著者
数馬 広二
出版者
工学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

この研究は、江戸時代を通して、関東(上野国(群馬県)、武蔵国(東京)、常陸国(茨城県)、安房国、下総国、上総国(ともに千葉県))の農村において剣術流派がどのように存在し、継承されたかを調査することで、農民の身体観を明らかにしようとする試みである。特に剣道場の場所(上野国群馬郡金古村・小野派一刀流中澤清忠、上野国・馬庭念流の江戸道場)、門弟の援助(馬庭念流20世樋口定廣の例)、流派による奉納額(中沢清忠、樋口定廣の奉納額)を調査した。また、下野国の剣術流派の分布をみた。また武蔵国八王子犬目村の八王子千人同心家、斎藤家が所蔵した文書を整理し、2013年までに、4,600のリストを作成した。
著者
黒瀧 悠太 椎塚 久雄
出版者
工学院大学
雑誌
工学院大学研究報告 (ISSN:03685098)
巻号頁・発行日
no.109, pp.143-146, 2010-10-30

This paper discusses our listening evaluations of the affective values of different percussive rhythms consisted bytwo kinds of MIDI timbre. Two-way analysis of variance (ANOVA) (pattern×BPM) were used to analyze. The resultsconfirmed that affective values changed with changes in rhythms. The applicability of this study to music therapy isalso examined.
著者
市原 恭代
出版者
工学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

2色覚者,多数派とは色の感覚が異なる者にとって赤は明るく目立つ色ではない。しかし情熱の色は赤だと知っている。また悲しみの色が青系の色であることもわかっている。それは後天的な学習によるものである。となれば色名による文字の刺激と色による色刺激では受ける印象に乖離があるはずである。また多数派と同士でも1型と2型では印象が異なることが予想される。この研究では色感覚が異なる者の色世界を感覚的に知るため、文字刺激と色刺激を用いてSD法による印象調査を行った。被験者,1群:1型2色覚者(以下P型強度と呼ぶ)20代~60代の男性13人,2群:2型2色覚者(以下D型強度と呼ぶ)30代~60代の男性9人,刺激:基本色名11色の色刺激と文字刺激因子分析を行った結果、今回の実験では最も因子負荷量が大きい値は全て正の値になった。第1因子は「にぎやかな、派手な、暖かい、明るい」第2因子は「濃い、重い、強い」第3因子はD型では「硬い」P型では「乾いた」の形容詞群に影響を与えていた。P型D型ともに第1因子は同じ成分であった。それぞれの形容詞群からそれぞれ第1因子に「感覚性」第2因子に「物量性」という因子名を付けた。P型D型ともに青の色刺激と青の文字刺激は似た傾向が出ていない。色刺激では第一因子さみしい、冷たい、地味な、暗いの感覚性因子が大きいが文字刺激ではこれらの因子は現れず、代わりに薄い、弱い、軽いの物理性因子が大きい。また、ピンクの色刺激と文字刺激も大きく異なる。ピンクの色刺激は第2因子物理性が大きい。しかし文字刺激では感覚性因子が大きい。また、緑は茶色系と似た傾向がでており、紫とも近い位置にある。P型に関しては、図3より青と緑とピンクのそれぞれ第1因子、第1,2因子、第1,3因子に大きく差が見られた。また、白、オレンジ、紫のそれぞれ第1因子、第3因子、第1因子にわずかながら傾向に差が見られた。
著者
青山 友里 椎塚 久雄
出版者
工学院大学
雑誌
工学院大学研究報告 (ISSN:03685098)
巻号頁・発行日
no.109, pp.139-142, 2010-10-30

People live in stress time with various problems: for examples, friendship, jobs and money. Therefore, it is thought that people should release the stress to keep the mind and body healthy, and to keep the life relaxed and wealthy. A robot therapy was utilized in this research to release the stress in such a daily life. In recent years, the robot therapy is attracting attention instead of animal therapy. The robot therapy is a psychotherapy by which a robot (such as pet robot and personal robot) is utilized to heal patient's mind. In this research, whether the effect of stress mitigation would be acquired by contact to a dinosaur type pet robot named "PLEO" or not will be investigated. First, shortened version of POMS on "Current feelings" is asked (about five minutes). Afterwards, subjects touch PLEO (about 15 minutes). Shortened version of POMS is asked again after touch and answer to the "Current feeling after begin to touch" and the questionnaire concerning PLEO (free description and selection type) are answered (about ten minutes). 77.4% of the subjects felt the pressures reduction by coming in touch with PLEO.
著者
数馬 広二 KAZUMA Koji
出版者
工学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

