著者
田母神 繁
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.100-103, 2001-02-20
参考文献数
15
著者
山本 優一
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:21870365)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.127-133, 2020-08-20 (Released:2021-02-20)
参考文献数
25
被引用文献数
3
著者
鈴木 宏一 平田 博明 猪飼 隆 坂田 五常
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.p315-323, 1991

Quizalofop-ethyl, ethyl 2-[4-(6-chloro-2-quinoxalinyloxy)phenoxy] propionate is a selective grass herbicide developed by Nissan Chemical Industries, Ltd. Quizalofop-ethyl possesses a wide herbicidal spectrum for grass weeds with a quick action at low application rates by foliage applications. It shows good safety for non-gramineous crops. A research for a grass killer herbicide, focussed on heterocyclicoxy phenoxy proionic acid, began in 1978. During investigations on the various condensed heterocyclic moieties, the quinoxalinyloxy phenoxy propanoic acid derivatives were found to have a high potential for grass herbicides. Through the optimization of derivertives, the title compound was selected as a candidate for development. In field trials conducted in major producing areas of soybeans, cotton, sugar beet and other broad leaf crops, quizaolfop-ethyl demonstrated sufficient control at 0.5-1.5 g a.i./a for annual grass species and at 1.25-2.5 g a.i./a for perennial ones. Quizalofop-ethyl was translocated from treated leaves to meristem tissues of grass weeds within a day and attacks these parts, followed by causing necrosis. Quizalofop, which is the metabolite of quizalofop-ethyl, was proved to be a potent inhibitor of fatty acids synthesis through acetyl-CoA carboxylase inhibition. A main metabolic pathway of quizalofop-ethyl was the hydrolysis to quizalofop in plants, soil and mammals. Following hydrolysis, cleavages of ester bonds, hydroxylations and conjugation of quizalofop occurred. Toxicity of quizalofop-ethyl in mammals, fish and birds was very low. Its potential hazard to the environment was minimal.
著者
堀 雅敏
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:21870365)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.109-116, 2018-08-20 (Released:2019-02-20)
参考文献数
14
被引用文献数
1
著者
山口 勇 関戸 茂子 見里 朝正
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.523-529, 1982-11-20
被引用文献数
7

殺菌性抗いもち剤およびプロベナゾールは, いもち病菌の色素合成(黒色化)に影響を与えなかったが, トリシクラゾール, CGA 49104, フサライド, ペンタクロロベンジルアルコール(PCBA)は菌系によるポリケタイド系のメラニン生合成を阻害または攪乱し, 中間体 : シタロンおよび代謝物 : 2-ヒドロキシジュグロン(2-HJ, 黄色色素)を共通に蓄積した.ただ, フサライドとPCBAはフラビオリン赤色色素の蓄積にはあまり影響しなかった.これら薬剤のセロハン膜法による付着器からの侵入阻害は葉鞘検定の結果とよく一致し, 薬剤の一次作用点が宿主側よりは菌側にあることを示唆した.また, これら薬剤は, いもち病菌付着器の黒化も抑制するが, トリシクラゾール, CGA 49104の存在下にメラニン合成の後期中間体 : バーメロンまたは1, 8-ジヒドロキシナフタレンを添加すると, 付着器からセロハン膜への穿入回復は明瞭でなかったものの, 着色阻害は完全に回復した.一方, 2-HJとシタロンは, いもち病菌の感染過程に影響することが認められ, メラニン合成阻害に基づく付着器の未熟に加えて生理活性中間体の蓄積も薬剤の有効性に関与している可能性が考えられた.
著者
王 敬銘 東 マスミ 吉澤 結子
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.58-62, 2011

