著者
榊原 文 松田 宣子
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学医学部保健学科紀要 (ISSN:13413430)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.59-74, 2003
被引用文献数
1 9

本研究の目的は、精神障害者の偏見・差別及び啓発活勤に関する研究の動向を読みとり、先行研究より明らかにされた知見をテーマ別に整理することで、今後の課題と方向性を体系化することである。精神障害者、啓発活動、偏見、差別、スティグマをキーワードに、1983年から2003年までの過去20年間について、医学中央雑誌及びMEDLINEから文献を検索した。その結果、偏見・差別の意識態度の調査は1970年代より発展してきているものの、啓発活動の方策を系統立てて記したものがないこと、偏見・差別に対する精神障害者自身の内的な世界Iを引き出したものが少ないことが明らかとなった。今後、啓発活動実践による効果測定から啓発活動のあり方を検討することと、精神障害者自身の主体性に焦点を当てた啓発活動を追及することが課題である。
著者
Takayuki Okai
出版者
神戸大学
雑誌
Kobe journal of mathematics (ISSN:02899051)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.215-223, 1993-12
被引用文献数
15
著者
三谷 直紀 森本 敦志
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.202, no.3, pp.33-50, 2010-09
著者
田中 康秀
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.204, no.2, pp.23-33, 2011-08
著者
高橋 昌明
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

本研究の目的は、奈良・平安初期にすでに武士が存在していたという歴史的事実をふまえ、その歴史的意味づけをするところにあった。今回の研究によって、以下の諸点が明らかになった。1,日本の古代の武士は、東アジアの諸国、とくに中国唐〜宋代の武官や朝鮮高麗王朝の武班などと同様、王と首都を守る衛府の武官をさしており、その身分の認証は王権や国家よりなされた。つまり、彼らは平安中期以降登場してくる地方農村の在地領主とは直接関係ない都市的存在であった。2,一○世紀になると、旧来の武士の多くは文人に転向し、武士の家柄は、新しく台頭してきた承平・天慶の乱の勝利者の家系(源氏・平氏・秀郷流藤原氏)に固定してゆく。3,中世の武士の家へと発展していったのは、彼ら下級貴族の「兵のイヘ」であった、などである。上記に加え4,一一世紀を境に武士の地方への進出(在地領主化)がはじまる。5,都の武士政権(平氏)が、治承・寿永内乱で、地方の無名武士や武に堪能な在地領主層(まだ武士にいたらない武的存在)の結集した力により打倒され、幕府開創後、その首領である源頼朝が彼ら(御家人)に伝統的な武芸を奨励したため、武士=在地領主の観念が定着した、などの点も展望できるようになった。また、6,日本の武士の戦士としての特徴を、主に武器や合戦のあり方を通して明らかにするよう努めた。さらに、7,頽廃堕落した平安貴族支配のもと、武士が地方農村で力量を蓄え、やがて貴族支配を打倒し、新たな中世的な社会の建設者となってゆく、とする今日の常識を批判し、そのような通念がどのような契機と歴史的経過のなかで形づくられていったのか、ということを解明した。
著者
青木 務
出版者
神戸大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

木管楽器としてクラリネットとリコーダーを用い.音の「聞こえ」の心理量と周波数分析などにより得られる物理量を関係づけることを試みた。すなわち.いつも一定の条件で楽器音が得られるように.まず簡便な吹奏装置を作製した。次に音色の管能評価実験を行った。最後に両者より得た物理量と心理量を関係づけるとともに.良い音色をだすリードとはどのようなものかを.吸水実験などから検討した。得られた結果は以下の通りである。(1)クラリネットの音色においては.響きのある豊かな音が好ましいとされた。一方リコーダーでは.豊かな音が好ましいとはされたが.響きや柔らかさには適度の範囲があるようであった。(2)両者とも,残響時間が長いほど.減衰速度が遅いほど「よく響く」音と評価されていることを確認した。なお.プラスチック管は木管と比べて.響きすぎるきらいがあると言える。(3)音の豊かさは.倍音当りのdb低下量と関係し.この低下の割合が少ないと芯のある良い音になることが確認できた。ただ.豊かさは柔らかさにも影響されることも明らかとなった。すなわち.低次寄数倍音が多くても.高周波成分の多いかたい音であれば貧弱に聞こえる。(4)リードが吸水するに伴い.音色は一度好ましくない状態になるが.一定時間後には好ましい方向に変化する。しかしそれ以降.再び好ましくない音色へと緩やかに変化する。このような変化は.吸水による材の軟化を水分吸収による質量増加の効果が組み合わさつて生じると考えられる。(5)ティップへの吸水は.材の軟化を重量増加を生じさせ.音を低周波側に移動させる。ハートへの吸水は.高周波側に移動させるが.軟化によりリードがたわみ.リードの開きが狭くなることに起固する。
著者
山口 正太郎
出版者
神戸大学
雑誌
經濟學商業學國民經濟雜誌
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.919-938, 1925-06