江戸時代上野国に存在した剣術流派の中で強い継承力(約600年)をもった馬庭念流(まにわねんりゅう)を中心に、上野国(新田郡・群馬郡・多胡郡・甘楽郡・緑埜郡の武蔵国国境地域、)武蔵国(比企郡・秩父郡)の調査を通し、苗字や刀を持った農民が、学んだ剣術流派継承の実態(門人階層、経営状況、修行内容)を明らかにすることを目的とした。(1)新田郡において1770年〜1781年まで、39村で門人が確認され、免許を受けた新田岩松家由緒・田部井源兵衛(たべいげんべえ)が道場を開き、妻沼聖天宮など3神社に額を奉納(1854年)していた。門人は利根川沿岸の河岸問屋、日光例幣使街道沿いの商人、名主などであった。(2)多胡郡において1685年〜1835年までの門人所在村(入門者数)は、36村で、通算入門者数は馬庭村(289名)、吉井町・宿(79名)多比良村(68名)などが多かった。また馬庭村・松本家は、江戸時代初期、門人を指導していたことがあった。(僧偽庵よりの書状)(3)上野国甘楽郡・緑埜郡の武蔵国との国境域で1685〜1864年までの門人所在村は12村で、入門者合計で多い村から挙げれば、鬼石村(28名)、神原村(19名)、三波川村(18名)保美村(16名)などが多かった。(4)門人は、名主家、中世武士の系譜をもつ名主家や河岸業で成功した商人などがあり、彼らは馬庭念流が行った奉納額活動などの事業をバックアップするだけの経済的力量を持っていた。(5)上野国には、天真甲源一刀流、真之真石川流、小野派一刀流なども存在した。これらの調査は今後の課題とする。
著者
岡田 理香
出版者
工学院大学
雑誌
工学院大学共通課程研究論叢 (ISSN:09167706)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.49-62, 2008

J. R. R. トールキンの『ロード・オブ・ザ・リング』は、出版当初あまりよく売れない本だった。しかし年を経ていくうちに多くの人に読まれるようになり、今ではこの作品を知らない人はほとんどいない。今世紀の映画化によって、『ロード・オブ・ザ・リング』は世界中にその名を知らしめることとなった。 トールキンの作品は様々な要素を豊かに含んでいる。彼はミドルアースの歴史を作り、独自の言語を作り、登場人物たちの背景についても詳細に渡るまで書いた。さらにトールキンは伝説や神話、そして聖書などの要素を取り入れてこの作品を書き上げた。トールキン自身はこの作品にアレゴリーはないと述べているが、作者がカトリックの信者であったことから、作品の中に聖書的意味を見出すことは可能なものと思われる。例えば善と悪の戦い、登場人物の成長などが挙げられる。登場人物たちはそれぞれが役割を持ちながら、時折キリト的な性質に変わる。ガンダルフは戦いの後に蘇生して白のガンダルフへと生まれ変わり、フロドは他の人が負うことのできない重荷 --指輪-- を負ってモルドールへ向かう。アルゴルンはリーダーであり王でもある。サムはフロドの良き理解者であり、助け手でもある。また、最後に登場人物が別世界へ旅立つという点においては、著者が別世界The Kingdom of Heavenへ憧れていたことを示している。 トールキンはこの作品に、聖書に見られる人の賜物やキリストの姿、そして永遠の命を表わした。作品の中に深い意味を探ることは、作品を味わうという点でも、知識の幅を広げる点でも有益である。意味を知ることでより奥深い鑑賞ができ、それを共有することで、知恵も知識も深まっていくものと思われる。
著者
中川 優樹 石田 貴正 平野 晃昭 中村 納
出版者
工学院大学
雑誌
工学院大学研究報告 (ISSN:03685098)
巻号頁・発行日
no.111, pp.85-90, 2011-10-30

This paper considers a highly accurate extracting method for facial area and facial parts from a natural background based on moving and color information. To obtain facial parts, Q-element in the YIQ color model and Quesi-chrome (Qc) in the modefied HSV color model are mainly used. In our previous method, more than 90% of extracting accracy of facial areas was obtained. However, there still remain problems to be solved such as extraction accuracy and the evaluation of the facial area extracted. In this system a robust extraction system is proposed. From the computer simulation using 14,179 images, 97.10% for facial area and using 3,562 images, 92.70% for the mouth and 89.80% for the eyes are correctly extracted, respectively.
著者
吉田 司雄 中沢 弥 谷口 基 小松 史生子 牧野 悠 清水 潤 今井 秀和 乾 英治郎 末國 善己
出版者
工学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

サブカルチャー領域を中心に、日本発の「忍者」「探偵」イメージは広く世界に浸透している。「忍者」表象に関する国内研究者の共同研究を推進する一方、「探偵」表象に関する研究ネットワークを海外の研究者と構築し、「忍者」と「探偵」とを接合させる形で、日本および東アジアにおける大衆的なイメージの生成過程を分析した。複数の表象が絡まり合いながら、ジャンル横断的に新たな物語コードが生成される様を明らかにした。