著者
浦井 教輝 奥中 大地 徳丸 正孝
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.876-881, 2012 (Released:2013-07-25)

本論文では,衣服の感性検索のための類似画像検索を提案する. 感性検索はユーザの感性を用いて衣服を検索するシステムである. 感性検索システムには感性検索エージェントを用いている. 感性検索エージェントはユーザの感性を模倣しユーザが好む衣服を検索する. しかしながら,衣服の検索を行うには衣服画像の情報量が多いため感性検索エージェントの構造が複雑化してしまう問題点がある. したがって,感性検索システムには類似画像検索が必要である. 類似画像検索は感性検索エージェントが検索した衣服デザインを基に衣服画像を検索する. 衣服デザインは衣服が人に印象を与える要因から作成されるため,衣服画像と比べ情報量が少ない. また感性検索エージェントは衣服デザインを評価し,その評価によりユーザが好む衣服デザインを検索する. そのため,感性検索エージェントの複雑化を防ぐことができる. この研究において,類似検索の有効性を確認するために類似検索アプリケーションを作成した. 類似検索アプリケーションはユーザが選択した衣服デザインから衣服画像を検索する. その実行結果において,提案手法の類似画像検索は衣服デザインに類似した衣服画像を検索することができた.
著者
長坂 英明 川中 普晴 山本 晧二 鈴木 清詞 高瀬 治彦 鶴岡 信治
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.739-742, 2012 (Released:2013-07-25)

近年,認知症を患う高齢者数の増加が医学的・社会的な問題となっており,認知症の予防・改善は重要な課題である.これらの課題を解決する手法の一つとして,現在,ロボットセラピーが注目されている.一方,認知症の進行度を評価する方法として対面式の認知症チェックテストが実施されている.しかしながら,これらの方法では「テストである」ことを対象者が意識してしまうため,緊張等から普段とは異なる回答を行う可能性がある.また,対象者の中にはテスト自体に嫌悪感を抱く人も少なくない.そのため,認知症チェックテストは対象者に意識されることなく実施できることが望ましい.そこで本研究では,対象者にテストを行っていることを意識されないような認知症の進行度評価システムの構築について検討する.ここでは,会話型ロボットとの簡単な会話から被験者の認知症の進行度を評価するシステムを試作し,評価実験を行った.本稿では,試作したシステムについて紹介するとともに,その有効性と問題点についても議論した.
著者
永吉 雅人 村尾 元 玉置 久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.79-84, 2012 (Released:2013-07-25)

強化学習は,実用性といった観点から,状態空間や行動空間を予め適切に設計することが難しい.この点に留意し,状態空間および行動空間を共に適応的構成する計算モデルについての検討を進めており,これまで状態空間と行動空間の適応的共構成法を提案している. 本稿では,さらに強化学習の実用化の向上を目指し,動的環境に焦点をあて,動的環境における環境変化検出法と状態空間および行動空間の部分統合法を提案する.さらに,動的環境下における経路計画問題を対象とした計算機実験を通して,環境変化検出法と状態・行動空間の部分統合法の有効性について検討する.
著者
渡邊 俊彦 齊藤 佑一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.991-993, 2012 (Released:2013-07-25)

コンピュータビジョンの分野では,カメラやプロジェクタなどの光学系の計測データを前提とするため,ノイズに強いモデリングアルゴリズム開発が重要な課題の一つである.RANSACアルゴリズムは広く適用されているが,ノイズの割合が大きくなるにつれて,その精度が劣化することが知られている.本研究では強化学習に基づくファジィRANSACを提案し,数値実験によりその基本性能を評価した.従来技術と比較してロバスト性が改善されることを示した.
著者
渡邊 紀文 大森 隆司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.512-515, 2012 (Released:2013-07-25)

本研究では,イベント会場での非常に混雑した状況や災害時などのパニック状況において,意識下で注意を制御し,行動を誘導することを目指した歩行誘導実験を行った.具体的には周辺視にオプティカルフロー刺激を提示することで歩行者の視線方向を制御し,更に足元へ身体動揺を与え体性感覚のゲインを下げることで,視線方向へ有意に身体を誘導する実験を行った.実験から視線方向に身体が誘導されることを確認し,更に誘導効果が現れるタイミングから歩行における視覚と体性感覚のスイッチング機構について検討した.
著者
幸田 憲明 松井 伸之
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.43-46, 2012 (Released:2013-07-25)

