著者
佐藤 健司 Kenji Sato
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.733-749, 2021-03-12

本稿では、日本企業の職場における人間関係に関する従業員の満足度やストレスの状況について確認したうえで、これまでの日本企業における働き方がどのような考えや慣行のもとで構築されていたのかということについて分析する。そしてそうした分析に基づいて、今日の日本企業において生じている働き方や人間関係の問題を解決するためには、どのような点に留意すべきなのかということについて、ジョブ型雇用の考え方と関連させながら考察を行う。
著者
吉川 英一郎 Eiichiro Yoshikawa
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = The Doshisha business review (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.507-565, 2021-01

「国際的な消費者契約」を扱う日本の判決例について、「国際」&「消費者契約」を検索語として判例データベースを用い、33件のケースを呼び出して、国際契約トラブルとしての日本における消費者契約訴訟の傾向を(国際裁判管轄条項や準拠法条項を中心に)紹介したいと考える。その33件については別表としてその要旨をそれぞれ掲載する。研究(Article)
著者
杉江 雅彦 Masahiko Sugie
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = The Doshisha business review (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.899-915, 2020-03

中世ヨーロッパでは、聖書の教えに従って利子付き貸付は認められなかった。しかし都市化による貨幣経済の浸透で資金需要が増加し、利子付き貸付を認められていたユダヤ人金貸しだけでなく、キリスト教徒の金貸しも現れて高利を貪った。その影響で、家計費の不足分を借金に依存していた貧困者や女性が苦しめられた。これを救ったのが托鉢修道会である。修道会は慈善活動の一環として、低利の公益質屋の開設を推進した。これらの多くが後に貯蓄銀行に発展し、あるいは公益質屋としても現存している。同志社大学商学部創立七十周年記念論文集(Special issue in commemoration of the 70th anniversary of the Faculty of Commerce)