著者
黒川 博文 佐々木 周作 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.50-66, 2017 (Released:2018-02-03)
参考文献数
33
被引用文献数
1

本研究では,A社の協力のもと,社員を対象に,様々な行動経済学的特性に関する質問を含んだ独自調査を行い,その個票とA社より提供を受けた残業時間に関するデータと組み合わせて,長時間労働者の特性を明らかにする.また,A社で導入された,残業時間上限目標を月45時間とし,働く時間と場所を自由に選べるという新たな人事制度の政策評価も行う.分析の結果,いくつかの行動経済学的特性と残業時間は統計的に有意な関係が観察された.例えば,時間選好の特性では,後回し傾向がある人の深夜残業時間が長い.社会的選好の特性では,平等主義者の総残業時間が長い.ビッグ5の性格特性では,誠実性が高い人の深夜残業時間は短いが,総残業時間は長い.一方,新人事制度の導入は残業時間を有意に削減した.特に,導入以前において月45時間以上働いていた人への残業削減効果が大きかった.
著者
大竹 文雄 黒川 博文 森 知晴
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.81-85, 2015 (Released:2016-05-07)
参考文献数
5

本研究では所得税と消費税の等価性を検証する実験を行った.ある所得分布と所得に応じた消費パターンを前提として,所得税(20%)と消費税(25%, 24%, 22%, 20%)のそれぞれどちらが好みかを被験者に選択させた.消費税(25%)は所得税(20%)と税負担が同等である.消費税(24%, 22%)は所得税(20%)よりも見た目の税率は高いが税負担は低い.消費税(20%)は所得税(20%)と見た目税率は同じだが,税負担は低い.被験者は見た目の税率が消費税の方が高いときは所得税を好み,見た目の税率が同じときは消費税を好んだ.消費税の方が税負担は低いにもかかわらず,被験者が所得税を好んだという結果は,消費税誤計算バイアスの存在を示唆する.消費税誤計算バイアスとは,外税表記の消費税を所得税と同様に内税かのように考えて消費税額を計算してしまうバイアスである.等価な消費税と所得税では所得税の方が被験者に好まれることから,消費税誤計算バイアスにより,等価性が成り立たないことが明らかとなった.
著者
黒川 博文 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-36, 2013 (Released:2013-07-30)
参考文献数
42
被引用文献数
1

本稿では『国民生活選好度調査』を用いて,幸福度,満足度,ストレス度の年齢効果について分析した.横断データでは年齢効果と世代効果を識別できないため,年齢効果の形状が世代効果の影響を受けている可能性がある.実際,世代効果と年効果を無視すると,幸福度と満足度の年齢効果は若い頃は高く,中年期にいったん低下し,高齢になると上昇するといったU字型を示し,ストレス度の年齢効果は加齢とともに減少するといった右下がりを示した.しかし,世代効果と年効果を考慮すると,幸福度の年齢効果は右下がりとなり,ストレス度の年齢効果は右上がりとなるが,満足度の年齢効果はU字型のままであった.さらに,もともと年効果にトレンドがあると,年齢効果および世代効果にトレンドの影響が出てしまう可能性があるため,それらのトレンドの影響を除いた分析も行った.その場合,幸福度の年齢効果はU字型を示し,ストレス度の年齢効果は逆U字型を示した.
著者
佐々木 周作 明坂 弥香 黒川 博文 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.100-105, 2015 (Released:2016-05-07)
参考文献数
24

社会的地位の上昇は長寿や健康を促進するだろうか.両者の相関関係はよく知られているが,前者から後者への因果効果を検証することは難しい.本研究では,日本で最も権威ある文学賞として知られる芥川賞と直木賞のデータを使用して,因果効果の有無・方向性・程度を分析した.具体的には,受賞者と非受賞候補者の同質性が高いと考え,受賞による社会的地位の上昇が余命にどのような影響を及ぼすかを検証した.純文学の新人賞である芥川賞では,初回候補時点から30年を経過するまでの受賞者の死亡確率は,候補者よりも67.5%程低い.予測値から算出した受賞者の平均余命は,候補者よりも3.3年程長い.一方,大衆小説作品の賞で中堅作家を主な対象とする直木賞では受賞者の死亡確率は35.4%程高く,平均余命も3.3年程短い.これらの結果は,受賞には平均余命の延命効果と短縮効果の両方が存在すること,社会経済的基盤の不安定な時には延命効果が相対的に大きいが,安定後には短縮効果の方が大きくなるという可能性を示唆している.
著者
佐々木 周作 黒川 博文 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.12, no.Special_issue, pp.S18-S21, 2019 (Released:2020-03-17)
参考文献数
8

