著者
Yoshiko Miura
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.21, no.122, pp.324-334, 2009 (Released:2010-04-15)
参考文献数
39

本総説では,我々の研究室にて進めている糖鎖を用いたタンパク質アミロイド化に対するアプローチを述べる。タンパク質のアミロイド化については,細胞表面の糖鎖が多様に関与していることが知られてきたが,その働きを明らかにして利用する試みは殆ど行われていなかった。我々は,糖鎖が複雑に関与するアミロイド化の現象に対して,材料科学の手法を用いてアプローチした。我々は生理活性糖鎖を機能材料素子とみなして,分子を再構築し,糖鎖のアミロイド化における働きを解析,利用する研究を行ったのでこれを概説する。
著者
朝井 洋明 落合 洋文 Elouali Sofia
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.29, no.168, pp.J41-J46, 2017-07-25 (Released:2017-07-25)
参考文献数
22

糖タンパク質性医薬品は、バイオ医薬品の中でも構造の複雑さが際立っている。要因は、糖鎖部分の多様性と複雑さである。我々は、翻訳後修飾で人為的制御が極めて困難な糖鎖部位を高純度・大量に調製できるようになった。さらに構造均一な糖鎖を任意の位置に付加する技術も構築した。これらの技術により、発現系での糖タンパク調製では極めて困難であった構造均一な糖タンパク調製が可能となった。また、新たな任意の位置への糖鎖導入も可能であるので、修飾位置とそれぞれの位置の糖鎖構造と糖鎖本数を適切に設計することで次世代型バイオ医薬品の創生も可能となった。
著者
Tadashi Nakamura Tadasu Urashima
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.16, no.88, pp.135-142, 2004-03-02 (Released:2010-01-05)
参考文献数
51
被引用文献数
19 34

乳は新生児にとって唯一の食糧であり、そのため多くの栄養素とともに未成熟な新生児の健康や恒常性の維持に必要な生物学的機能性成分が含まれている。ヒトはウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマと言った様々な家畜から乳を採取し、市乳または乳加工品として利用している。乳成分の1つであるミルクオリゴ糖には、近年、新生児に対する栄養源としてばかりでなく感染性のウイルスや細菌に対する抗感染物質としての意義が認められてきている。また、ミルクオリゴ糖は乳児の体内複合糖質、とくに神経系の複合糖質の生合成に必要な物質でもある。家畜の乳は各種の生理活性物質の分離源として有用である。これらの家畜の乳、特に初乳中には数多くの中性オリゴ糖のほか、大量のシアリルオリゴ糖が含まれている。したがって、家畜の初乳はミルクオリゴ糖を大量調製するための原料として適している。分離技術の向上により、製薬や食品産業へのこれらミルクオリゴ糖の利用が可能となるであろう。多種多様なオリゴ糖からなる「オリゴ糖ライブラリー」の構築は、様々なタイプのレクチンや抗体のエピトープ解析や、糖転移酵素や糖加水分解酵素の研究にも有用であろう。
著者
Houston Katirina M. Harnett William 山形 貞子 山形 達也
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in glycoscience and glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.11, no.58, pp.43-52, 1999-03-02
参考文献数
39
被引用文献数
9

ホスホリルコリン(PC)はフィラリア(糸状虫)線虫によって分泌される多くのタンパク質(ES)に存在する免疫的に主要なエピトープであり、寄生虫が宿主の免疫応答を変えることによって生き延びることに関係していると考えられている。PCを持たないESを産生している線虫は生存期間が減少するだろうという考えに基づいて、ESへのPC付加機構の研究がなされてきた。ES-62は <i>Acanthocheilonema viteae</i> (フィラリアの齧歯類モデル)が産生するPCを持つ主なESであり、これを研究することによってPCがアスパラギン結合型糖鎖を介してタンパク質鎖に結合していることが示された。この型のPCと糖の間の結合はヒトの複合糖質には存在しないので、ESのPC-グリカンは化学療法の新しい標的となるだろう。パルス-チェイス実験からES-62へのPCの付加は、タンパク質合成の40-60分以内に起こる細胞内輸送の間というかなり早い時期に行われることが示された。細胞内輸送およびオリゴ糖のプロセッシングの阻害剤を用いた研究から、3種の試薬がES-62へのPCの付加を妨げることのできることが明らかとなった。ブレプェルディンAはERからゴルジへの輸送を阻害する; 1-デオキシノジリマイシン(dNM)はER内でα-グルコシダーゼIを阻害する。1-デオキシマンノジリマイシンは<i>cis</i>-ゴルジ内でα-マンノシダーゼIを阻害する。スワインソニンはα-グルコシダーゼIIの阻害剤であるがPCの転移は妨害しない。これらの観察からPCの付加は恐らくER以降の <i>medial</i> ゴルジ内で起こる出来事であり、PCが転移される基質はMan<sub>5</sub>GlcNAc<sub>3</sub>あるいはMan<sub>3</sub>GlcNAc<sub>3</sub>であることが示唆された。質量分析の結果はこの説明と矛盾せず、PCは3個のマンノースからなるマンノースコアに、0-1個のフコース、1-4個のGlcNAc残基を持つ糖鎖に付加していることを明らかにしている。
著者
Renato V. IOZZO 羽渕 弘子
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.3, no.13, pp.327-333, 1991-09-02 (Released:2010-01-05)
参考文献数
28

