著者
鈴木 福二
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.481-487, 1987-09-20 (Released:2012-11-20)
被引用文献数
1
著者
清水 太基 平野 諒 韓 力 山之内 智 柴田 雅史
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.90, no.8, pp.268-274, 2017

<p>高度精製オレンジラフィー油(Orange roughy oil)は高級脂肪酸と高級アルコールのエステルからなる海洋性天然ワックスエステルであり,性状としては化粧品の代表的な植物性天然ワックスエステルであるホホバ油(Jojoba oil)ときわめて類似していることが知られている。今回,オレンジラフィー油とホホバ油との化粧品素材としての性能差を検討した。</p><p>基本的な物理的性質として,オレンジラフィー油は,ホホバ油よりも粘度が低く,極性が高く,表面張力が低かった。しかし,それらの違いは,皮膚に適用したときの感触の違いが検出できない程度であった。一方,化粧品に配合すると,製品の特性の差がより顕著になった。ミツロウを用いた油性ゲルは,オレンジラフィー油のほうがより柔らかい質感をもたらし,またオレンジラフィー油を含むリポソーム分散液は,唇からの水分蒸散をより効率的に抑制した。さらに,O/W型乳液では,皮膚への広がり性に優れており,軽くて滑らかな塗布感触の乳液が得られた。</p>
著者
辻元 英孝 八木 繁幸 井川 茂 飛鳥 穂高 前田 壮志 中澄 博行 櫻井 芳昭
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.207-214, 2010-05-20
参考文献数
34
被引用文献数
5

溶液塗布法による高分子電界発光素子(PLED)の開発を目的として,りん光性ビスシクロメタル化イリジウム(III)錯体,ビス[2-(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジナト-<i>N</i>,<i>C</i><sup>2</sup>&rsquo;]イリジウム(III)(2,2,6,6-テトラメチルヘプタン-3,5-ジオナート-<i>O</i>,<i>O</i>)(<b>1</b>)およびビス[2-(ジベンゾ[<i>b</i>,<i>d</i>]フラン-4-イル)キノリナト-<i>N</i>,<i>C</i><sup>3</sup>&rsquo;]イリジウム(III)[1,3-ビス(3,4-ジブトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオナート-<i>O</i>,<i>O</i>](<b>2</b>)を新規合成した。錯体<b>1</b>はトルエン溶液中において,発光極大波長475 nmおよび507 nm,発光量子収率0.91を有する青緑色発光を示した。また,錯体<b>2</b>は,発光極大波長610 nm,発光量子収率0.77を有する赤色発光を示した。これらのりん光材料を発光ドーパントとし,ポリビニルカルバゾール(PVCz)をホストポリマーとするPLEDを作製した(素子構造:ITO(150 nm)/PEDOT:PSS(40 nm)/PVCz:PBD:<b>1</b>(or <b>2</b>)(100 nm)/CsF(1.0 nm)/Al(250 nm))。錯体<b>1</b>および錯体<b>2</b>を発光ドーパントとするPLEDは,それぞれ溶液中と同様な青緑色および赤色の電界発光を示した。これらの結果から,共ドーパントして錯体<b>1</b>と錯体<b>2</b>を組み合わせることによって白色発光が得られる可能性が示された。実際,ポリビニルカルバゾール層中に錯体<b>1</b>と錯体<b>2</b>の両方を含むPLEDを作製し組成比を調整したところ,PVCz:PBD:<b>1</b>:<b>2</b>=10:3.0:1.2:0.012(wt/wt/wt/wt)の比においてCIE色度座標(0.364,0.378)(@13 V)の白色発光を得た。この白色PLEDは,最大発光輝度4200 cd m<sup>&minus;2</sup>(@13 V),最大電流効率4.9 cd A<sup>&minus;1</sup>(@7.0 V),最大電力効率2.4 lm W<sup>&minus;1</sup>(@6.0 V),最大外部量子効率2.4%(@7.0 V)の素子特性を示した。
著者
野田 弘之
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.91, no.9, pp.298-304, 2018

<p>日本を含む先進国の製紙業界は成熟期に入っている。板紙などの大量の紙の製造方法は,高速大型抄紙機による量産により効率的に製造されている。一方で生産量が少量である紙はその生産量に適合した規模の抄紙機で生産する。紙の製造における基本的な技術の多くは20世紀に完成し,その技術に基づいて改良がなされている。紙はパルプ繊維や内添薬品,抄紙機の制御条件を調整して設計する。本稿で最も優先する目的は,紙の製造方法に興味のある方々へ紙の設計方法や抄紙機を紹介することである。本稿では,さまざまな内添薬品の種類や用法,抄紙機仕組みや紙の塗工設備による紙のコーティング方法について紹介する。</p>
著者
鈴木 福二 田中 宗男
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.413-428, 1982-06-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
山口 晃
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.642-649, 1979-11-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
3
被引用文献数
2
著者
桜井 冨美夫
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.254-262, 1998-04-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
18
著者
一見 敏男
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.562-569, 1969-12-30 (Released:2012-11-20)
参考文献数
26
被引用文献数
1
著者
松浦 勝彦
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.590-599, 1982-08-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
21
著者
大薮 泰 寺田 幹雄 阿蘇 雄 小田 圭昭
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.12, pp.729-734, 1995-12-20
参考文献数
8
被引用文献数
2 4

