著者
永田 靖
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.93-108, 1998-10-30 (Released:2009-06-12)
参考文献数
17
被引用文献数
7 4

統計的多重比較法の適用において,実務家から寄せられた疑問点を材料にして,「多重比較法に関する誤解・誤用」,「多重比較法を用いる際の注意点」などについて検討する.取り扱う内容は,「分散分析と多重比較法との関係」,「ノンパラメトリック法にっいての誤解と注意」,「Scheffeの方法やDuncanの方法について」,「対照群が複数個ある場合の考え方」,「検出力とサンプルサイズの設計について」,「毒性試験・薬効試験における多重比較法の適用の妥当性」などである.
著者
篠崎 信雄
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.59-76, 1991-12-20 (Released:2009-06-12)
参考文献数
53
被引用文献数
2 1

多くの母平均を同時に推定するとき,平均2乗誤差の和を基準にすれば,Stein推定量が通常の推定量を改良することはよく知られている.ここでは,Stein推定量をさまざまな現実の問題に応用するために考えられてきたSteinタイプの縮小推定量について,その基本的考え方を明らかにし,どのような現実の問題に対して有効であり,どのような問題があるのかを論じる.また,経験的ベイズ推定量,平滑化との関連性をも明らかにし,信頼領域の問題についても触れる.さらに,応用例として都道府県庁所在都市の一世帯当りの平均教育費を推定する問題をとり上げ,回帰直線に向けて縮小する推定量とその有効性を示す.
著者
中村 永友 上野 玄太 樋口 知之 小西 貞則
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.57-73, 2005-12-25 (Released:2009-06-12)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

データ観測領域において何らかの事情により,ある領域でデータが観測できない状況がある.本論文は,まずデータの欠損数が未知と既知の2つの状況を2種類の統計モデルで提示し,これらが同値なモデルであることを示す.また複数の母集団分布が仮定される欠損領域を含む観測データがあり,意味のある成分分布に分ける必要がある.この目的のために,欠損状況を考慮した欠損混合分布モデルを提案し,パラメータの推定方法や欠損領域で観測されたと思われるデータ数を推定する方法を提案する.提案する統計モデルの有効性を数値実験を通して検証するとともに,プラズマ速度データへの適用を行う.
著者
岩崎 学
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.67-80, 1994-01-20 (Released:2009-06-12)
参考文献数
54
被引用文献数
3 2
著者
宮川 雅巳
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1-21, 1987-07-20 (Released:2009-06-12)
参考文献数
28
被引用文献数
8 5

1977年DempsterらによってまとめられたEMアルゴリズムは,不完全データに基づく最尤推定に際し比較的簡単な手順で尤度最大化を図る数値計算上の技法である.本報告では欠測値等に対するEMアルゴリズムの様々な適用例を中心に,EMアルゴリズムの歴史的経緯,性質および問願点について概観するとともに,EMアルゴリズムの意義について考察した.また欠測値等の解析においてまず問題となる欠測値の発生メカニズムについても併せて言及した.
著者
石岡 恒憲
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.193-209, 2011-12-30
被引用文献数
1

Breimanによって提案された分類や非線形回帰のための集団学習の方法の一つであるRandom Forest(RF)が,欠測を多く含む大量データに対して安定してかつ精度のよいデータ補完(imputation)を実施することを示す.本報告では,RFによるデータ補完の方法について解説し,ある年度のセンター試験の理科および社会の科目間難易比較についての応用例を示す.説明変数が全て同等もしくは同列ではなく,幾つかの説明変数がグループにまとめられ,またそのグループの中から一つが排他的に選択されるような場合には本報告の手順は有効であろう.
著者
杉浦 成昭
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.95-116, 1980
被引用文献数
3

昭和55年度共通1次試験の得点分布は正規分布が適合しないことが今年2月上旬新聞に報じられた.そこで正規分布の不適合はどの位か,よりよく適合する分布は何か調べたところ分布は負に歪んでいて,Johnson systemのS<SUB>B</SUB>分布が割によく適合することがわかった.S<SUB>B</SUB>分布により2つの母数を与えれば得点の順位と偏差値のわかる表を与えた.
著者
井元 清哉 小西 貞則
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.137-150, 1999-03-31 (Released:2009-06-12)
参考文献数
22
被引用文献数
6 2

複雑な非線形構造を有するデータからの情報抽出を,B-スプラインに基づく非線形回帰モデルを通して行うとき,モデルのパラメータ推定は罰則付き対数尤度法に基づいて行われる.その際,平滑化パラメータと節点の個数の選択が,曲線推定において本質的である.従来は,その選択規準として,交差検証法と一般化交差検証法が主に用いられてきた.本論文では,平滑化パラメータと節点の個数の選択を情報量の観点から行い,曲線を推定する方法を提案する.また,実際のデータの分析および数値実験を通して提案する方法と従来の手法とを比較し,その特徴と有効性を検証する.
著者
濱崎 俊光 磯村 達也 大瀧 慈 後藤 昌司
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.179-190, 1999-03-31 (Released:2009-06-12)
参考文献数
33
被引用文献数
2 1

本稿では,Box & Cox(1964)が提案したベキ変換について,これまでに提案されている諸種のベキ変換の変型を概観した.また,正確に恒等変換(無変換)を含むように変換公式を修正したベキ変換の性質を,無構造データと有構造データの場合にわけて尤度関数とパラメータの推定値について修正を施さない通常の変換と比較し検討した.ベキ変換パラメータに依存したシフトは,無構造データの場合に平均のみに影響を及ぼし,有構造データの場合では変換後に想定されるモデルに定数項を含めることでモデルに固有のパラメータへの影響を回避できた.
著者
濱崎 俊光 後藤 昌司
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.147-163, 1999-03-10 (Released:2009-06-12)
参考文献数
34

