1 0 0 0 OA グロッサリ

雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.502-503, 2018-04-15
著者
稲田 英樹 渡部 弘毅 神山 晃男 相楽 香織 宮﨑 義文
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.477-501, 2018-04-15

本特集号に投稿された方々にお集りいただき,投稿内容の言外にあるものを含めて,「価値を創造するコンタクトセンタに向けて」をテーマとし,主に下記について大いに語っていただきました.・コンタクトセンタにおける高い価値とは?・ユーザの側から見て,現在AIにできることは何か?・コンタクトセンタにおいてAIは,どこまで人に代われるのか?-人が得意とする領域,AIが得意とする領域-人とAIの協働と役割分担-AIチャットボットの失敗例と導入効果-AIは人の雇用を奪うのか?・高い価値を提供するには,どうしたらいいか?何に向かって努力すべきか?
著者
神山 晃男
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.437-453, 2018-04-15

一人暮らし高齢者向け会話サービス「つながりプラス」は,高齢者に対して世間話を電話で行い,離れて暮らすご家族にレポートするサービスである.当該サービスはじっくり話を聞く「聞き上手」を価値提供の軸とした新しいコミュニケーションサービスであり,顧客との信頼関係構築,顧客自身の行動変容を通じて,新たな価値創造が生じている.その方法論が,一般的なコールセンタ業務や対応業務に幅広く適応可能であることが分かってきた.さらに人間による対応を超えて,ロボティクス等を活用した自動対応においても,当該ノウハウが活用できることも確認されている.本稿では,つながりプラスの紹介および価値創造の根源となる「聞き上手」の構造的解説を行い,その具体的な効果を説明する.またそれら価値創造の仕組みを活用した,新たな取り組みを紹介したい.
著者
宮脇 一
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.414-436, 2018-04-15

「電話の向こうに顧客が並んでいた時代のKPI(Key Performance Indicator)を,顧客が並ばなくなくなった今も,そのまま使っている業界って,おかしくないか?」という多くのオペレータの疑問がきっかけとなり実証実験を始めた.できるだけ多く,長く,深く話すことが,企業の利益に貢献するという仮説の下,1つの結果を立証した.その要因は,外部・内部ともにコミュニケーションの総量を上げたことであった.本稿では,筆者が運営するコールセンタでのケーススタディを通じ,次世代のコールセンタの在り方の考察を行う.
著者
渡部 弘毅
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.367-387, 2018-04-15

顧客ロイヤリティ向上の価値は,継続意向や推奨意向の高い顧客の売上比率を向上させることである.このためには,サービスプロセスの顧客接点を磨き上げ,顧客の体験価値を高めることが重要である.本来,カスタマージャーニの設計はサービスプロセスを磨く手法として有効であるが,顧客体験の実態を効果的に見える化できず往々に絵に描いた餅に終わってしまうことが多い.本稿では,カスタマージャーニアセスメントを中核とした新しいアプローチを使った施策立案により,顧客・経営・現場がWin & Win & Winの関係になり,ビジネスが成功するための勘所を論じていく.
著者
田口 浩
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.388-413, 2018-04-15

日本国内のコンタクトセンタの現状の課題は,人材の採用である.人材の採用が難しい状況は国内全域にわたり,採用が厳しくなるなかで,コンタクトセンタは,AI(人工知能)やチャットを利用し生産性を向上する取り組みや,FAQやチャットボットなどのセルフサポートシステムを利用しコールの削減の取り組みを行っている.また,人材の採用が厳しいため,既存の社員の退職を防止する取り組みも行われている.退職防止のためには,社員のモチベーションを維持・向上させるマネージメントが重要である.社員モチベーションの低下は,社員の退職だけでなく,顧客満足度にも影響を与えることになる.本稿では,社員満足度と顧客満足度の関係性について明らかにし,コンタクトセンタでは,人材に対する投資も重要であることを解説する.
著者
野崎 善教
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.332-352, 2018-04-15

第3次AIブームといわれる近年,AIを使った新しいビジネスモデルが続々と登場して,各企業を取り巻くビジネス環境が大きく変化してきている.そして,コールセンタ業界も大きな変革の時を迎えており,ネスレ日本ではIBM Watsonを使って2016年にチャットサービスを開始した.本稿では,導入事例を中心にAIがもたらすコールセンタ業界の変化を考察した.まずAIの進化がコールセンタ業界ならびにCRM活動にどのような影響をあたえているのか整理する.そして,チャットサービスの導入計画から導入後の結果を担当者の気づきを含めて詳細に紹介する.最後に,将来AIが顧客体験にどのような変化をもたらすのか予測する.
著者
荻野 明仁 岩崎 圭介
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.353-366, 2018-04-15

