著者
坂口 守彦 佐藤 健司
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.8, pp.504-509, 1998-08-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
13
被引用文献数
4 4
著者
佐藤 健司 小原 秀一 塚口 功 安井 浩一 中田 健 玉井 正彦 小林 芳夫 小塚 隆弘
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.239-244, 1977-03-01 (Released:2013-05-24)
参考文献数
16

正常な房室大血管関係をもつ両房室弁交叉症(criss-cross heart)の1例を報告する.心室中隔欠損,左肺動脈低形成,動脈管開存を合併していた.特徴ある心血管造影所見を呈し,右下側に形態学的左室,左上側に形態学的右室があり,心室中隔は上下の心室間にほぼ水平方向の陰影欠損として認められ,大動脈は右前方に,肺動脈は左後方に位置し,見かけ上は{S,L,D}であるが心房心室関係および心室大血管関係はいずれも正常で,両房室弁を流れる血流が交叉する両房室弁交叉症となっていた.形態発生学的にbulboventricular loopが心臓長軸を中心にして心基部に向って時計方向に,さらに心臓前後軸の回りに後方からみて時計方向に異常回転した結果と考えられ,Andersonの命名法によれぽ,Solitusconcordant(l-rotated)-normalと表現できる.
著者
多田 智洋 中田 潤 菅原 浩仁 西沢 慶太郎 須永 大介 佐藤 健司 福眞 隆行 北 宏之 中田 智明 老松 寛
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.3, pp.738-740, 2014-03-10 (Released:2015-03-10)
参考文献数
4
被引用文献数
1 2

心室細動の原因となるQT延長症候群は,器質的疾患や薬剤による影響で起こることが知られている.急性心筋梗塞に対する経皮的ステント留置術後,選択的再取り込み阻害薬(SSRI),プロトンポンプ阻害薬(PPI)の内服にてQT延長を起こし,心室細動となった症例(40代,男性)を経験した.抗血小板療法に加えたPPIによる薬物相互作用により,SSRIによるQT延長効果が増強され,心室細動を誘発したと思われた.
著者
佐藤 健司 小野 芳 三輪 弌 奥島 修二
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.26-31, 2006-08-31
被引用文献数
1 1

近年,ポーラスコンクリートを多自然型護岸に採用する事例が増加しているが,多自然化効果を検証した事例は少ない。そこで,ポーラスコンクリート水路と従来型のコンクリート水路および土水路について動植物調査を行い,ポーラスコンクリートに形成される生物生息環境の特性把握を試みた。その結果,ポーラスコンクリート水路はコンクリート水路と比較して多くの動植物が生息することが明らかとなった。また,ポーラスコンクリート水路内に形成される環境は植生域,底泥域,砂礫域に大別され,それぞれの環境に適応した生物が生息していたため,水路全体の生物多様性を作り出していた。
著者
大槻 耕三 中村 考志 佐藤 健司
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

麹納豆は多くの酵素類を含むのでその酵素反応を昔から食品加工に利用してきた。東北地方の塩納豆、静岡県の浜納豆、京都の大徳寺納豆などがその例である。本研究では麹納豆の酵素活性(フィターゼ、プロテアーゼ)を検討し、非発酵大豆食品の問題であるフィチン酸Ca、Mg、Zn、Fe塩(栄養的に不給体のミネラル)の分解加工をめざしている。塩納豆(#1、酒田市)、浜納豆(#2、浜松市)、大徳寺納豆(#3、京都市)及び比較対照として糸引き納豆(#4)、その他の非発酵大豆食品を試料とし化学分析、酵素活性測定を行なった。塩納豆は糸引き納豆に米麹と食塩を加えたもので熟成期間は約3カ月で、糸引き納豆と麹の形態が残存している。浜納豆と大徳寺納豆はほぼ同じ製法で蒸煮大豆に麦こがしと麹を加え1週間発酵させた後16%食塩水に浸漬し約一年間熟成する。これらの試料のフィチン酸分析したところ、#1,#2,#3,#4の順に0.04,0.03,0.19,1.86%であった。この結果から麹納豆は糸ひき納豆に比ベフィチン酸が1/10以下に減少している。また遊離カルシウムと総カルシウム比は#1、#2、#4、#3の順に23、19、16、11%であった。旨味に関与する遊離アミノ酸率を測定すると#1,#2,#3の麹納豆と#4の糸ひき納豆ともに18〜24%で非発酵大豆食品「きなこ]の0.9%に比較して高くプロテアーゼ作用の強いことが示された。塩納豆の有用性が確認できたので、実験室的に塩納豆を試作したところ、熟成2週間でフィチン酸が50%減少し、4週間後では約90%が分解されていることが明かとなった。塩納豆は外見は糸引き納豆の性質が残っているが化学成分的にはこのようにかなり異なっていて、ミネラル栄養吸収性が改良されている。また塩納豆は他の麹納豆に較べ食塩含量が5分の1の5%であるので健康的である。塩納豆は他の大豆食品試料との比較から「カルシウム栄養や微量ミネラル栄養」の高吸収性の大豆加工食品である。
著者
佐藤 健司 Kenji Sato
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.733-749, 2021-03-12

