8 0 0 0 OA 津波と神社

著者
山崎 憲治
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100038, 2013 (Released:2014-03-14)

三陸沿岸部の被災地を廻れば、神社の被災が少ないことに気付く。神社は特別な位置にあったのか?津波防災をあらかじめ意図して、神社の立地を定めていたのか。しかし、三陸のリアス海岸を離れ、仙台平野に入ると神社の被災は少なくない。平野部の農村の神社と漁村の神社の立地の違いはどこにあるのか。そもそも神社と海、あるいは当該地域集落コミュニティと海とのかかわりは、神社を介しその位置に、かかわりの象徴が示されてはいないか考察を進めてみた。沿岸部で集落は津波によって壊滅状態に陥ったが、神社がぽっかりと被災を免れている光景にしばしば目にすることになる。コミュニティと神社の位置を検討してみる。本研究では、沿岸部に立地する神社を、海とコミュニティの関係から8つの類型に分け、それぞれの被災状況を示した。ここから当該地域の海と生活・生産の関わりを示す視点を明らかにしたい。神社が津波避難に対し有効であった事例を示し、避難所として、神社の有効性を検討すると共に、神社を積極的に活かす上での課題を明示したい。
著者
鷲坂 光一 山崎 憲一 廣津 登志夫 尾内 理紀夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第54回, no.人工知能と認知科学, pp.59-60, 1997-03-12

これまで日本語形態素解析は, 機械翻訳などを行うための最初のステップとして用いられることが多かった. ここでの解析間違いは当然のことながら後のステップの解析精度に影響を及ぼす. このため, これまでは形態素解析の精度の向上を主眼として研究が進められてきており, 計算量についての研究なども幾つか見られるものの, 実システムの速度はそれほど重視されていなかった. しかし, 形態素解析を情報検索のような大量の文書処理に適用する場合, 処理の高速性が極めて重要となる. 本論文では, 応用の立場から形態素解析の速度向上の重要性を指摘するとともに, 我々が実装したシステム「すもも」における高速化技法を述べ, 最後に評価結果を示す.
著者
山崎 憲治
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.623-634, 1979-11-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
17
被引用文献数
1

With the concentration of population in cities in 1960's, there have been drastic but chaotic conversions of agricultural land to urban uses in the suburban areas. This trend brought about the destruction of traditional functions of paddy fields, upland feuds, and coppices, which prevented the occurrence of floods, and the area has come to suffer from a flood even with a small rain shower.In this paper, the writer studies the class differentiation of farmers in relation to conversion of land and ownership in the Kurome River Basin, Niiza City, Saitama Prefecture. This area is often inundated with water. As a result of my interview investigation of twenty farmers in the district of Horinouchi, where the Kurome River has frequently overflowed, the following tendencies were recognized: 1) The area subject to flood, has extended year by year. But farmhouses did not suffer from a flood because they were on a little higher grounds. 2) The conversion of the land use in this area caused the frequent floods but there seems to be a background that the farmers are less concerned about the water and irrigation canals they have been using, as they tend to specialize in producing only vegetables. 3) The buyers of the farmland are mainly these three: public enterprises, real estate sub-dividers, and individuals. The public works such as municipal roads and Kan-Etsu Expressway construction, and river conservation made the land price high and led to the con-version of farmland. Since 1967, the parcels of paddy fields which they had been frequently flooded, were converted into subdivisions. Since early 1960's individuals who wanted residential lots have bought many but small parcels where open field vegetables such as carrots were cultivated. 4) The farmers that obtained funds from disposing their farmlands and reinvested in agricultural sectors such as carrot production and hog raising made themselves owner farmers. But, the farmers that spent the funds on their living or rental houses construction turned to be part time farmers who cultivate vegetables for their own consumption. In this district where farmers have given up rice production and tend to specializein vegetables like carrots, as the urbanization is sprawling, the class differentiation of farmers is determined by both the type of disposal of farmlands (such as its time, scope, destination, and price) and the number of family members engaging in farming. This class differentiation is transitional and it will be surely intensified by the circumstances that are getting worse for agriculture.
著者
鷲坂 光一 山崎 憲一 廣津 登志夫 尾内 理紀夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.59-60, 1997-03-12
被引用文献数
8

これまで日本語形態素解析は, 機械翻訳などを行うための最初のステップとして用いられることが多かった. ここでの解析間違いは当然のことながら後のステップの解析精度に影響を及ぼす. このため, これまでは形態素解析の精度の向上を主眼として研究が進められてきており, 計算量についての研究なども幾つか見られるものの, 実システムの速度はそれほど重視されていなかった. しかし, 形態素解析を情報検索のような大量の文書処理に適用する場合, 処理の高速性が極めて重要となる. 本論文では, 応用の立場から形態素解析の速度向上の重要性を指摘するとともに, 我々が実装したシステム「すもも」における高速化技法を述べ, 最後に評価結果を示す.
著者
山崎 憲 山崎 力
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.260-265, 2005-03-15