従来よりAI,特に自然言語処理技術の活用領域としてコンタクトセンタが挙げられていたが,ここ数年で実際にコンタクトセンタでAIを活用する事例が出てきている.自然言語処理AIエンジンを開発する企業に勤務する筆者らは,複数の開発・導入プロジェクトを経験しているが,どのプロジェクトにおいても大小さまざまな課題に直面した.これらの経験を通じて,AIの効果的な活用のためには,AI利用を前提とした業務プロセスの最適化-具体的には学習用データの整備や継続的な学習プロセスとチューニング-が必要であることが判明した.
著者
宮﨑 義文
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.281-317, 2018-04-15

コンタクトセンタのお客様接点は,企業にとってお客様とのビジネスの最前線である.お客様接点は,お客様を知るだけでなく,企業改革の起点にもなる.ただし,これまでコンタクトセンタは経営から過小評価されてきており,十分には活用されてこなかった.その一因として,コンタクトセンタの経営への活用方法論が確立されていないことが挙げられる.本稿では,経営へのコンタクトセンタ活用方法論の確立を図ることを目指して,コンタクトセンタを経営に活用し成果を上げた先進事例を分析し抽出した,経営にコンタクトセンタを活用する10の基本モデルについて述べる.分析した先進事例は,これらの基本モデルの組合せによりできており,これらのモデルは,経営に貢献するコンタクトセンタを創る上での基本要素であるといえる.また,急速に進む人工知能(AI)の活用とこれらの基本モデルとの関係を考察した.現在実用化されているAIは,これら基本活用モデルの仕組みを変えるものではなく,これらのモデルを補強するツールであることを示す.
著者
稲田 英樹
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.318-331, 2018-04-15

昨今のAIの発展はすでに単なるブームにとどまらず,さまざまな実務に取り入れられ,その効果が出てきている.一方で,AIの発展により,近い将来に多くの職業がAIに取って代わられるとメディアは報じている.AIは人々の職を奪う技術なのか.それとも人々の生活を豊かにし,ビジネス領域においては生産性を飛躍的に高める技術となるのか.本稿では筆者が新たな顧客サポートチャネルとして導入したWEBチャットやLINE,AIチャットボットをいかにして従来のサポートチャネルと融合し,付加価値を創出しているかを紹介する.

1 0 0 0 OA 表紙・目次

雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, 2018-04-15
著者
上田浩 中村素典 古村隆明 神智也
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.97-104, 2015-04-15

筆者らは大学の情報系センターでの経験から,大学等における情報倫理教育には次の3つの問題:(1)標準化と可視化がなされていない,(2)留学生への教育が困難,(3)持続可能性が低い,があり,これらの問題に対処し,大学等における情報倫理教育を充実させるため「高等教育機関の情報セキュリティ対策のためのサンプル規程集」に準拠し日英中韓の4カ国語に対応した情報倫理eラーニングコンテンツ「倫倫姫」を開発し運用してきた.2012年11月より「倫倫姫」は,学認連携Moodleにおいて,学認参加機関であれば無償で利用できるようになっている.本稿では「倫倫姫」開発・運用を総括するとともに,複数の大学等に本コンテンツを提供している学認連携Moodleの構築・運用事例とそこから得た知見を報告する.
著者
平本 健二 加藤 文彦 越塚 登 萩野 達也
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.54-72, 2018-01-15

2017年9月12日に行われたFIT2017,第16回情報科学技術フォーラムの「オープンデータ活用の最前線─デジタルプラクティスライブ─」におけるパネル討論の内容を記録したものです.
著者
田中 直也 湯 素華 小花 貞夫
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.198-217, 2018-01-15

スマートフォンの使用可能時間の短さが問題になっており,その原因の一つとしてWi-Fiの使用がある.最近ではSocial Networking Service(SNS)のように,データを受信するタイミングが不定期的なアプリケーションが増えており,その通信のためにWi-Fiを常に起動して電力を多く消費している.本稿では,モバイル端末の消費電力の改善を目的として,電力消費の少ないBluetooth Low Energy(BLE)を用いて必要なときにだけWi-Fiをウェイクアップさせることで,Wi-Fiの使用による消費電力の削減を行う方式を提案して,PC上にシステムを実装し,評価を行った.その結果,従来の省電力モード(PSM)と比較して,消費電力を約36%削減できることを確認した.
著者
白井 良成 岸野 泰恵 水谷 伸 納谷 太 柳沢 豊
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.253-265, 2017-07-15

