著者
米田 誠 篁 俊成 樋口 理
出版者
福井県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

“橋本脳症”は,慢性甲状腺炎に伴う自己免疫性疾患であり,免疫治療が奏効する.申請者らは患者血清中の分子診断マーカーとして抗N末端αエノラーゼ(NAE)抗体を開発している.本研究では,生物発光を用いた免疫沈降法(LIPS法)による新規の自己抗体測定法を開発した. まず,NAE抗原とルシフェラーゼのキメラ組換え蛋白を調整した.次に,抗NAE抗体の陽性・陰性が既知の血清を用いて,生物発光を用いた免疫沈降法(luciferase immunoprecipitation systems;LIPS法)を行い,従来法(電気泳動)と比較した結果,同様の傾向が見出された.
著者
西尾 祐吾
出版者
福井県立大学
雑誌
福井県立大学論集 (ISSN:09189637)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.33-51, 2004-07-31
著者
塚原 典央
出版者
福井県立大学
雑誌
福井県立大学論集 (ISSN:09189637)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.21-31, 2008-02-25
著者
米田 誠 田中 雅嗣 小坂 浩隆
出版者
福井県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

「橋本脳症」は、慢性甲状腺炎に伴う自己免疫性精神神経疾患で、免疫治療が奏効する。橋本脳症の中には幻覚・妄想を呈する患者も多く、統合失調症の中に橋本脳症が潜在する可能性がある。本研究では、①抗NAE抗体を用いて統合失調症と診断されている患者から橋本脳症を抽出し、②その臨床的特徴(臨床情報・症候、脳画像MRI、脳還流SPECT)と背景遺伝子多型(免疫関連)を明らかにし、最終的に③診断指針を作成する。
著者
山川 修 黒田 祐二 伊藤 雅之
出版者
福井県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

学習者の内部状態が,フレドリクソンのポジティビティとネガティビティの比率(P/N比)で測定をすることで,安定的に測定できることがわかった.そして,P/N比が高い(1を越える)学生と低い(1を越えない)学生の間で学習行動に違いが見られることがわかった.さらに,ポジティブ心理学が教えるポジティビティをあげる取組を学生に実行してもらったところ,ポジティビティがほとんど全員で向上していることがわかった.ただ,この結果は,この授業内の学習コミュニティがうまく機能していた結果とも考えられるので,取組とポジティビティ向上の因果関係は,今後のさらなる研究が必要である.
著者
富永 修 田原 大輔
出版者
福井県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

資源水準が極めて低いタケノコメバルを放流する事により遺伝的影響を評価し、多様性を保全するために凍結精子を用いた人工授精技術の開発を目的とした。タケノコメバル人工種苗集団を放流することで、瀬戸内海東部の野生集団の年級群間のFst値に有意差は認められなかったものの、2005年以前年級群から2009年級群の間で7.4%の低下が認められた。また、凍結精子保存と解凍方法に関して実験を行い、凍結防止剤の選定および冷却速度、到達温度、ならびに解凍速度および凍結防止剤除去方法を確立できた。しかし、凍結精子を用いた人工授精は一部成功したものの事業化には受精率の改善が必要である。
著者
岡 敏弘
出版者
福井県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

福島第一原発事故によって放出された放射性セシウムによる食品汚染に対してとられた規制政策の効果と費用とを評価し、費用便益分析を行い、効率的な規制のあり方を示した。規制に対応する対策として、出荷や生産の制限と農業における放射性セシウム低減対策を取り上げ、その費用を測った。また、政策の効果は、規制によって消費者が摂取する放射性セシウムの減少によるがんのリスクの低下によってもたらされる損失余命の減少によって測った。損失余命1年減少の便益を2000万円とした時、米の効率的な基準値は390Bq/kg、あんぽ柿の効率的な基準値は3600Bq/kg、または徐々に厳しくなる基準値であることが明らかになった。