事象数の変換または「再表現」は,データ解析者が最も頻繁に行っていることである.例えば,変換後に誤差分散の均一性を狙うのであれば,Poisson分布に従う変数の場合に平方根変換,2項分布に従う変数の場合には逆正弦変換あるいは角変換を使用することが多い.本稿では,一般的に用いられている既知の離散分布または事象数に対する変換の妥当性を, Box and Cox (1964)が提案したべキ変換の枠組みの中で評価し直した.とくに,Poisson分布に対する分散安定化のための正規化変換に注目し,変換として対数変換と平方根変換をとりあげ,それらの性能を検討した.その結果,変数がPoisson分布に従うときに分散を安定化させるための変換として,Bartlett (1949)の分散安定化公式による平方根変換が, Box and Cox (1964)のべキ変換からも支持された.そして,Poisson分布に従う変数に対数変換を施したとしても変換後の変数の分散は一定でなく,分散の安定性と分布の正規性の両方の意味で,Poisson分布に従う変換には平方根変換が対数変換に比べて適していることが示唆された.
著者
辻谷 将明 左近 賢人
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.15-29, 2005-08-30 (Released:2009-06-12)
参考文献数
34
被引用文献数
2

従来,生存時間解析ではCox比例ハザードモデルが広範に活用されてきた.特に,共変量の値が時間とともに変動する時間依存型データが含まれる場合,その近似解法としてMayo updatedモデルやヨーロッパnew versionモデルが広範に活用されてきた.しかし,それらのモデルには,べースライン生存関数やベースライン累積ハザード関数の推定などに問題点が残されている.本稿では,部分ロジスティック回帰モデルを援用した部分ロジスティックモデルおよびニューラルネットモデルを提案し,ブートストラップ法による統計的推測を系統的に行う.実際例として,PBC(原発性胆汁性肝硬変)データを取上げる.肝移植を念頭においた,観測期間の任意時点における6ヶ月後の条件付き生存率の予後予測を通じ,提案手法を既存手法と数値的に比較する.
著者
岩崎 学 阿部 貴行
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.49-60, 2006-07-30 (Released:2009-06-12)
参考文献数
8

打ち切りとトランケーションは,共に不完全データをもならす要因として,実際のデータ解析で遭遇することが多い.本論では,観測値xがある値c以下でのみ値が観測される場合について,切断点cを変化させることによる推定値への影響を考察する。cがパラメータの推定値に及ぼす影響を,尤度方程式から導かれる陰関数を用いて評価する.特に,応用上重要な指数分布および正規分布について,数値例を交えて詳しく議論する.陰関数の吟味により,打ち切りとトランケーションでは切断点cの影響が逆向きであること,およびトランケーションの場合にはcの影響が観測データ数に依存しないことを示す.
著者
南 美穂子
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.73-78, 1996-11-25 (Released:2009-06-12)
参考文献数
20
被引用文献数
1
著者
二宮 嘉行
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.117-130, 2000-03-30 (Released:2009-06-12)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

本論文では確率場の変化点検知に関する検定を扱う.特に例として,正規分布に従う二元配置のデータにおける交互作用の変化点をとりあげる.このような検定では,帰無仮説のもとで尤度比統計量が,同一の正規分布に従いかつ正の相関をもつ複数個の確率変数の最大値となることが多々あり,棄却域を構成するためにはその統計量の裾確率の評価が必要となる.この裾確率の導出は多重積分の数値評価を必要とし,場が大きくなると計算が困難になる傾向をもつ.そこで正確な裾確率を得ることはあきらめ,かわりに裾確率の上限を容易な計算で与えることを考える.これは保守的な検定を構成することを意味する.まず,本来は異なるタイプの裾確率を評価するチューブ法に工夫を加え,今の問題に適応させることによって上限を得る.次に,これと過去の結果である一次Bonferroni不等式,改良Bonferroni不等式とを組み合わせ,正確な裾確率により近い上限を得る.この手法をチューブ適用法と名付け,Bonferroni不等式による方法と比較するため,ある正の相関をもつ正規定常確率場の最大値の裾確率と,上で述べた検定統計量の裾確率とを各手法で評価する.そして,特に確率変数間の相関が高い時にチューブ適用法が有効であることを確認する.
著者
Manabu Kuroki Masami Miyakawa
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
Ouyou toukeigaku (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.107-121, 2002-11-30 (Released:2009-06-12)
参考文献数
13
被引用文献数
3 1

本論文では,変数間の因果関係が線形構造方程式モデルと因果ダイアグラムで記述できる場合に,いくつかの処理変量に対して外的操作をおこなったときの反応変量への因果的効果を同時介入効果と呼び,これを推測する問題を考える.Pearl and Robins(1995)によって定義された同時介入効果はノンパラメトリックな分布として与えられている.そこで,本論文では,その平均と分散に着目し,線形構造方程式モデルの下でこれらの特徴量の明示的表現を与える.次に,この同時介入効果の平均と分散を線形回帰モデルを用いて推定するためにはどのような回帰モデルを設定すべきかを考え,同時介入効果の平均と分散がその回帰モデルの母数によってどのように表現されるかを明らかにする.
著者
南 美穂子
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.73-78, 1996-11-25
被引用文献数
3