著者
勝田 毅 小森 喜久夫 酒井 康行
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.116-121, 2009 (Released:2009-04-14)
参考文献数
41
被引用文献数
1

組織工学は, 医学・生物学・工学の知見を応用して一度損失するともとに戻らない組織・臓器を生体外で再構築することを目指す学際的な研究分野である.その基本となる方法論は, 鋳型となる足場素材に増殖能・分化能を有する細胞を接着させ, 細胞に分化・増殖を促すシグナルを与えることよって, 細胞から組織を再構築することである.その中でも, 組織再構築能に富んだ各種幹細胞・前駆細胞の分化・増殖制御は決定的ともいえる重要な技術である.本解説では, 例としてES細胞からの肝細胞分化誘導研究を紹介しながら, 「細胞へのシグナル」に焦点を当てて解説する.
著者
小南 直翔 桑野 玲子
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.333-336, 2017-11-01 (Released:2017-11-30)
参考文献数
2

平成28年9月19日,宮崎県都城市五十町付近の畑に発生した大規模陥没孔により,畑地の横を通る志布志道路に200mにわたって土砂が流出し,五十町IC出口が一時的に封鎖される事故が発生した.今回の事故では人的被害はなかったものの,地盤陥没は発生箇所や発生時間帯によって人的被害を伴う事故に繋がる可能性があるため,その未然防止のためにも発生原因を解明し,必要に応じて対策することは重要である.本報では,陥没孔周辺の現場状況,地盤のゆるみ,地下空洞の把握を目的として実施した調査の結果について報告する.
著者
池内 克史 大石 岳史 小野 晋太郎 岡本 泰英 鎌倉 真音
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.123-126, 2016-03-01 (Released:2016-03-31)
参考文献数
13

東日本大震災による被災前後の状況や震災遺構などをデジタルデータとして記録し,仮想化空間で再現することで防災啓発などを目指した取り組みについて紹介する.宮城県山元町~青森県八戸市の沿岸道路では,震災翌月から車載カメラにより360°映像を連続的・定期的に撮影・蓄積している.また岩手県大槌町では,被災した旧役場庁舎の精細な三次元CGを実測に基づいて構築するとともに,収集した写真等から震災前の街並みを擬似的に再現した.更に2015年2月には,同町内で震災前後の様子を移動しながら仮想的に体験するデモを行った.
著者
ディアス チャリタ 井料 美帆 霜野 慧亮 中野 公彦
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.81-85, 2017

<p>パーソナルモビリティ(PMV) は,短距離トリップにおける持続可能な代替交通手段として注目されている.歩行者や自転車交通需要の大きいアジア諸国においてPMV の公道走行を行うためには,PMVと他の交通手段とが混合する環境での相互の影響を理解する必要がある.本研究では,PMV の一種であるセグウェイを用いて,異なる混合交通条件下での利用者の追従時の反応時間を計測した.その結果,通常の追従状態では,セグウェイ利用者は自転車・歩行者に対して異なった反応時間を示し,急減速による危険な状況では,反応時間は相手の交通手段によらないことを確認した.</p>
著者
雀部 高雄 大蔵 明光 江本 房利 吉越 英之 福永 弘一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.142-148, 1966-06-01

あらゆる金属の総生産量のうち,鉄はつねに90%以上を占め,現代は鉄の時代ともいわれている.溶鉱炉の急速製錬化やコークスによらない新しい急速製錬法の開発には,鉄鉱石の還元機構の本質的な解明が必要である.近い将来,鉄Whiskerの製造法も問題になろう.これらの問題点をとらえ最近の研究を展望する.
著者
梶原 優介 林 冠廷 金 鮮美 小宮山 進
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.811-815, 2013-11-01 (Released:2014-02-25)
参考文献数
12

本解説では,試料自身からの放射光をナノスケールで検出する新概念の顕微技術について紹介する.まず,THz 検出器CSIPや散乱型近接場光学系を導入することによって構築したパッシブ型THz近接場顕微鏡について説明し,空間分解能60nm (波長の1/250)にてTHzエバネッセント波を検出した観測例を示す.応用展開例の1つとして,ナノサーモメトリーについても紹介する.
著者
仙波 卓弥
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.11, pp.461-468, 1985-11-01

特集 生産・加エシステムの最適化
著者
鈴木 一路 吉田 幸一郎 渡辺 正
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.158-163, 1996-03

小特集 バイオテクノロジー
著者
篠塚 則子
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.10, pp.263-267, 1966-10-01

遷移金属錯イオンの可視・紫外吸収スペクトルおよび光化学反応についてこれまでの研究を概観し,吸収帯の性質と光化学反応の型との関係について考察した.さらに錯化合物の光化学反応の利用について考えてみた.
著者
ヨー ヨー 桑野 玲子
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.341-344, 2014-07-01 (Released:2014-09-27)
参考文献数
6

盛土や斜面に繰返し雨水が浸透することにより土粒子が流出しパイプ状の水みちができる場合があり,ソイルパイプと呼ばれる.浸透した雨水を速やかに排水する効果が期待されるものの,何らかの理由で水みちが閉塞された場合は一転して危険であるうえ,土構造内に空隙を有することになり構造上の弱点となりうる.本研究では,三軸試験供試体内にグルコースを溶解させることにより人工的なパイプ生成を試み,供試体の変形強度特性に対するパイプの数や拘束圧,土の密度の影響を調べた.
著者
浜田 喬
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.157-164, 1972-04-01

多次元画像情報システム 特集
著者
奥 牧人 合原 一幸
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.319-323, 2013-05-01 (Released:2013-09-06)
参考文献数
25

本稿では,脳の計算原理を理解する上で近年注目されているベイズ推論の考え方を紹介し,これを用いて脳における二種類の計算(入力に関する計算と出力に関する計算)が統一的に捉えられる可能性があることを説明する.また,これら二種類の計算を,動的ベイジアンネットワーク上の確率推論として定式化した数理モデルについて紹介する.この数理モデルは,出力計算におけるベイズの定理の意味など,脳型情報処理システムの工学的実現にも有用な理論的基礎を与える.
著者
加藤 信介 高橋 岳生 刑部 知周 村上 周三
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.68-74, 1996-02

特集 乱流の数値シミュレーション(NST)その12
著者
山本 祐徳
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.169-170, 1956-04-01
著者
成沢 一男 宇川 彰
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.172-173, 1956-04-01