ヘパラン硫酸のコアタンパク質に脂質が共有結合すると、これらの遺伝子産物と細胞膜間に新しい分子結合が出来ることになる。プロテオグリカンは糖脂質化することで細胞頂上部へのふるい分けと標的となる膜への移動を行ない、細胞表面のプロテオグリカンが酵素反応により敏速に遊離される機構が出来上がる。プロテオグリカンが脂肪酸でアシル化されることは、疎水的な相互作用と、恐らく受容体を介した結合を仲介し、細胞内のプロテオグリカン/プロテオグリカン同士の相互作用の新しい機構を提供し、代謝回転に直接的な役割を果たすかも知れない。脂質を介した繋留に必要となる微細構造上の要求性や複合的なな酵素反応装置が同定出来ると、プロテオグリカンのこの新しい翻訳後の修飾が機能的に重要であることが明らかとなるであろう。
著者
Momoko Onda Wataru Hakamata
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.30, no.176, pp.E139-E145, 2018-09-25 (Released:2018-09-25)
参考文献数
26
被引用文献数
3

Antivirals are used to treat viral infections, and antibiotics are used to treat bacterial infections. However, the mechanisms of action and number of commercially available antivirals are very limited compared to those for antibiotics. Accordingly, our group is engaged in ongoing research to develop host-targeting antivirals for the virus infections. This work is primarily focused on the endoplasmic reticulum (ER) glucosidases involved in N-glycan synthesis as the host-dependent factors of viral infection. It is widely accepted that a key mechanism by which those inhibitors act as antivirals is their ability to disrupt virus glycoprotein folding via their inhibition of ER glucosidases. Importantly, very few virus strains are resistant to ER glucosidase inhibitors because ER glucosidase enzymes are not encoded on virus genomes. This avoids problems arising from resistance mutations occurring in the viral target. A number of ER glucosidase inhibitors with antiviral activity have been reported in the past, and several clinical trials of these have been performed. In this paper, we examine the factors preventing the development of these inhibitors as antivirals and our attempts to overcome them.
著者
Tsunetaka Ohta
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.4, no.15, pp.99-105, 1992-01-02 (Released:2010-01-05)
参考文献数
43
被引用文献数
1 2

哺乳動物において、グルコースの摂取とその血漿中の濃度の維持は特異的なトランスポーターによって行われている。現在、2種類のグルコーストランスポーターの存在が知られている。Na+との共役によってグルコースを濃度勾配に逆らって能動的に輸送するNa+依存型グルコーストランスポーター (SGLTs)と、促進拡散型グルコーストランスポーター (GLUTs) である。これらのグルコーストランスポーターは、細胞の分化、癌化及び糖尿病等幾つかの疾病にも関与していると考えられているが、その機構は未だ明らかではない。分子生物学的手法の導入により、1985年に赤血球型グルコーストランスポーター (GLUT-1) のcDNAがクローニングされて以来、その後の5年間に5種類のGLUTと1種類のSGLTのcDNAがクローニングされた。これによって、グルコーストランスポーターのアミノ酸配列、細胞膜上での配置及び染色体上の位置など多くの事柄が明らかになった。今や、グルコーストランスポートの制御機構を分子レベルで研究することが可能になっており、研究は新たな局面を迎えようとしている。
著者
Hakon Leffler 荒田 洋一郎
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.9, no.45, pp.9-19, 1997-01-02 (Released:2010-01-05)
被引用文献数
56 74