植物揮発性オキシリピン類は,生体防御を始め,さまざまな生物活性を示すことが知られている.ヒドロパーオキシリアーゼ(HPL)は,植物揮発性オキシリピン類の生合成に重要な酵素である.本研究では,植物揮発性オキシリピン類の生物意義をより詳細に解析する新しい試みとして,その生合成を阻害する化合物の探索を行った.合成した12種類イミダゾール系化合物のHPL阻害活性を検討の結果,化合物3{1-[2-benzyloxy-2-(2,4-dichlorophenyl)-ethyl]-1H-imidazole}が明瞭な阻害活性を示した.そのIC50は約39μMであった.また,化合物3とHPLの結合活性を調べた結果,そのKdは約13.5μMであることが明らかとなった.
著者
ファイザー製薬株式会社農産事業部農産開発部
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.S323-S325, 1992-11-20

酒石酸モランテルの安全性評価のため各種毒性試験を行なった.その結果, 本剤の急性毒性は比較的弱く, 普通物に該当する.眼に対する刺激性はわずかに認められたが, 薬剤の希釈により刺激性は軽減した.また, 皮膚に対する刺激性はなかったが, 皮膚感作性は陽性であり, 皮膚にアレルギー反応を生じる可能性があると判断された.一方, 6か月毒性試験では高用量群(27, 500ppm)において, 死亡例の発生, 体重の減少, 摂餌量の減少, 剖検時の全身性の消耗, 諸器官の萎縮性変化などがみられたが, 本剤投与による特異的な変化は認められなかった.変異原性は陰性であった.また, 催奇形性に関しても問題はなかった.酒石酸モランテル液剤であるグリンガードは昭和57年11月に登録を取得した.また, 8%液剤であるグリンガード・エイトは昭和61年7月に登録を取得し, マツノザイセンチュウの侵入・増殖を阻止して松枯れを防止する樹幹注入剤として使用されている.酒石酸モランテルは, 定められた使用基準を遵守すれば, 安全性が確保されるものであり, 松枯れを防止する有用な農薬として上市以来好評を得ている.
著者
謝 肖男
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:21870365)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.10-16, 2017-02-20 (Released:2017-08-22)
参考文献数
57
被引用文献数
1
著者
大木 愛子 大氣 新平 小泉 和也 佐藤 幸治 河野 均 BOGER Peter 若林 攻
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.309-313, 1997-11-20
参考文献数
19
被引用文献数
3

Peroxidizing除草剤の植物毒性活性に対する2-substituted 4, 6-bis(ethylamino)-1, 3, 5-triazine系化合物の効果を単細胞緑藻Scenedesmus acutusを用いて検討した.Oxyfluorfenまたはchlorophthalimに起因する植物毒性活性の緩和, いわゆる"diuron効果"が2-substituted 4, 6-bis(ethylamino)-1, 3, 5-triazineの共存下で認められた.すなわち, 細胞中でのクロロフィル減少, エタン発生およびprotoporphyrin-IX (Proto-IX)の蓄積が緩和された.また, peroxidationの緩和の度合は1, 3, 5-triazine系化合物の光合成電子伝達系(PET)阻害活性に比例した.
著者
益子 道生 片岡 隆博 市成 光広 新川 求
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.203-214, 2001-05-20
参考文献数
15
著者
Fonagy Adrien 松本 正吾 内海 恭一 折笠 千登世 満井 喬
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.47-54, 1992-02-20
被引用文献数
5

カイコおよびハスモンヨトウを用い, 合成したカイコのPBANのフェロモン腺に対する作用を, in vivoおよびin vitroで検討した.合成PBANを断頭したカイコ雌成虫に注射すると濃度依存的にボンビコールの生産が促され, また, その生産量は注射後90∿120分で最大となった.一方, 合成PBANを含むGrace培地でカイコおよびハスモンヨトウのフェロモン腺を培養したところ, 両種とも濃度依存的にフェロモンの生産が促され, その生産量は培養開始後90∿120分で最大となった.さらに, 両種におけるフェロモン生産はカルシウムイオノフォアを含むGrace培地でフェロモン腺を培養しても引き起こされることから, カイコおよびハスモンヨトウにおいて, PBANの標的器官がフェロモン腺であること, また, その作用の発現にはカルシウムイオンが介在していることが示唆された.
著者
汲田 泉
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.404-408, 2002
参考文献数
1

