著者
田中 伸治 白石 智良 小宮 粋史 花房 比佐友 林 誠司 平井 洋 桑原 雅夫
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.259-262, 2012 (Released:2012-04-10)
参考文献数
3
被引用文献数
1

交通シミュレーションを利用してCO2排出量等を推計する際には, 国内外で異なるモデルが使用される可能性が高いため, モデル検証の手続きを国際的に共通化することが重要である.そこで本プロジェクトでは, 交通シミュレーションモデルおよびCO2排出量モデルの検証の枠組みを提案し, 国際ワークショップを通じた合意形成のための議論を行っている.また, この検証に利用可能な実交通データを取得するため現地観測調査を行い, 得られたデータを利用して検証の枠組みの妥当性を確認するための試行検証を実施している.
著者
桑野 玲子 佐藤 真理
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.673-677, 2009 (Released:2009-08-05)
参考文献数
8

近年都市部で頻発している道路陥没は, 多くの場合老朽埋設管の破損部等から土砂が流出することに起因し, 社会的損失が大きいにもかかわらず, 対症療法的な対策が中心となっているのが現状である.また, 道路や住宅造成地等で起こる比較的大規模な陥没にははっきりした原因が特定できない場合もあり, 埋設構造物周辺の埋戻し不良や地下の水みちに沿った土砂流出等が長年にわたって地盤内ゆるみを助長し陥没に至ったと推定される.舗装下の地表近傍で顕著な空洞が存在するような陥没寸前の状態においては, 現状のレーダー探査技術により比較的高い確度で探知可能であるが, 空洞が深層部にある場合, 空洞・ゆるみの境界が不明瞭な場合, 輻輳した地下埋設物と空洞・ゆるみ部が渾然としている場合などは, 探知技術の限界により問題箇所の検出が困難である.本研究では, 地盤陥没を未然に防止するための探知手法を提案するために, 地盤内空洞・ゆるみの形成過程を明らかにし空洞・ゆるみのパターンを類型化すること, さらに陥没に至る“危険な”ゆるみを抽出することを目指している.まだ本取組みは継続中であるがその概要を紹介する.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
山田 嘉昭 佐藤 俊雄
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.217-225, 1974-06-01

振動や動的応答の解析では,大次元の固有値問題に直面するのが普通である.この報告では有限要素法の分野で最近新しく開発された2つの有力な固有値解法,すなわちsubspace iteration(またはsimultancous iteration)およびWilkinson-Gupta法について各々の特徴を 従来用いられてきた解法との関連において明らかにする.またsubspace iterationについては,数値実験を通じてその有力なことを実証する.二つの固有値解法により,有限要素法は,また新しい進歩の段階を迎えたものと考えられるのである.
著者
池田 健
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.7, pp.181-185, 1954-07-01

p.185 6(5)の正誤表
著者
石田 洋一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.12, pp.521-522, 1972-12

1 0 0 0 OA 最近の写真界

著者
菊池 真一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.10, pp.481-483, 1959-10-01
著者
小瀬 輝次
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.11, pp.360-367, 1962-11

最近,レンズのピント位置測定に,光電的方法が採用されるようになってきた.これは多数のレンズの迅速検査と,個人差を無くす目的からである.この装置の試作研究にあたり,設計上の資料を得るために,従来の種々の方式を総合して紹介するかたわら,理想レンズのdefocusの場合について測定精度を吟味した.
著者
小林 明夫 沼田 宗純 目黒 公郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.465-470, 2011 (Released:2011-09-07)
参考文献数
8
被引用文献数
2

本研究は, 高齢者の生活習慣を見守り, 異変がある場合には家族や介護専門員に即座に通報することで, 見守り活動の負担を軽減し, 継続的な見守り活動を支援することを目的とする.本稿では, 冷蔵庫の利用状況(開閉時刻と回数), トイレの使用状況, 就寝・起床状況についてセンサを使い遠隔地から計測することで, 日常の生活パターンを把握し, 異変を捉えるシステムを開発し, 4名の高齢者に実証実験を行なった. その結果, 冷蔵庫, トイレ, 起床状況のそれぞれが生活パターンを表しており, そこからの外れ値を異常と認識することが可能であることを示した.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
大原 美保 近藤 伸也 沼田 宗純 目黒 公郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.739-747, 2011 (Released:2011-12-27)
参考文献数
32

災害発生後は多数の組織が異なる被災地調査を行うが, 被災地への過度の負担を避けるためには組織間の連携や情報共有が不可欠である.また, 東日本大震災のような未曾有の広域災害に対しては, 既存の学術領域に枠組みに基づく活動だけでは, 新たに出現した社会問題に対して解決策を提示できない可能性がある.本研究では, 東日本大震災の総合対応に関する学協会連絡会に所属している21学会および学会ウェブサイトに震災後の活動情報を掲載している58学会を対象として, 震災後の活動状況をレビューし, 体制整備, 学会間の連携状況, 提言活動, 相談への対応や専門家の派遣という4つの視点から比較分析した.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
沼田 宗純 國分 瑛梨子 坂口 理紗 目黒 公郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.555-561, 2011 (Released:2011-09-07)
参考文献数
12
被引用文献数
1

東日本大震災では,特定の市町村への報道の集中,社会的に関心の高い原発事故に対する報道の集中等,適切な災害対応に貢献する報道ではないと考えられる.そこで本研究では,災害対応の循環体系の中で,「いつ,だれに,どんな情報」を伝えると災害対応を迅速かつ効果的に行えるのかを分析し,「効果的な災害対応に貢献する報道モデルの構築」を目指す.本稿では,そのための基礎的な分析として,東日本大震災の発災後10日間におけるWEBニュースで配信された新聞社別の市町村と被害との関係,局別の報道内容を比較する.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
加藤 正夫 佐藤 乙丸
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.61-65, 1969-02-01

放射性物質の壊変エネルギを利用して発電する試みは,かなり昔から研究されてきたが,その歴史的な発展について概説した後,熱電気変換装置を用いるアイソトープ発電器の原理,構造,使用アイソトープの特性,熱電気変換方式などについて述べ,最後にこの発電器の安全性,経済性,用途などにふれた.
著者
今井 公太郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.617-622, 2010-11-01 (Released:2011-05-12)
参考文献数
8

本稿は駒場リサーチキャンパスに計画中の60号館の改修計画に関する報告である.60号館の概要ならびに改修の経緯について述べ,建物の歴史性の扱いについて考察したうえで,改修計画の方針と手法について論じている.歴史性の表現としては,新旧の仕上げのコントラストを際立たせる方針が導かれている.この方針を実現する手法として,構造体の素直な表出,単純な部分増築,メカニカルチムニー,天井を貼らないで床下空間を利用した設備計画など,可能なかぎり古い部分を隠蔽しない手法が検討されている.[本要旨はPDFには含まれない]