ガレクチンファミリーに属するタンパク質は、β-ガラクトシドに対して親和性を持ち、一次配列上に保存された領域を持つ。哺乳類ではこれまでに10種類のガレクチンが知られており、他の種では、鳥類、両生類、魚類、線虫、海綿、菌類などでガレクチンが見つかっている。ガレクチンは他のレクチンと違って細胞質に存在する。細胞質からはゴルジ装置を介さない経路で分泌されるが、核や特異的な細胞内部位に移行することもある。細胞外コンパートメントにおけるガレクチンの役割が注目を集めている。β-ガラクトシドを含む複合糖質を架橋することにより、細胞の接着や情報伝達を調節しているらしい。しかし、細胞質や核でも働いている可能性がある。ゴルジ装置を介さないガレクチンの分泌経路自体も非常に興味が持たれるところであるが、ほとんど何もわかっていない。ガレクチンは当初はβ-ガラクトシド結合活性から発見されていたが、一次構造の特徴がわかるようになり、さらに分子生物学的手法が使えるようになったので、これまでとは異なった興味深い方法で発見され始めている。ガレクチン、ガレクチン阻害剤、抗ガレクチン抗体が、癌や炎症性疾患などで治療薬や診断薬として使える日が近い将来来るかもしれない。
著者
Takuya Tashiro Kenji Mori
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.22, no.128, pp.280-295, 2010 (Released:2011-01-04)
参考文献数
101
被引用文献数
4 18

ナチュラルキラー (NK) T細胞は、自然免疫と獲得免疫の橋渡し役を担っており、感染防御ならびに免疫抑制反応の双方において重要な役割を果たしている免疫細胞である。NKT細胞による免疫反応は、糖脂質と、免疫系における抗原提示蛋白質の一種であるCD1dとの複合体を、T細胞受容体を用いて認識することにより誘導される。キリンビール(株)により1995年に開発されたKRN7000は、特異なα-ガラクトシルセラミド構造を有し、NKT細胞を強力に活性化して多量のサイトカイン産生を誘導するため、NKT細胞研究における標準試薬として使われている。当初、KRN7000は抗腫瘍活性剤として開発されたが、免疫賦活活性を誘導するヘルパーT(Th)1型サイトカインを産生誘導すると同時に、免疫抑制活性を誘導するTh2型のサイトカインも同時かつ大量に産生誘導してしまうため、治療薬としての適用疾患は制限されているのが現状である。KRN7000の開発が報告されてから今年で15年が経過したが、KRN7000よりも効率よくNKT細胞を活性化する新規医薬品候補化合物の開発研究が世界中で続けられている。さらには、NKT細胞が糖脂質をどのように認識し、サイトカインの産生を行っているのかを解明しようとする研究も盛んに行われている。以下、NKT細胞を効率的に活性化する新規糖脂質の構造活性相関研究について概説する。
著者
Hirofumi Dohi Yoshihiro Nishida
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.26, no.151, pp.119-130, 2014 (Released:2014-09-25)
参考文献数
60
被引用文献数
1 6

チオグリコシドは高い化学安定性を有し、グリコシル化において化学選択的に活性化できることから糖鎖合成に幅広く用いられている。チオグリコシドはチオールから調製されるが、チオールは刺激的で不快な臭いを発するうえに、酸化によってジスルフィドを形成しやすいことから使用がはばかられる。これらの要因がチオグリコシドの化学合成への応用を事実上制限している。本稿では、チオグリコシド調製時に不快臭を伴わない手法の開発に向けた最近の取り組み、およびこれらの糖鎖合成における反応性について述べる。
著者
Kazumi Hirano Shoko Nishihara
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.26, no.152, pp.149-157, 2014-11-25 (Released:2014-11-25)
参考文献数
53

ヘパラン硫酸はグリコサミノグライカンの一つであり、GlcA–GlcNAcの二糖繰り返しユニットから構成され、複数の硫酸転移酵素により硫酸化される。ヘパラン硫酸の硫酸化構造にはさまざまなパターンがあり、骨形成タンパク質(BMP)、Wnt、線維芽細胞成長因子(FGF)、上皮成長因子(EGF)などのモルフォゲンや成長因子と結合してシグナル経路を調節している。以前、われわれや他の研究グループは、ヘパラン硫酸とその硫酸化がFGF4、BMP4、Wntシグナルを介してマウス胚性幹細胞(ES細胞)の維持と分化を制御していることを明らかにした。しかし、ヘパラン硫酸の硫酸化パターンが持つ機能の多くはいまだに不明である。本稿では、多能性幹細胞におけるヘパラン硫酸とその硫酸化パターンの機能を紹介する。
著者
Yoshihiro Hasegawa
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.26, no.152, pp.159-165, 2014-11-25 (Released:2014-11-25)
参考文献数
22

