著者
大森 康代 鈴木 直哉 高山 誠
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.47, pp.20-23, 2004-07-17

本研究では、開口を設けた逆転懸垂型シェルに対する開口の影響が荷重条件の違いによりどのように変化するのかを調べることを目的とした。試験休は無開口、及び稜線上と対角線上に開口を設けた3タイプを設定し、全休載荷、中央部分載荷の2つの荷重モードで実験を行った。その結果、開口の位置により変形モードが異なり、剛性等にも影響を与えること、また、荷重モードが全体載荷から中央部分載荷に変わると、荷重モードによる影響を受けて、前述の開口による影響が変化することが明らかとなった。
著者
笠原 英明
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.46, pp.399-402, 2003-07-19

ルネサンス以降の建築家は、古代に関心を示してきたが、特に建築の起源に関する物語は、建築の正当性を主張するためには重要なものであった。フレアールが『比較論』において引用した著作家のうち、最初期の人であるアルベルティは、F.ショエによって分析を受け、起源に関する物語から真理を汲み取った成果を評価される。しかし、彼による物語の考察は、副産物を生じさせる。それはギリシア、ローマの古代建築の優越を正当化する意図のもとに編まれる建築史と、主に比例に関する教義的な美学である。しかし、フレアールによる十七世紀のフランスにおける古典主義の始まりにおいては、以上のアルベルティの帰結すべての有効性が失われていた。