本研究では,「寄付金控除」による還付施策と「マッチング寄付」による上乗せ施策が寄付行動に与える影響を,経済実験を使って比較した.インターネット調査会社の回答モニターから,性別と年代(20歳から69歳まで)の割合が均等になるように抽出して,金銭的報酬で動機づける経済実験を行った(N=2,300).分析の結果,たとえ優遇率が同じであっても,寄付するときの自己負担額を還付によって下げる寄付金控除に比べて,第三者の上乗せによって下げるマッチング寄付の方が高額の寄付を誘発する効果が大きいことが分かった.具体的に,50%の寄付金控除の群に割り当てられると,実際の寄付支出額が統制群に比べて約126円下落したのに対して,100%のマッチング寄付の群(優遇率は50%控除と実質的に同じ)に割り当てられると,逆に実際の寄付支出額が約56円上昇した.この結果は,海外の一連の先行研究で観察された結果と一致している.日本でも,マッチング寄付が寄付行動を促進する効果が相対的に大きい可能性が示唆された.
著者
黒川 博文 佐々木 周作
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.14, no.Special_issue, pp.S1-S4, 2021 (Released:2022-03-18)
参考文献数
5

本研究では,健康管理アプリ上で,ウォーキングによる身体的活動の促進を目的にしたフィールド実験を行った(N=498).歩数に応じた金銭的インセンティブの提供を受けるが,受取りの辞退可能なオプトアウト群,提供を受けるには自己申請が必要なオプトイン群,インセンティブの無いコントロール群の3群に参加者を割り当てた.オプトアウト群のインセンティブ加入率は100%であったのに対して,オプトイン群の加入率は約30%であった.この違いは,参加者が受取り方法に関する初期設定に強く影響を受けていることを示唆している.オプトアウト群では,歩数の有意な増加は観察されなかった.オプトイン群全体では,インセンティブの提供を受けられる期間の前半で,1日当たり約710歩増加した.実際にインセンティブを受け入れた人たちの間では,その期間の歩数は約2,280歩増加した.自己申請の上でインセンティブを受け取るオプトイン形式の方が,運動促進効果は高い.
著者
佐々木 周作 明坂 弥香 黒川 博文 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.100-105, 2015

社会的地位の上昇は長寿や健康を促進するだろうか.両者の相関関係はよく知られているが,前者から後者への因果効果を検証することは難しい.本研究では,日本で最も権威ある文学賞として知られる芥川賞と直木賞のデータを使用して,因果効果の有無・方向性・程度を分析した.具体的には,受賞者と非受賞候補者の同質性が高いと考え,受賞による社会的地位の上昇が余命にどのような影響を及ぼすかを検証した.純文学の新人賞である芥川賞では,初回候補時点から30年を経過するまでの受賞者の死亡確率は,候補者よりも67.5%程低い.予測値から算出した受賞者の平均余命は,候補者よりも3.3年程長い.一方,大衆小説作品の賞で中堅作家を主な対象とする直木賞では受賞者の死亡確率は35.4%程高く,平均余命も3.3年程短い.これらの結果は,受賞には平均余命の延命効果と短縮効果の両方が存在すること,社会経済的基盤の不安定な時には延命効果が相対的に大きいが,安定後には短縮効果の方が大きくなるという可能性を示唆している.
著者
黒川 博文 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.176-179, 2012 (Released:2013-05-29)
参考文献数
10

本稿では『国民生活選好度調査』を用いて,幸福度,満足度,ストレス度の年齢効果について分析した.横断データでは年齢効果と世代効果を識別できないため,年齢効果の形状が世代効果の影響を受けている可能性がある.実際,世代効果と年効果を無視すると,幸福度と満足度の年齢効果はU字型を示し,ストレス度の年齢効果は右下がりを示した.しかし,世代効果と年効果を考慮すると,幸福度の年齢効果は右下がりとなるが,満足度の年齢効果はU字型のままであった.ただし,古い世代の方が幸福度と満足度は高い.世代効果を考慮しても年齢効果がU字型であることを示した欧米の研究と同じ結果であるのは満足度であり,幸福度については異なる結果である.また,ストレス度の年齢効果は右上がりとなり,古い世代ほどストレス度が低いことがわかった.
著者
大竹 文雄 黒川 博文 森 知晴
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学
巻号頁・発行日
vol.8, pp.81-85, 2015