肺サーファクタントタンパク質D(SP-D)はC型レクチンのコレクチン・サブグループに属し、自然免疫において重要な役割を担っている。本研究ではSP-Dが上皮増殖因子(EGF)シグナルを制御することで肺がん細胞の進展を抑制する可能性について着目した。SP-Dはヒト肺腺がん細胞株(A549細胞、H441細胞)において、EGFによる上皮増殖因子受容体(EGFR)、Erk、Aktのリン酸化を抑制した。またSP-DはA549細胞の増殖・遊走・浸潤を抑制した。リガンド結合の解析では、SP-DはA549細胞のEGFRとEGFとの結合を阻害した。リガンドブロッティングでは、SP-DはA549細胞由来のEGFRに直接結合した。また表面プラズモン共鳴センサーを用いて、SP-DとリコンビナントヒトEGFRの細胞外ドメイン(soluble EGFR; sEGFR)との相互作用を検討したところ、SP-Dはカルシウム依存性にsEGFRと結合した。その結合はEDTAやマンノースによって阻害され、N型糖鎖を切断したsEGFRにはSP-Dは結合しなかった。sEGFRのN型糖鎖を質量分析で解析したところ、ドメインIIIに高マンノース型のN型糖鎖が存在した。以上より、SP-Dは糖鎖認識領域を介してEGFRの高マンノース型糖鎖に結合し、EGFRへのリガンド結合を阻害することで、EGFシグナルを抑制すると考えられた。
著者
Medel Manuel L Zulueta Shu-Yi Lin Shang-Cheng Hung
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.25, no.144, pp.141-158, 2013 (Released:2013-07-25)
参考文献数
79
被引用文献数
7 13

ヘパリンおよびヘパラン硫酸 (HS) は、複雑な骨格を持つ多糖であり、多くのタンパク質の活性を媒介・調節している。それらのタンパク質は、多様な硫酸化パターンで修飾された繰返し2糖骨格を持つ糖鎖と相互作用する。相互作用に関する分子レベルの詳細な知見は、新しい形態の診断薬や治療薬の開発に役立つと期待される。ヘパリンおよびHS骨格オリゴ糖の化学合成は、構造活性相関研究のための構造が明確な試料の入手を容易とするため、非常に重要である。しかしながら、化学合成においてもいくつかの課題に直面することが多い。いくつかの課題とは、例えば、希少なL-イドース/L-イズロン酸誘導体の入手、グルコサミンのグリコシル化反応におけるα-立体選択性、糖鎖の伸長法、位置選択的な硫酸基の導入を含む保護基の選択とその取り扱い、天然のヘパリンおよびHS鎖に相当する充分な多様性を持った化合物群の効率的な調製である。本総説は上記の課題に取り組んだ私達の成果に焦点をおきながら、これまで研究されてきた解決策を簡潔にまとめる。さらに、合成した糖鎖を用いた生物学的アッセイの結果についても簡単に述べる。
著者
Kotone Sano
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.22, no.126, pp.200-206, 2010 (Released:2010-10-07)
参考文献数
13

Vitronectin (VN) is a multifunctional glycoprotein present in plasma and the extracellular matrix (ECM). VN binds to various biological ligands and it plays a key role in tissue remodeling by regulating cell adhesion and fibrinolysis. The present study attempted to determine the glycan structures and how alternations of glycans modulate the biological activity of VN during liver regeneration. Plasma VN was purified from partially hepatectomized (PH) and sham-operated (SH) rats at 24 hours after operation and non-operated (NO) rats. The liquid chromatography/ multiple-stage mass spectrometry analysis of glycopeptides of each VN determined the site-specific glycosylation. With the major complex-type N-glycans, hybrid-type N-glycans were site-specifically present. The complex-type N-glycans decreased in PH-VN while the fucosylation ratio was increased. Highly sialylated O-glycans were found to be present in the Thr110-Thr124 region, which contained α2,8-linked disialic acid and dramatically decreased after PH. Further study using ultracentrifugation demonstrated that the multimer sizes of PH-VN significantly increased compared with NO-VN. In accordance with this, PH-VN exhibited remarkably enhanced collagen-binding than NO-VN. The results indicate that glycan alterations during tissue remodeling induce increased multimerization state to enhance collagen-binding of VN.Adhesion of rat hepatic stellate cells (HSCs), together with phosphorylation of focal adhesion kinase (FAK), in PH-VN was decreased to half of that in NO- or SH-VN. Adhesion of HSCs in desialylated NO-VN decreased to 1/2 of that of control VN, indicating the importance of sialylation of VN for activation of HSCs. This study proposes that the alteration of glycosylation of VN is very significant in the modulation of the biological activity of VN during many steps of tissue remodeling processes. The elucidation of the molecular mechanisms of liver regeneration from the viewpoint of alterations in glycosylation of VN may contribute to the development of a strategy to regulate matrix deposition in liver cirrhosis.