著者
若林 哲史 鶴岡 信治 木村 文隆 三宅 康二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.73-80, 1997-01-25
参考文献数
19
被引用文献数
6

正準判別分析は分散比 (F比) を最大化する最も代表的な特徴選択手法であるが, クラス数以上の特徴が選択できないため,少クラスの分類問題に対する有効性に限界がある. この問題を解決するために, 新しい特徴選択手法 (FKL法) を提案し, 手書き数字認識実験によりその有効性を評価する. FKL法は, F比を最大化する正準判別分析と, 次元減少による平均2乗誤差を最小化する主成分分析 (K-L展開) を特殊な場合として含む, より一般的な特徴選択手法である. 正準判別分析, 主成分分析, 正規直交判別ベクトル法 (ODV法) などとの比較実験の結果, 少クラスの分類問題ではFKL法により選択された特徴量の識別力が最も高いことを示す.
著者
長坂 英明 川中 普晴 山本 晧二 鈴木 清詞 高瀬 治彦 鶴岡 信治
出版者
日本知能情報ファジィ学会
巻号頁・発行日
pp.739-742, 2012 (Released:2013-07-25)

近年,認知症を患う高齢者数の増加が医学的・社会的な問題となっており,認知症の予防・改善は重要な課題である.これらの課題を解決する手法の一つとして,現在,ロボットセラピーが注目されている.一方,認知症の進行度を評価する方法として対面式の認知症チェックテストが実施されている.しかしながら,これらの方法では「テストである」ことを対象者が意識してしまうため,緊張等から普段とは異なる回答を行う可能性がある.また,対象者の中にはテスト自体に嫌悪感を抱く人も少なくない.そのため,認知症チェックテストは対象者に意識されることなく実施できることが望ましい.そこで本研究では,対象者にテストを行っていることを意識されないような認知症の進行度評価システムの構築について検討する.ここでは,会話型ロボットとの簡単な会話から被験者の認知症の進行度を評価するシステムを試作し,評価実験を行った.本稿では,試作したシステムについて紹介するとともに,その有効性と問題点についても議論した.
著者
平間 好弘 沼崎 誠 吉田 公代 鶴岡 信 新谷 周三 椎貝 達夫
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.233, 2007

目的 取手市など、5市1村で構成する「取手・龍ヶ崎医療圏」の基幹病院となっている当院では、災害現場での救急隊・現場救護所および病院での多数傷病者対応の想定訓練を通じて、地域の災害医療にかかわる各部門の問題点を抽出し、実際の発災時の初期対応の改善を目的に3病院合同災害医療訓練を実施したので報告する。<BR>方法 災害医療の原点は、12年前の阪神淡路大震災である。以後、厚生労働省の指導で全国に災害拠点病院が設置され、当院も平成14年4月に茨城県災害拠点病院に指定された。<BR> 平成17年4月、当地区を管轄する龍ヶ崎保健所は、医療圏内の災害発生時における広域医療の中心病院として、取手地区は取手協同病院、龍ヶ崎地区は龍ヶ崎済生会病院、阿見地区は東京医大霞ヶ浦病院の3病院を指定した。<BR> この3病院を中心に、医療圏内にある医療・消防・保健機関が合同し、取手龍ヶ崎医療圏災害医療協議会を結成し、3回の準備会と災害医療講演、机上訓練などを含め7回の会合を開催し、昨年(平成18年)の9月23日に災害医療訓練を実施した。<BR> 訓練には、3病院の他に医師会や保健所、保健センター、取手市消防本部、稲敷地方広域消防本部、阿見町消防本部などから150名が参加した。<BR> 訓練内容は、取手市を横断するJR常盤線下り線踏み切り内で、立ち往生したダンプカーに列車が追突、先頭車両が脱線転覆し、30人の重軽傷者が出たと想定し訓練を行った。<BR>結果 救助活動は、事故現場近くのガス会社敷地内に現地本部と救護所を設置。救護所では、消防本部から要請を受けたDMAT(Disaster Medical Assistant Team)がトリアージを行い、4台の救急車などで対策本部のある当院へ負傷者を搬送した。<BR>3病院を想定したブース内では、長いすを利用した仮ベッドで苦しがる重軽傷者を医師や看護師が対応すると同時に、重症患者に対しては県の防災ヘリによる他病院への搬送訓練も実施した。<BR>結語 同じ医療圏内にある複数の病院が合同して訓練を行なうことは、全国的にも珍しく高い評価を得た。今後も、実際の災害場面での協力体制・合同対応を円滑に進めるため、定期的に訓練を実施したい。
著者
重盛 友章 川中 普晴 高瀬 治彦 鶴岡 信治
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.30, pp.206-207, 2014

近年,認知症を患う高齢者数は年々増加傾向にあり,大きな社会的(かつ医学的)問題になりつつある.したがって,認知症を予防すること,および改善は非常に重要となる。そのため,認知症の予防や改善を目的としたロボットセラピーに関する研究が進められている.また現在,高齢者の認知症の進行度を評価するための認知症チェックテストや描画テストが多くの介護施設で行なわれている.しかしながら,被験者がテストであることを意識するためナーバスになってしまい,結果として適切な評価結果を得られない場合も多い.そのため,高齢者にテストであることを意識されずにチェックテストが行われることが望ましい.このような問題を解決するため,筆者らは会話型ロボット・タッチディスプレイを利用した認知症評価システムの開発を進めてきた.本稿では,開発しているシステムに導入するコンテンツの一つとして時計描画テストを取り上げ,描かれた時計画像から認知症のタイプや程度を推定するための特徴抽出方法について検討する.
著者
若林 哲史 鶴岡 信治 木村 文隆 三宅 康二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.10, pp.2046-2053, 1994-10-25
被引用文献数
39

文字輪郭線の局所方向ヒストグラムを特徴量とする統計的手書き数字認識において,種々の方向量子化数と領域分割数の組合せに対して,大量の手書き数字データを用いた認識実験を行い,認識率および正規性との関係を調べた.また,より高い精度で方向量子化を行うために,濃度値こう配を利用する方向量子化の有効性を検討した.その結果,(1)特徴量の次元数を増加する場合,領域分割数は,4×4あるいは5×5程度とし,あとは方向量子化数を増加させるとよいこと,(2)同じ次元数では,正規性が良いほど認識率が高い傾向があること,(3)濃度値こう配を用いる方向量子化が,特徴量の正規性を保つのに有効であること,(4)量子化レべル数削減におけるフィルタ処理には,正規性を改善する効果があり,認識率の向上に有効であることなどがわかった.また,実際の郵便物から収集した郵便番号の手書き数字に対して,濃度値こう配の局所方向ヒストグラム(400次元)を用いた場合に,平均で正読率99.18%の良好な結果が得られた.