本研究では所得税と消費税の等価性を検証する実験を行った.ある所得分布と所得に応じた消費パターンを前提として,所得税(20%)と消費税(25%, 24%, 22%, 20%)のそれぞれどちらが好みかを被験者に選択させた.消費税(25%)は所得税(20%)と税負担が同等である.消費税(24%, 22%)は所得税(20%)よりも見た目の税率は高いが税負担は低い.消費税(20%)は所得税(20%)と見た目税率は同じだが,税負担は低い.被験者は見た目の税率が消費税の方が高いときは所得税を好み,見た目の税率が同じときは消費税を好んだ.消費税の方が税負担は低いにもかかわらず,被験者が所得税を好んだという結果は,消費税誤計算バイアスの存在を示唆する.消費税誤計算バイアスとは,外税表記の消費税を所得税と同様に内税かのように考えて消費税額を計算してしまうバイアスである.等価な消費税と所得税では所得税の方が被験者に好まれることから,消費税誤計算バイアスにより,等価性が成り立たないことが明らかとなった.
著者
黒川 博史 深野 友佳 大木 亨 長沼 孝文
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.127-133, 2019
被引用文献数
1

<p>脂肪酸メチルエステル(FAME)はバイオディーゼル燃料や,界面活性剤などの工業用の基幹原料として広く利用されている。FAMEは,パーム油,菜種油などの食用油脂を原料としているが,将来的な世界人口増加による食糧問題を背景に,工業用途には代替となる油脂資源の確保が求められている。 一方,このFAME生産で副生するグリセロールは,年々増加しており,その活用が求められている。そこで,筆者らは油脂生産酵母である<i>Lipomyces</i>属酵母を活用し,グリセロールを油脂へ変換するスキームを考え研究を行ってきた。本稿では高純度グリセロールだけでなく,粗グリセロールを炭素源とした培養と生産の可能性に関して紹介する。</p>
著者
木成 勇介 黒川 博文 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.10, no.Special_issue, pp.S9-S11, 2017 (Released:2018-04-12)
参考文献数
4

本研究は,個人の成績にのみ依存して報酬が決定する歩合制と他の被験者の成績にも依存して報酬が決定するトーナメント制のどちらを好むかに関する経済実験中の被験者に,間接的に各被験者の相対的な成績に関する情報を伝達することで感情を惹起させ,感情が意思決定及び意思決定の個々の要因に与える影響について考察する.分析の結果,情報を与えられたグループはそうでないグループと比較して,怒りや嫉妬などで表現される負の感情が自身の予想順位に関する分散を低く見積もらせることがわかった.しかし,総じて,情報を与えられたグループにのみ感情が強く作用するという結果は得られず,両グループともに喜びや興奮で表現される正の感情が歩合制よりもトーナメント制での報酬を選択する確率を高めることを発見した.これは,正の感情が期待利得を高く評価させる,楽観性バイアスを発生させる,リスク許容度を高めることから生じている.
著者
黒川 博文 奥平 寛子 木成 勇介 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.11, no.Special_issue, pp.S1-S4, 2018 (Released:2019-04-10)
参考文献数
10

アイデンティティが競争選好に与える影響に男女差があるかどうかを検証する実験を行った.最小条件集団パラダイムによって被験者のアイデンティティを形成した.2人一組のペアをランダムに割り当て,ペアのアイデンティティが同じグループ(内集団)と異なるグループ(外集団)を作った.歩合制の下で実労働タスクを行い,その後,競争環境であるトーナメント制の下で実労働タスクを行った.その次のラウンドでは,歩合制かトーナメント制の報酬体系を選択した後に実労働タスクに取り組んだ.男性の場合,競争相手が外集団のときの方が競争を好むことが明らかとなった.女性の場合は,競争相手が内集団であろうと外集団であろうと競争を好まないことがわかった.男性が外集団との競争を好むようになったのは,外集団との競争でパフォーマンスが上昇し,さらに,自信過剰になったことが原因だと考えられる.
著者
黒川 博文 佐々木 周作 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学
巻号頁・発行日
vol.10, pp.50-66, 2017

<p>本研究では,A社の協力のもと,社員を対象に,様々な行動経済学的特性に関する質問を含んだ独自調査を行い,その個票とA社より提供を受けた残業時間に関するデータと組み合わせて,長時間労働者の特性を明らかにする.また,A社で導入された,残業時間上限目標を月45時間とし,働く時間と場所を自由に選べるという新たな人事制度の政策評価も行う.分析の結果,いくつかの行動経済学的特性と残業時間は統計的に有意な関係が観察された.例えば,時間選好の特性では,後回し傾向がある人の深夜残業時間が長い.社会的選好の特性では,平等主義者の総残業時間が長い.ビッグ5の性格特性では,誠実性が高い人の深夜残業時間は短いが,総残業時間は長い.一方,新人事制度の導入は残業時間を有意に削減した.特に,導入以前において月45時間以上働いていた人への残業削減効果が大きかった.</p>
著者
黒川 博充 江澤 良孝
出版者
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
雑誌
理論応用力学講演会 講演論文集 第56回理論応用力学講演会
巻号頁・発行日
pp.141, 2007 (Released:2007-07-18)

