開始後2~5カ月で自覚的な顔面腫脹感, 顔面の濃毛化というステロイド薬のminor side effectが出現したが, 中止後1カ月ですべての症状が消失した. 同療法のみを3カ月以上継続した23例の治療効果は, 自覚的嗅覚障害度, 基準嗅力検査上ともに統計学的に有意な改善がみられ, 日本鼻科学会嗅覚検査検討委員会制定の嗅覚改善評価法でも78%例で何らかの改善判定が得られた.<BR>ステロイド薬点鼻療法の長期連用は軽度で可逆的な副作用を生じ得る. 一方, 嗅覚障害の治療効果は高い. よって同療法は有用な嗅覚障害の治療法であり, 臨床的必要性に応じて十分な注意の下に長期連用することは可能と考えられる.
著者
西城 隆一郎 間島 雄一 兵 昇 國貞 智弘 阿部 武史 高野 頌 さいじょう りゅういちろう まじま ゆういち ひょう のぼる くにさだ ともひろ あべ たけし たかの ひろし Saijo Ryuichiro Majima Yuichi Hyo Noboru Kunisada Tomohiro Takano Hiroshi
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望. 補冊 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.38-43, 2001-08

鼻内上顎洞篩骨洞開放術後の鼻・副鼻腔の形態を模したシリコン製の鼻・副鼻腔モデルを作製し、そのモデルに対し一定の粒子径をもった炭素粒子を噴霧し、その沈着分布パターンを検討した。結果は重量基準空気力学径6.99μmおよび14.61μmの粒子を用いた場合、とても鼻内顎洞篩骨洞開放術後のエアロゾル療法の標的部位と考えられるOMCおよび上顎洞、篩骨洞へ効果的に沈着していることが確認できた。上顎洞内では6.99μmの粒子を用いた方がより均等な沈着パターンをとった。また、ノズル角度による影響をみた実験においては、ノズル角度45°の場合が30°の場合に比べOMC、および上顎洞、篩骨洞へのエアロゾル沈着パターンを左右する要因としては、粒子径だけではなく、ノズル角度が粒子径と共に重要な要因であると考えられた。We restored a human nasosinus model whose sinuses underwent functional endoscopic sinus surgery.The nasal cavity was constructed from a cast made at autopsy, and the maxillary and ethmoid sinuses were reconstructed from computed tomogarphy(CT)images.Anterior and posterior ethmoid cells were dissected and the diameter of the maxillary ostium enlarged to 10mm. We evaluated the depositional patterns of carbon particles, administered by jet nebulizer, whose aerodynamic diameter was 6.99μm or 14.61μm.Both sizes were well deposited on the ostiomeatal complex, the maxillary sinus, and the ethmoid sinuses.We also evaluated the effects of the nebulizer nozzle angle on particle deposition in the nasal cavity.We found that a 45°angle was more effective than a 30°. Our results indicate that both particle size and nozzle angle are important factors in aerosol deposition.