安価なセンサやプログラマブルなIoT機器の出現により,多くの組織が環境センシングを行うことが可能となりつつある.我々は,試行錯誤的にセンシングを進めながら知見を得ようとする環境センシング行為を探索的環境センシングと定義し,さまざまなフィールドにおいて実証実験を行ってきた.本稿では,我々が取り組んでいる3つの環境センシングプロジェクトを紹介する.3つのプロジェクトを基に,探索的環境センシングのモデル化を行い,トラブル対応指針を策定する.また,探索的環境センシングを効率的に行うために筆者らが実践しているアジャイル環境センシングについて述べる.アジャイル環境センシングにより試行錯誤のサイクルを高速化することで,利用可能なリソースを考慮しながら,センシングプロジェクトのゴール修正や終了判断を柔軟に行うことができる.
著者
松浦 智之 大野 浩之 當仲 寛哲
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.352-360, 2017-10-15

ソフトウェアは,より高度な要求,あるいは時代とともに変化する要求に応えるべく,絶え間なくバージョンアップを繰り返している.しかし,多くのソフトウェアは,今自分の置かれた環境において求められる性能や機能を満たすことばかり偏重し,ほかの環境や将来の環境における互換性をあまり考慮していない.そこで筆者らは,UNIX系OSが最低限満たすべきとした仕様をまとめた国際規格であるPOSIX(Portable Operating System Interface)に着目した.POSIXは現状で多くのUNIX系OSが準拠している上に,1988年の初出以来,その仕様はほとんど維持されている.このような性質を持つ規格に極力準拠しながらプログラミングすることで,ソフトウェアは高い互換性と長い持続性を得られる可能性がある.そして,筆者らはこのようにしてPOSIXの仕様に極力準拠しながらプログラミングをする指針を具体的にまとめ,POSIX中心主義と名付けた.本稿では,POSIX中心主義としてまとめたプログラミング指針を提案するとともに,現在行っている互換性と長期持続性の検証について報告する.
著者
山崎 拓
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.12-17, 2016-01-15

工作機械は,高速化・高精度・複合化・高機能化とさまざまな進化を遂げてきたが,さらに一段上の生産性の向上を求める場合,物を削って形にしていく加工方法が主流のモノづくりでは限界が見えてきた.工作機械の新たな可能性を開拓すべく,円筒形状,平面,穴,および自由曲面などさまざまな加工が可能な切削型複合加工機に積層造形機能を融合させたハイブリッド複合加工機を開発した.本稿では,ハイブリッド複合加工機の特徴を加工アプリケーション事例とともに紹介し,次世代のモノづくりについての可能性と課題を示す.
著者
小柳津誠
雑誌
デジタルプラクティス
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.36-43, 2010-02-15

本稿は,1995年より15年間に渡りマンション管理業のコールセンタ構築・運営に携わった筆者が,顧客満足度の向上を目指して,サービスサイエンスを実践してきた成果の紹介である.当業界のコールセンタでは,エンドユーザが感情的で,時に恫喝的なケースもあるのが特徴だが,そのような現場でもサービスサイエンスの実践は大いに効果を発揮した.
著者
元山厚 中谷多哉子
出版者
情報処理学会
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.239-248, 2014-07-15

ソフトウェアの品質を向上させるために開発の各工程で,欠陥を検出し修正する必要がある.我々の調査によると設計工程で見落とされていた設計書の欠陥のうち,テスト工程まで発見できなかったものは,設計書の設計項目間の不整合が多い傾向があった.このような設計書の欠陥の見落としを防止するための仕組みがあれば,設計レビューを通して設計項目間の不整合の検出が可能である.本論文では,設計項目間の不整合を自動的に検出する支援システムを提案する.支援システムは,設計書のテンプレートと整合チェックツールで構成する.設計書のテンプレートは,設計書に記述すべき事項と構造を定義し,設計項目間の対応関係を明確にしたものである.整合チェックツールは,設計項目間の内容を自動的に比較し,不整合を検出する.提案した支援システムをソフトウェア開発プロジェクトでの設計レビューに適用した.その結果,設計項目間の不整合の見落としを防止することができた.