著者
大津 耕陽 福島 史康 高橋 秀和 平原 実留 福田 悠人 小林 貴訓 久野 義徳 山崎 敬一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.2019-2029, 2018-11-15

近年さかんに行われているアイドルのライブにおいては,演者の演技に対し観客が「応援」という形で参加することにより,会場をともに盛り上げていこうとする様子が見られる.本稿では,アイドルのライブにおける演者の演技・それに対する観客の応援を振動・光に変換し,双方向に伝達しあうことで,演者・観客間の双方向インタラクションを拡張するライブ支援システムを提案する.提案手法を実現するために,応援したいメンバの演技をリアルタイムに観客の持つデバイスに振動・光として提示する機能,観客が自身の持つデバイスを振ることで光として応援を可視化して演者側に伝達する機能の2つを持つシステムを開発した.実際のライブ環境下において実験を行い,演者の動きの情報を観客に伝達することで応援したいメンバと観客の間の一体感が高まることを確認した.また,デバイスの振りの情報に基づいて観客の応援の大きさを演者の衣装に提示することによって,応援したい特定のメンバと観客間の一体感に加えて,特定のメンバを応援する観客同士の一体感が高まることを確認した.
著者
小黒 康裕 高橋 秀和 山下 雄一郎 菊池 伸 藤田 雅人 平山 聡 加納 大幹 橋本 栄 門間 玄三 井上 俊輔
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 35.17 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.19-22, 2011-03-15 (Released:2017-09-21)
参考文献数
3

0.25μm 1P3M CMOSプロセスを用いて,300mmシリコンウエハに202mm×205mmのCMOSイメージセンサを開発した.画素サイズ:160μm^2,画素数:160万画素であり,画素内電圧ゲインアンプ,列差動読み出し回路を搭載している.これにより,高感度(25Me^-/lx/s),低ノイズ(13e^-rms)を実現しており,低輝度でも鮮明な画像を撮ることができる.本報告では,300mmウエハサイズCMOSイメージセンサの概要およびセンサ性能について述べる.
著者
武藤 隆 戸塚 洋史 坪井 俊紀 吉田 大介 松野 靖司 大村 昌伸 高橋 秀和 櫻井 克仁 市川 武史 譲原 浩 井上 俊輔
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.12 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.29-32, 2016-03-04 (Released:2017-09-22)

我々は,消費電力の増加を抑制し,AD変換時間の短縮と広ダイナミックレンジ化を実現するデュアルゲインアンプ型シングルスロープ列ADC(SSDG-ADC)を搭載したAPS-Hサイズ2.5億画素CMOSイメージセンサを開発した。SSDG-ADCは,画素の信号レベルがある閾値レベルより低いときは列回路に設けられたアンプのゲインを高ゲインに設定し,閾値レベルより高いときは低ゲインに設定する手法である。その結果,シングルスロープ列AD(SS-ADC)に対して,AD変換時間を75%短縮し,6dBのダイナミックレンジ拡大を実現した.
著者
山田 浩司 野口 明徳 高橋 秀和
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.306-312, 1996-03-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
9
被引用文献数
14 22

ゼインの溶液およびフィルムについて,アルコール系とアセトン系との比較を,レーザー散乱型粒度分布測定装置,FT-SEM, FT-NMR,赤外吸収スペクトル,CD, SAXSを用いて行った.その結果,ゼインフィルムの耐水性の有無については次のモデルを提唱できると考える.アセトン系とエタノール系ではゼイン分子の集合状態が明らかに異なり,アセトン溶液中では,分子表面に疎水性アミノ酸がより多く分布していたために分子間の相互作用が強い.そのため一旦分子同志が集合し始めると,その速度および結合力はエタノール系に比べて大きく,集合体の稠密度も高い.この凝集過程において構築される構造体がフィルム形成の最小単位と考えられ,したがって,アセトン系フィルムは水と接した場合,水との作用に抗して構造を維持する力が大きく,且つ水と馴染み易い領域の少ない構造状態となる.そのため,可撓性はやや低い値をとるが,水に対する抵抗性は大きな値を示すようになる.
著者
千田 二郎 檜垣 智大 高橋 秀和 高木 靖雄 足立 正之 藤本 元
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.65, no.640, pp.4106-4112, 1999-12-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