バイオインフォマティクスは,当初は主としてアミノ酸配列やDNA塩基配列情報をその研究対象としてきたが,最近では,遺伝子多型(SNPs)情報に基づくテーラーメード医療(オーダーメード医療とも呼ばれる)や遺伝子発現,分子間相互作用等の細胞レベルへとその対象を急速に拡大しつつある.これらの研究により,個々の患者の特性に応じた,遺伝子治療を含めた疾患関連遺伝子の同定や薬剤による最小の副作用にとどめる診断・治療方法の確立に寄与することが期待されている.
著者
石井 素介 山崎 憲治 生井 貞行 内田 博幸 岡沢 修一
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
地理学評論. Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.559-578, 1996-07-01
参考文献数
10
被引用文献数
2

この報告は,阪神・淡路大震災の被害の地域構造を,犠牲者多発地区の特性ならびに避難所の実態から探るものである.震災犠牲者は社会的弱者である老人・女性に集中した.激甚な被害は神戸市都心周辺部の老朽密集住宅地・住工混在地域で顕著であった.これは,現代の大都市に内在する構造的弱点と社会的弱者に震災の重圧がかかり,その衝撃を契機としてこれらの矛盾が一挙に露呈されたものとみることができる.<br> 地震の発生に際して,被害の程度を軽減させるうえで地域コミュニティの果たした役割は大きい.初期消火,住民の安否確認,生き埋め者の救出を短時間のうちに行なうには,地域社会がどのように形成・維持・展開されてきたかが大きなかかわりをもつ.とくに都市部では地元の濃密な人間関係の解体が進んでおり,それがインナーシティ問題に直結して被害の拡大に影響している.<br> 地震直後,被災者はまず安全・近接・公共の空間を求あ,大多数が近隣の学校に避難した.元来学校は防災計画上の避難所として指定されていたが,受け入れ態勢は万全ではなかった.しかし多数の被災住民が殺到するなかで,学校は地域社会の中核に位置する公共空問として事実上重大な役割を果たした.学校避難所の運営は被災住民と行政の間に立って多くの困難に直面した.自身被災者でもある教職員が仲介役として多面的な役割を果たした場合も多い.学校避難所の推移には地域の被災程度や自治組織確立度如何によって多様な類型がみられた.しかし,緊急事態への対応として経験した避難者救援活動のなかで生まれてきた教職員・ボランティア・地域住民間の連帯の萌芽は,今後の震災からの復興過程においても,地域コミュニティ再建への道標として,重要な示唆となるであろう.この震災体験は,地域を場として将来の地域の担い手を育てる地理教育にとっても,課題として活かすべき多様な示唆を含むものといえよう.
著者
崔 鍾仁 堀田 健治 山崎 憲
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.68, no.563, pp.327-333, 2003-01-30 (Released:2017-02-09)
参考文献数
21
被引用文献数
2

This paper investigates the influence of the ultrasonic waves that are included in the sounds of costal waves on human brain waves, by experimenting using CD recorded wave sounds. The experiment was conducted using a full range pass sound, and low range pass sound which is not including high frequency band width to 26 subjects and was measured amounts of brain wave activity in 4 different type of brain wave frequency, delta, theta, alpha and beta waves respectively. State of activity of brain wave was also expressed on brain wave map. At the same time, using the YG test and Profile of Mood States (POMS), brain reaction by personality and psychological evaluation were also examined. As the result, author obtained that ultrasonic wave affects to human brain with statistically significant.
著者
生井 貞行 原田 敏治 松沢 正 山崎 憲治
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.472-492, 1991-07-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
23
被引用文献数
1

大都市周辺の畑作農業地域は,市場への近雛をいかして野菜酸として発展してきた.しかし,近年の都吏化現象の拡大と,遠隔大規模産地による市場支配で,これらの地域の生産力は低下傾向にある. 三浦市は東京大都市圏の一角にあって,第二次世界大戦前から温暖な気候条件をいかして,東京への野菜供給地として発展してきた.とくにダイコンは大正時代に,東京市場における練馬ダイコンとの競合を経て,有力産地の1つとなった. 本研究では,三浦市の露地野菜生産の発展の条件について南下浦地区大乗集落を事例にして考察した.その結果,ダイコンとキャベツの指定産地になり,共販体制が確立し,安定した価格で販売が可能となったこと,近年,おもに夏作で保有労働力や経営面積に見合った作物や販売方法を選択し,経営が改善されつつあることが発展の条件となっていることが明らかとなった.
著者
明畠 利樹 山崎 憲一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J100-D, no.11, pp.907-916, 2017-11-01