連続値を扱うニューラルネットワークを適用した強化学習の研究がなされているが,従来のニューラルネットワークでは,その形状とニューロン数を予め決定しておく必要があり,どのような学習結果となるか予想できない強化学習ではこれらを予測しておくことは一般に困難である. そこで本研究では,自律的にニューロンを追加するRCEモデルのニューロン生成機構を導入したニューラルネットワークによる強化学習について述べる.
著者
鈴木 崇也 中村 量真 平田 卓 相原 佑次 北 恭成 野本 弘平 中村 芳知 沢田 久美子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.655-658, 2012 (Released:2013-07-25)

情報量が多いのに対し表示スペースが限られているヒューマンインタフェースでは,スクロール文字がよく用いられる.スクロール文字では,その移動速度が速いほど表示される情報量は多くなるが,同時に読むことは困難となる.スクロール文字は読みやすくなければならない.しかも,実際のヒューマンインタフェースでは,その文字が明確に認識し易い事だけでは不十分である.スクロール文字の文が困難なくユーザに理解されなければならないのである. 本研究では,スクロール文字をユーザに示す実験が行われ,彼らの理解の度合いが客観的に計測された.そしてスクロール文字の移動速度がユーザの理解に及ぼす影響が定量的に評価された.
著者
永田 雄樹 橋山 智訓 田野 俊一 市野 順子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.572-573, 2012 (Released:2013-07-25)

近年、急速に発展してきている生体情報の計測技術を用いて、スポーツや遊び、リハビリテーション等の分野において活用する応用例も増えてきている。例えば得られた情報を効果的に可視化したり、運動モデルを用いてフィードバックをすることにより、人間の動作の改善が行われている。 本研究ではダーツを例としたスポーツにおける運動スキル支援システムについて発表する。スキル支援の方法として、熟練者の生体情報を参考にして、初心者に対する物理的補助を行うシステムを提案する。
著者
坂上 裕都 高間 康史
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.245-248, 2012 (Released:2013-07-25)

稿では,すれちがい通信を用いた,大域ネットワークに依存しない情報共有システムを提案する.災害が発生した際の避難行動時における情報共有では大域ネットワークに依存しないこと,および明示的操作をなるべく必要としないことが要求されると考える.提案手法ではAndroid端末のBluetooth機能を用いてすれちがい通信を実現し,他端末へ送信する情報の自動選択手法を備える.本稿では,実装したプロトタイプシステム及び情報自動選択手法の特性についてのシミュレーション結果を示す.
著者
早川 喜太 吉川 大弘 古橋 武
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.580-585, 2012 (Released:2013-07-25)

企業にとってアンケート調査は,市場の動向や消費者の嗜好などに対する知見を得るための重要な手段の一つである.しかし,これらアンケートにおいて,質問項目を適切に設計することは,重要な課題であると同時に,極めて困難な問題となっている.例として,回答者にとって同じ意味として捉えられる質問項目がアンケートに含まれている場合,同じ質問を複数回尋ねることとなり,アンケートの回答データを解析する上で,質問数あたりの情報量の減少につながる.しかしながら,質問項目を回答者がどのように捉えるか,あるいはそのばらつき方については,アンケートの質問項目の設計段階では予測することは難しい.一方で,アンケート実施後に,用いた質問項目の良し悪しや,回答者の質問の捉え方を解析することは可能であると考えられる.そこで本稿では,アンケートの回答データから,用いた質問項目間の関係を解析し,解析結果をもとに次回以降のアンケートの質問項目設計にフィードバックすることを目的とする.本稿では,対象空間における"質問ベクトル"を定義し,質問ベクトル間の角度に基づく質問間関係の解析手法を提案する.
著者
加藤 優 高間 康史
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.115-118, 2012 (Released:2013-07-25)

Web上には,過去に作成され,そのまま放置されているWebページが膨大に存在している.これらのページは,過去を知るためのリソースとしての活用が期待できる.本稿では,過去の流行・動向に着目し,動向に関する問いに対して行う検索をコンテクスト検索として定義して,その検索手法を提案する.提案手法では,検索ボリュームと検索ヒット数をWebコンテクスト情報として扱い,これに基づいて情報検索を行う.ゲームを対象アイテムとして評価実験を行い,手法の有効性を示す.
著者
川上 礼次 マッキン ケネスジェームス 永井 保夫
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.619-622, 2012 (Released:2013-07-25)