ステロールの生合成経路の阻害剤としては、これまでさまざまなタイプのものが知られている。P-450阻害によるメチル化を阻害するアゾール系化合物は、合成的自由度が大きく非常に多数の化合物が農業用、医薬用として実用化されており、殺菌剤・抗真菌剤の中で重要な位置をしめている。二重結合の異性化・還元化反応の阻害剤としてはモルフォリン系殺菌剤が知られており、うどんこ病剤として広く使用されている。スクワレンエポキシダーゼ阻害剤としては医療用抗真菌剤として、アリルアミン系・チオカルバミン酸系の二つのタイプが実用化されている。In vitro系において割合広い抗菌スペクトラムを有しており、新しい農業用殺菌剤の可能性もあると思われる。スクワレンエポキシドサイクラーゼ阻害剤としてはまだ実用化されたものはないが、長鎖アルキルイミダゾールが阻害剤として知られており、今後の新しいターゲットの一つと考えられる。農薬の探索研究はこれまで、総合的な評価ができるいわゆる"ぶっかけ試験"を中心としてきた。しかし、農薬の領域においても作用機作の研究などが大きく進み、生理生化学的手法をとりいれた生合理的アプローチの基盤が整ってきた。ターゲットとして、生化学的評価のしやすいステロールの生合成系を選定し、その阻害活性を有する殺菌剤の探索を行った。方法としては、単に抗菌力の強弱ではなく活性の質的な面に注目し、菌の形態観察(膜の異常は菌糸の形態異常を引き起こすと思われる)やステロールの分析を行いながら化合物を選抜して行くことにした。それにより、今までの方法では見過ごされるようなリード骨格を新たな視点で取り上げ発展させ、より合理的な新規殺菌剤の探索研究を目指した。
著者
デスマーチェリーア J. M. ゴールドリング M. ホーガン R.
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.539-545, 1980
被引用文献数
2

もみ, 玄米, 白米, 大麦中の貯穀害虫防除剤の6カ月貯蔵後の残留量を調査した.残留量の実測値は, 温度, 平衝相対湿度, 減少速度定数を用いたモデルによる推定値に近似していた.もみに施用された防除剤は精米工程により, もみがらとぬかに分布した.米の炊飯による残留量の減少は防除剤の種類により異なり, ジクロルボス, メタクリホス, カルバリルではとくに大きかった.すペての防除剤は大麦をマルトとする工程で減少し, メタクリホスの減少が顕著であった.
著者
佐山 玲 篠田 光江 藤井 直哉
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:21870365)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.153-159, 2016-08-20 (Released:2017-03-01)
参考文献数
15

水稲育苗期使用薬剤であるプロベナゾール・クロラントラニリプロール粒剤を床土混和し,黒ボク土のパイプハウスで水稲育苗後,後作葉菜類(コマツナ,ホウレンソウ,シュンギク)における残留農薬基準値超過リスクについて検討した結果,当該成分の残留基準値超過リスクは低いと考えられた.
著者
ラハマン G. K. M. M. 本山 直樹
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.387-391, 2000
参考文献数
21

有機リン殺虫剤クロルピリホスの畑土条件下での残留性を千葉と松戸の黒ボク土を用いて土壌の滅菌処理, 温度(15, 25, 35℃)や水分(20, 30, 40%)を変えて室内実験により研究した.土壌からメタノールで抽出後, 85%リン酸処理によって残留するクロルピリホスを遊離させ, 再びメタノールで抽出した.遊離したクロルピリホスは千葉土壌で最大18%, 松戸土壌で10%検出されたが, 長期間土壌中に残留した.土壌中の半減期は千葉土壌で28日, 松戸土壌で14日であり, 温度の上昇に伴って分解は速くなった.メタノールで抽出されない残留体は千葉>松戸であり, 有機炭素含量と正の相関を示し, 土壌有機物への吸着が示唆された.両土壌とも滅菌処理によって分解速度は遅くなったが, 遊離するクロルピリホスは酸処理によってあまり差がなかった.