高速不揮発性メモリ(NVM)の開発が順調に進めば,従来のDRAMとハードディスクが全てNVMに置き換えられる可能性がある.本論文では,そのようなアーキテクチャの計算機を想定する.NVM上に置かれたデータは,電源喪失などの障害が起きても保持されるが,そのデータを再利用することは現在のプログラム言語では想定されておらず,問題が生じる.また,データ更新中に障害が起きた場合には,データが矛盾状態になるという問題もある.本研究で提案するライブラリは,NVM上のデータにグローバルな名前を付けることで,後での再実行でもそのデータを再利用することを可能とする.また,障害に対するデータの一貫性保持のための原子的更新の機能を有する.特に実装上の課題としては,メモリキャッシュのためにデータがNVMに確実に書き出されないという問題がある.これを解決した上で原子的更新を実装するために,ソフトウェアトランザクショナルメモリと類似の実装方法を提案する.本論文では,以上についての設計と実装について述べたのち,実験等により提案を評価する.
著者
山崎 憲
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策 (ISSN:18831850)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.129-140, 2016-03-31

アメリカの労使関係システムは,Dunlop [1958], Kochan, Katz and Mckersie [1986]により,階層的構造をもつ企業,労働者,政府をアクターとした団体交渉を基軸に整理されてきた。1990年代以降,労働組合組織率の著しい低下などにより,こうした仕組みが機能不全となるなか,団体交渉を経ずに関係者間の利害を調整する仕組みが広がりつつある。そこで扱われることは,職業訓練・斡旋や雇用創出,教育,生活に関連したことを含む。企業,労働者,政府以外の新たなアクターが加わるともに,円卓会議という利害調整のプラットフォームが現れ,中間支援組織が交渉力の再編成を行っている。団体交渉を規定する全国労働関係法も同じ流れのなかで解釈変更の動きがある。こうした状況をアメリカの労使関係システムの構造的な変化とみて,枠組みの再定義を試みるともに,日本からアメリカの労使関係システムをどうみるか,そして日本の研究の視座をどこにおけば良いかという若干の示唆を提示することが本稿の目的である。
著者
山崎 友子 HALL James 西館 数芽 山崎 憲治 山崎 憲治
出版者
岩手大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

東日本大震災被災地の調査および中・高・保育園で実践的研究を行った。災害サイクル図を析出し、災害を予報,復旧復興も含めて全体系として把握することが,減災・災害弱者を生まない・災害に強い地域作りでも肝要であることを示した。また、学校が組織的避難に加え、地域の復興を意識した教育活動により、子ども達に復興の担い手としての意識を高めていることをフォーラムで明らかにした。防災教育とは「被災地から学ぶ」ことが示された。
著者
吉田 雅治 天海良治 山崎 憲一 中村 昌志 竹内 郁雄 村上 健一郎
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.98(1995-ARC-114), pp.17-24, 1995-10-19

記号処理システムの核となるプロセッサSILENTのアーキテクチャ,実験機構成,及び簡単な性能評価について述べる.SILENTは記号処理のみならず,知能ロボットやコンピュータグラフィックス等の分野への適応も考慮し,画像生成計算機SIGHT?2で提案したTARAI演算器と密結合マルチプロセッサを構成することを前提としている.SILENT?CPUは0.7μCMOSゲートアレーで作成した.LSIの回路規模は97kgates,33MHzで動作している.SILENTアーキテクチャの性能評価のために実験機を作成し,マイクロプログラムでLispの処理系を実装した.関数呼び出しのオーバーヘッドを計測するtarai関数の実行時間を比較したところ,SILENTはELISの10倍以上の性能を得た.
著者
渡辺 和文 山崎 憲一 三上 博英 梅村 恭司
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1732-1733, 1989-10-16

ELISは、Lisp専用のアーキテクチャを持ったプロセッサであり、インタプリタの性能が高いことが大きな特徴である。この高いLisp処理能力を優れたユーザインタフェースと融合させることにより、ELISの利用分野を新たに開拓、広められる可能性がある。筆者らは、ユーザインタフェースに定評のあるApple社のMacintoshII(以下Mac IIと呼ぶ)を選び、これにELISを接続した(これをMacELISと呼ぶ)。本報告では、Mac IIへの接続ハードウェアについて述べる。