近年、極限設計が求められる一方で、ロバスト設計技術が強く求められている.本研究はロバスト性を考慮した多目的形状最適化技術を開発することを目的としている.本研究ではいくつかの穴の空いた片持ち梁をモデルとし、穴の位置と半径を設計パラメータとする.ロバスト性の評価は独自の評価関数を使用する.
著者
江尻 芳則 櫻井 健久 黒川 博 鈴木 邦司 坪松 良明 畠山 修一 有家 茂晴 荒山 貴慎 廣山 幸久 長谷川 清
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第25回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.217-218, 2011 (Released:2014-07-17)

近年、Au価格の上昇に伴い、AuワイヤボンディングからCuワイヤボンディングの適用の割合が増えてきている。セカンド側(パッケージ基板との接続)において、Cuワイヤボンディングにした際の接続信頼性について報告が無い。そこで、パッケージ基板の端子の表面処理とCuワイヤボンディング接続信頼性について検討した。Cuワイヤと十分な接続信頼性を得るためには、Auワイヤの場合と比較してAuめっき皮膜を厚くする必要があることが分かった。また、無電解Ni/Pd/Auめっき技術において、従来のAuワイヤボンディング同様に優れた信頼性を得られることが分かった。
著者
池田 一成 杉森 光子 川崎 一輝 黒川 博 錐本 忠市
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR TUBERCULOSIS
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.67, no.10, pp.653-658, 1992
被引用文献数
1

Twelve children who developed active tuberculosis even after receiving isoniazid (INH) chemoprophylaxis were seen at Tokyo Metropolitan Children's Hospital from 1982 through 1991. All cases received INH more than 9mg/kg/day, except for one case in which the amount of INH administered at the referring hospital was unknown and Streptomycin was administered together with INH. The age of starting INH prophylaxis ranged from 2 months to 13 years, and the age at which clinical symptoms and/or laboratory evidences of active tuberculosis were first manifested ranged from 4 months to 18 years. Five patients developed active tuberculosis after the completion of chemoprophylaxis and patients during chemoprophylaxis, with the first presentation ranging from primary complex (seven), chronic pulmonary tuberculosis (two), tuberculous meningitis (two), and tuberculous pleuritis (one). None of the Mycobacterium tuberculosis resistant to INH was isolated.<BR>Reviewing these patients, eleven cases had at least one of the following factors: (1) age less than two years old (2) infectious sources expectorated more Mycobacterium tuberculosis (3) delay in starting INH. Above factors should be considered in initiating INH chemopro phylaxis and subsequent follow-up of the patients.
著者
池田 一成 杉森 光子 川崎 一輝 黒川 博 雉本 忠市
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR TUBERCULOSIS
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.67, no.9, pp.607-612, 1992
被引用文献数
1

We evaluated the clinical and laboratory findings of tuberculous meningitis admitted to Tokyo Metropolitan Children's Hospital from 1980 through 1991 retrospectively. They consisted of 26 patients (14 boys and 12 girls), and their age ranged from 4 months to 11 years. Seventeen patients were under 3 years of age. Mortality rate was 4% (1/26), and there were 13 patients with sequelae on discharge from the hospital, and 12 patients without any sequelae. The period to recover normal CSF findings was relatively long. Some cases which did not seem to respond well to chemotherapy at the initial stage, recovered from meningitis without sequelae. This suggests that it is not necessary to change the chemo therapy at the initial few weeks of therapy. The risk factors of poor prognosis were age less than 2 years, decreased level of consciousness on admission, convulsion, CSF protein more than 70 mg/dl, and CSF glucose less than 20 mg/dl. Tryptophan reaction was not always positive. Chloride in CSF was not so important to diagnose tuberculous meningitis in children. For the proper diagnosis of tuberculous meningitis in children one should consider several factors such as tuberculin skin test, family history, chest X-ray findings and CSF study.<BR>BCG was inoculated in six children (three patients were under one year old and the rests were older than 4 years). In three patients under one year old BCG was seemed to be inoculated after Mycobacterium tuberculosis infection, and apparently not effective to prevent tuberculosis meningitis. We conclude that BCG vaccination is necessary in early infancy to prevent tuberculous meningitis.