漆をモデルとした酵素反応形塗料の開発において, ラッカーゼとウルシオール類似物をエマルション化するたあの第3成分として, 4種の化工でんぷんを選んだ。<BR>これらの化工でんぷんを使い, ヒイロタケの培養液より生産したラッカーゼと4- {9' (Z), 12' (Z) -オクタデカジエニル} カテコールをエマルション化して, 20℃80%RHにて24時間乾燥させた。これらの膜に対して乾燥時間, 動的粘弾性, 光沢, 透過色を測定した。<BR>主な結果は次のようである。<BR>1) 化工でんぷんによるエマルション化は充分であった。<BR>2) 化工でんぷんのリン酸基やカルバモイル基は初期の硬化に影響し, これらの基が増加するにともない乾燥時間が短くなった。<BR>3) これらの膜は一般的な漆膜と同じような理想的な粘弾性を示し, 漆膜に比べ高光沢でやや黄色みを帯びていた。<BR>以上の結果から, 天然漆の成分を含まない酵素反応形塗料を開発することができた。
著者
野口 繁基
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, pp.87-92, 2017-02-20 (Released:2017-05-20)
参考文献数
3

日本における化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)は,世界に先駆けて施行された化学物質管理に関する法律である。化審法はカネミ油症事件[ポリ塩化ビフェニル(PCBs)などが混入した食用油(カネミ油)を摂取した人々に障害等を起こした事件]を契機として1973年に制定された。化学物質の開発が急速に進展する中,本法は化学物質の安全性に関するハザードおよびリスク評価において,より重要な役割を果たしていくものと考えられる。本稿では化審法の歴史と化学物質の安全性に関する各試験方法を紹介する。

1 0 0 0 OA 漆の科学

著者
大藪 泰
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.404-413, 1997-06-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
67

1 0 0 0 OA 乳化の基礎

著者
鈴木 敏幸
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.10, pp.462-469, 2004-10-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1
著者
佐藤 桑 野々村 美宗
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.90, no.9, pp.315-318, 2017-09-20 (Released:2017-09-27)
参考文献数
4

液体の粘度が撹拌行動に及ぼす影響を明らかにするために,20人の被験者が1.47~1.03×103 mPa・sの液体を棒で混合して液中に存在するジルコニアビーズを分散したところ,粘度の上昇とともに「広がりやすさ」の官能評価のスコアが低下しただけでなく,分散に必要な撹拌時間も長くなった。さらに,液体の粘度によって四つの撹拌パターンがあらわれた。すなわち,1.47 mPa・sの液体を撹拌するときは,80%の被験者が大きく円を描くCircle patternだったのに対し,1.03×103 mPa・sの液体では,線を引くような直線状の動きで撹拌するStraight patternや小さい円を描くSmall circle patternが観察された。これは,高粘度液体中では撹拌動作によって発生したエネルギーが散逸し,ビーズがシャーレの一部にしか広がらなくなったため,被験者がより効率の良い撹拌運動に切り替えたためと考えられる。このようなパターンの変化は,ヒトは液体を撹拌する際に,液体の粘性をセンシングし,それに基づいて運動を調節していることを示している。
著者
野辺 善仁 高畑 保之 野々村 美宗 高橋 幸司
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.90, no.8, pp.264-267, 2017-08-20 (Released:2017-09-27)
参考文献数
14
被引用文献数
1

脱泡は一般に遠心脱泡で行われるが,擬塑性を示す液体中からの微細気泡の脱泡は難しい。本研究では新たな脱泡装置として自転公転式撹拌機を開発し,擬塑性を示す高粘度ジェル中に存在する1 μLの大きさの気泡の脱泡を試みたところ,気泡の数にかかわらず数十秒で脱泡が終了した。この脱泡のメカニズムを明らかにするため,液面上部に赤く染色したジェルを滴下して自転公転操作を行い,遠心操作との比較を行ったところ,遠心脱泡法では赤色ジェルは撹拌前と同じ場所に残留しており,2液の混合はまったくなされていなかったが,自転公転式撹拌では,ジェル全体が赤色に染まり,容器内全体を撹拌する流れが生成していることが確認できた。すなわち,遠心操作に加えて自転操作を行うことで流動が促進され,撹拌と脱泡がされたものと考えられる。

1 0 0 0 OA 情報管理

著者
木下 晃男
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.18-25, 1975-01-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
21
著者
藤田 幸市
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.81-85, 2006-02-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
2
被引用文献数
1

1 0 0 0 OA 電線用塗料

著者
浜中 亮治
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.302-305, 1961-06-30 (Released:2012-11-20)

1 0 0 0 OA 形状記憶樹脂

著者
入江 正浩
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.353-359, 1990-06-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
4