本稿では、日本企業の職場における人間関係に関する従業員の満足度やストレスの状況について確認したうえで、これまでの日本企業における働き方がどのような考えや慣行のもとで構築されていたのかということについて分析する。そしてそうした分析に基づいて、今日の日本企業において生じている働き方や人間関係の問題を解決するためには、どのような点に留意すべきなのかということについて、ジョブ型雇用の考え方と関連させながら考察を行う。
著者
和田 小依里 佐藤 健司
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

日本食の発酵食品中に抗炎症効果を有する複数のピログルタミルペプチドが含まれていることを明らかにした。これらのペプチドは発酵の過程で生成されていると考えられるが、大腸炎誘発モデルマウスにおいて,微量で腸炎改善効果を示すことを示した。また、ピログルタミルペプチドは腸内細菌叢を正常化させることや抗酸化作用を有することも明らかとなった。一定の発酵条件下でこれらのペプチドを高濃度に含有する米発酵物サンプルを作成することができ、ヒト試験でも腸内細菌叢改善作用を示す可能性が示唆された。これらの結果から日本の伝統的な発酵食品の健康増進作用が期待される。
著者
佐藤 健司 重村 泰毅
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究により新規の線維芽細胞増殖促進効果のある食事由来コラーゲンペプチドHyp-Glyを見いだすことができた。さらにマウス皮膚より遊走してきた線維芽細胞は、ペプチドトランスポーターPEPT-1,2を発現しているが、継代により急激にその発現が減少することを見いだした。これらの知見は初代培養線維芽細胞が継代細胞よりもコラーゲンペプチドの細胞増殖促進活性を受けやすいこととの関係が示唆される。
著者
百田 義治 伊藤 健市 岩波 文孝 内田 一秀 佐藤 健司 関口 定一 中川 誠士 橋場 俊展 堀 龍二 宮崎 信二 森川 章
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

わが国においても人事・労務管理の成果主義的な再編が顕著である。この変化は1980年以降アメリカにおける人事制度変革(人的資源管理への転換)の影響を受けたものである。本研究は現代アメリカの人事制度改革の意義を歴史的・実証的に検証している。すなわち、80年代以前のアメリカ大企業の人事制度と労使関係システムが人的資源管理に与えた影響を、20年代ウェルフェア・キャピタリズム(非組合型労使関係)、ニューディール期におけるその変容、それに制約された第2次大戦後の労使関係下の人事制度の課題を実証的に検証したものである。
著者
佐藤 健司 吉中 禮二 佐藤 守 志水 寛
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.1595-1600, 1986
被引用文献数
29 152

The contents of acid-soluble and insoluble collagens in the ordinary muscle of twenty-two species of fishes was determined. In addition, the contribution of muscle collagen to the swimm-ing movement of fish and to the texture of the sliced raw meat was examined.<br> The total collagen content varied with species in the ranges from 0.34 to 2.19% of wet tissue and from 1.6 to 12.4% of crude protein. The solubility of muscle collagen of fishes was generally much higner than that reported for muscle collagen of mammals. As for the swimming movement, the results indicated that the musculature of the fish with flexible body comprises a high proportion of collagen. As for the textural properties, the results indicated that the muscle collagen con-tributes to the toughness of the sliced raw meat.
著者
大谷 貴美子 長渡 麻未 柴田 満 冨田 圭子 佐藤 健司 川添 禎浩
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.239-248, 2007-08-20
被引用文献数
1

伝統食品である京都大徳寺瑞峯院の大徳寺納豆について,ラジカル消去活性の強さを解明するために,製造過程のラジカル消去活性の変化とその関連成分について検討を行った。大徳寺納豆は,7月下旬から9月下旬にかけて仕込まれる。大豆(鶴姫)を蒸煮することで,ゲニスチン,ダイジン,グリシチンが増加した。しかし,室での発酵期間に減少し,熟成期間では,代わってゲニステイン,ダイゼインが増加した。また,室での1週間の発酵期間に,プロテアーゼの働きにより,遊離アミノ酸,特にグルタミン酸やペプチドが増加した。炎天下における2ヶ月間の熟成期間には,徐々にメラノイジン関連物質が産生された。またラジカル消去活性は,ポリフェノール含有量と高い相関を示したが,ラジカル消去活性に寄与している主な成分はメラノイジン関連物質であることが示唆された。