In previous multi-dimensional modeling on spray dynamics and vapor formation, single component fuel with pure substrance has been analyzed to assess the mixture formation process. Then it shold be expected that the evaporation process could be performed for the multi-component fuel such as actual Gasoline and Diesel gas oil. In this study, vapor liquid equilibrium prediction was conducted for multi component fuels such as 3 and 10 components mixed solution with ideal solution analysis and non ideal solution analysis. And the computation of distillation characteristics was conducted for the steady state fuel conditions to understand the evaporation process. As a result, calculated distillation characteristics is consistent well with experiment results. Further the vapor concentration was measured for the analysis of the binary fuel spray using IR absorption measurement method.
著者
渡辺 明夫 百目木 幸枝 軸丸 裕介 笠原 博幸 神谷 勇治 佐藤 奈美子 高橋 秀和 櫻井 健二 赤木 宏守
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第52回日本植物生理学会年会要旨集
巻号頁・発行日
pp.0053, 2011 (Released:2011-12-02)

多くの植物種では頂芽の成長が優先され側芽の成長が抑えられる頂芽優勢と呼ばれる機構が働き、全体の草型が制御される。私たちは主茎や側枝が長期間伸長を続け、最終的に鳥の巣のような姿となるシロイヌナズナ変異体を見いだした。解析の結果、この独特の草姿は、全ての枝の茎が頂芽優勢による抑制をのがれ長期間伸長を続けることに主な原因があり、一枝当りの分枝数は極端には増加していないことが分かった。頂芽優勢を免れて全ての茎が伸長を続ける表現型は単一の劣性変異に起因していたため、この原因変異をnoah (no apical dominance in branch hierarchy)と名付け、noah変異体の特異な草姿形成機構の解明を試みた。 主茎や側枝の伸長を詳細に調べた結果、WTの茎では茎頂から約1.5 cmほど下部を中心に幅広い領域が伸長していたのに対し、noah変異体の茎では茎頂から約0.5 cm以内の狭い領域のみが伸長していた。茎の細胞伸長が茎中を極性輸送されるオーキシンにより引き起こされると考えると、上記の結果は変異体の茎中のオーキシン分布が著しく変化していることを意味していた。そこでオーキシン濃度を詳細に測定した結果、変異体の茎のオーキシン分布はWTのものと著しく異なっていた。このため、noah変異体では茎中のオーキシンの極性輸送が著しく撹乱されていることが推察された。
著者
高橋 秀和 山下 雄一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.28, pp.1-6, 2001-03-16
参考文献数
8

当社一眼レフカメラEOS KissIIIとEOS7の広視野7点AFを実現させるために, 新たなCMOSリニア型AFセンサの開発を行った.本センサは新開発のユニティゲイン型のセンサアンプとフィードバッククランプ型のノイズ除去回路を搭載することにより, センサ信号の高S/N化とワイドダイナミックレンジ化, 更にAGC制御の高精度化を実現している.また, 各種周辺回路のオンチップ化とCOBパッケージによるローコスト小型化も同時に実現している.
著者
高橋 秀和
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.473, pp.64-75, 2006-11-01

高速電力線通信(PLC)が日本でもついに解禁となった。電力線をMビット/秒クラスの通信に使うことで,コンセントがLANポートに変貌する。規制緩和決定後,初となる総合展示会「CEATEC」に20社の対応製品がズラリ登場。2006年末に,イーサネット,無線LANに続く「第3のLAN」が登場する。
著者
武田 和義 高橋 秀和
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.1-8, 1999-03-01
被引用文献数
1

ムギ類の作期にほとんど雨の降らない夏雨型の半乾燥地では, 種子を深播して土壌深部の水を利用するため, 深播した場合にも出芽し得る深播耐性が必要である.オオムギ5,082品種とコムギ1,214品種を用いて深播耐性の品種変異を評価し, 極強品種を選抜した.深播耐性には大きな遺伝変異があり, 種子の大きさならびに幼芽の伸長量と関係があって半矮性品種の深播耐性は弱い.同質遺伝子系統対を比較したところ皮性オオムギの方が裸性オオムギよりも強かった.