近年爆発的に増加するマルウェアが社会問題にもなっている。マルウェアが増加している理由の一つにパッカーがある。パッカーとはソフトウェアが実行可能な形式のまま圧縮や暗号化ができるソフトウェアである。増加しているマルウェアの大部分がパッカーを用い既知のマルウェアとして検知されないように加工が施されている。そのためパッカーをアンパックし復元することができれば爆発的に増加した亜種に対応することができると考えられている。 現在のウイルス対策ソフトでは特徴量を用いたシグネチャによるパターンマッチングが一般的な検知手法であり、それを補助する形でヒューリスティック検知が用いられている。研究ではヒューリスティック検知の一種のデータマイニング手法を用いたマルウェア検知の前段階処理としてマルウェアのアンパックを行い検知率の向上を図る手法を検討している。 本論文では実際にマルウェアを実行させることによって自らアンパックさせる手法を取り入れ、その結果アンパックしたマルウェアはパックさせたマルウェアより検知率が上昇することを明らかにする。
著者
長屋 竜治 陳 建軍 髙木 昇
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.91-96, 2012 (Released:2013-07-25)

触図とは,紙などの台紙の表面に凹凸を付けることで,触って理解できる図のことである.視覚に障害を持つ学生が数学や理科を学習する際,触図の利用は必要であるが,触図の作成は簡単作業ではないため,盲学校では必ずしも効果的に触図が利用されているとは限らない.このため,教科書などに印刷された数学グラフを自動的に触図に変換するシステムは触図作成の簡素化に有効である.このようなシステム開発には,数学グラフの認識が必須となる.本文では,数学グラフの認識手法に述べる.特に,破線で描かれたグラフの抽出方法について述べる.また,開発した手法の有効性を計算機実験によって評価する.
著者
宮本 定明 近藤 晴香 松崎 慧太
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.207-212, 2012 (Released:2013-07-25)

半教師付き分類に関する研究は数多いが、異なる技法間の関連を示したものや汎化能力を調べたものなどの考察は比較的少ない。本報告では、これらの方法論的考察を行い、異なる方法が同一の解を与える場合や、汎化能力が比較的簡単にわかる場合を示す。また、K-meansの変形技法として、 逐次的クラスタリング(on-line K-means)を拡張しつつ、半教師を導入 する方法についても考察する。
著者
山根 宏彰 萩原 将文
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.1008-1013, 2012 (Released:2013-07-25)

キャッチコピーは対象をより魅力的に伝えることを特徴としている. 本論文では, Web情報を用いたキャッチコピー自動生成システムを提案する. キーワードをクエリ化することにより, キャッチコピーの生成する対象に関してWeb情報を取得し, 知識抽出を行う. その後, キャッチコピーコーパスに含まれているモデルとなるキャッチコピーのフレームを利用することにより, キャッチコピー候補を生成する. 生成された一部の候補は対象に関して魅力的に表現できることが示唆されている.
著者
武村 泰範 大森 翔 下坂 亮
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.21-24, 2012 (Released:2013-07-25)

スポーツの団体競技において個々のポジションや役割の適性がチーム状態に影響を与えている事は,明らかであり身体的な特徴や心理的な特徴といった見地から非常に多くの研究が多くなされている.しかし,双方を考慮した団体競技におけるチーム内での個人の役割や関係性を示す研究は,非常に稀であり,身体的特徴量と心理的特徴量に関する関連性は,未だに明らかではない. そこで,本研究では,身体的特徴量及び心理的特徴量双方を考慮した団体スポーツにおける個々の役割適性を判断し,チームの関係性を示すクラスタリング器の開発を目指す.本稿では,自己組織化マップを用いたアルゴリズムのコンセプトを述べ,データの解析を行ったので報告する.
著者
服部 俊一 毛 中杰 高間 康史
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.125-128, 2012 (Released:2013-07-25)

本稿ではユーザの価値観に基づく情報推薦システムを提案する.従来の情報推薦手法ではユーザの嗜好に基づき推薦アイテムの推論を行うが,提案手法ではユーザがどの属性を重視してアイテムへの評価を決定するかという属性毎の価値判断をユーザのこだわりとして捉え,これを推論しユーザモデリングを行う.このモデリング結果に基づいた情報推薦システムを構築することで,従来とは異なる観点からの多様な推薦アイテムの獲得を目指す.