著者
中村 滋延
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2009-MUS-83, no.16, pp.1-5, 2009-11-28

“第三の音楽”と呼ばれる音楽がある.西洋芸術音楽 (クラシック) や “現代音楽” とは無関係であり,かつロックやポップスのような大衆音楽とも無関係な 「現代の音楽」 である.本発表ではその “第三の音楽” の紹介を通して,コンピュータ音楽の新しい傾向のひとつについて解説する.

1 0 0 0 OA 巻頭言

著者
平田圭二
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.1-1, 2015-01-15
著者
橋田浩一 和田典子 藤島寿智 上沼亜希子
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.29-34, 2015-01-15

PLR(個人生活録)は,個人データを本人(代理人)が管理し,本人のメリットを高めるように自由かつ安全に他者と共有して活用するためのスマートフォン等のアプリ(ミドルウェア)である.個人データを本人がPLRで管理し本人同意に基づく個人データの流通と利活用を容易にすることにより,B2Cサービスに関連する産業や文化の活性化と個人情報の保護を両立できると期待される.こうしてヘルスケアサービス全体の価値を高めるための布石として,PLRに基づく介護支援システムKWeN(Keishin Wellness Network)を施設介護の現場のニーズを反映させながら開発した.現在,試験運用を通じた改良を進め,その実用化とともに,PLR の特徴を活かした新サービスの開発や医療との連携を目指している.
著者
寺田雅之 川上博 岡島一郎 篠崎俊哉 坂下昭宏
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.35-42, 2015-01-15

携帯電話ネットワークの仕組みを使って日本全国の現在人口を継続的に推計できるモバイル空間統計について述べる.モバイル空間統計は人口の地理的分布を示す人口分布,地域ごとの現在人口の時間推移を示す人口推移,性別・年齢・居住地に基づく人口構成を推計することを通じ,社会や産業の発展に寄与していくことを目的としている.本稿では,モバイル空間統計の概要と,その実用化に向けたプライバシー保護や社会的説明,信頼性・有用性検証への取り組みを紹介するとともに,国内外の関連動向について触れる.
著者
佐古和恵 福島俊一
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.43-52, 2015-01-15

プライバシーフレンドリーなシステムをどう規定するかは,国や社会の在り方に深く関わるものである.これを巡る環境・動向として,企業や消費者の意識,日・米・欧の違い等に目を向けつつ,プライバシーフレンドリーなシステム・社会の実現に向けた課題や提言にも話が及んだ.

1 0 0 0 OA グロッサリ

雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.53-53, 2015-01-15
著者
金子朋子 村田松寿
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.54-60, 2015-01-15

筆者らは,情報技術セキュリティの評価基準であるCommon Criteria(CC)に関して,評価機関,ベンダ,研究者が集まる国際会議に出席した.同会議において2014年9月8日付で,本評価基準に基づく評価結果を相互に承認する国際的なアレンジメントであるCC 承認アレンジメントの改訂版発効が発表された. 新しいアレンジメントに基づき,今後CC承認アレンジメント(CCRA)加盟各国が製品ベンダや評価機関,研究者と協力し技術分野ごとに共通のPP(cPP:Collaborative PP)を開発するとともに,加盟各国の政府調達でのcPP 活用を促進することが新たに宣言された.本稿では,CCについて,① CCとは何か? ② CCにおける認証制度はどのようになっているのか? ③本会議で発表されたcPP活用により,国際社会におけるCCはどのように変わっていくと想定できるのかについて,所見を述べたい.
著者
櫻田武嗣 萩原洋一
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.61-69, 2015-01-15

我々は全国の国立大学法人の連合農学研究科を結ぶシステムとして,HD(High-Definition)の遠隔講義システムを構築し,2009年から運用を開始した.本システムはネットワークを用いて遠隔制御を行うことで自動化行い,あらかじめ予約をするだけで全国の大学を結んで遠隔講義が可能である.これまで遠隔講義やテレビ会議を利用してこなかった方々にも利用が進んでおり,すでに運用は5年を経過している.本論文ではシステム自動化にあたって考慮した点や実際の構築について述べるだけでなく,複数組織にまたがったシステムの構築,運用を行う中で得たさまざまな知見について述べる.今後は機器だけでなくネットワークに関してもマニュル等に載っていないノウハウなどの情報を含めて集積し,運用をよりスムーズにしていく必要がある.
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.70-70, 2015-01-15
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.71-71, 2015-01-15
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.72-73, 2015-01-15

1 0 0 0 OA アンケート

雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.74-74, 2015-01-15
著者
佃 隆一郎 ツクダ リュイチロウ Ryuichiro Tsukuda
雑誌
雲雀野 = The Lark Hill
巻号頁・発行日
vol.27, pp.145-158, 2005-03-31

This place (Takashibara and Tempakubara) where Toyohashi University of Technology is built, before the end of World War II, there was used by Japanese Imperial Army as a land of large maneuvers. About 85 years ago, Toyohashi area was called "Gunto" (meaned military city). Because the No.15 division was placed there, and this citizens had a lot of benefits from the division both materially and morally. However the farmers who lived in the maneuvers land suffered great damage because of the maneuvers. So they demanded compensation from Army, but this negotiation was not progress. While their problem was getting worse, in 1924, the news of disarmament arrived at Toyohashi, it said that the No.15 division was about to be abolished. The authorities and many citizens in Toyohashi area were confused, and their problems was considered as the root of the division's abolish. The Toyohashi Nichinichi Shimbun (Toyo-nichi), which was one of the local newspaper at that time, began to insist on handling their problems willingly. But in the end, the No.15 division's abolish was carried out in the spring of 1925, the maneuvers' problem still remained after the end of "Gunto-Toyohashi". Then Toyo-nichi continued the insistance about that problem, in order to build new Toyohashi under the slogan of "Greater Toyohashi". However these insistances were gradually changing that "national defence" was aim of solving the problem. Both Toyo-nichi's insistance and the maneuvers' problem continued until opening the period of War after all.
著者
河野 慎 米澤 拓郎 中澤 仁 川崎 仁嗣 太田 賢 稲村 浩 徳田 英幸
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.72-82, 2015-01-15

近年,GPSを搭載したスマートフォンとSNSの普及によって,リアルタイムに位置情報を付加させた発言をユーザが投稿する機会が増加している.この機会によって投稿された発言の中には実世界イベントに関する情報が含まれており,その一部はユーザが体験したり,目撃したりしたことに関するものであることが多い.これらの発言を収集し,解析することで実世界で実際に起きている社会イベントを検出することが可能となる.イベントを検出するために必要な発見と分類という2つの工程のうち,本研究ではイベントの分類に着目し,イベント参加者を利用したイベント分類手法を提案する.イベント参加者の多様性を意味する大衆性という新しい分類軸を定義し,イベント参加者がフォローしているユーザの解析によるイベントの分類を目指す.本研究では解析ツールの設計と実装をし,ツールを用いてあらかじめ実際のデータをもとに発見された社会イベントの解析を行い,分類を行った.Yahoo!クラウドソーシングにおいて一対比較法を用いて大衆性に基づき分類した結果を取得し,本手法を適用した解析結果と比較・考察を行った.その結果,大衆性に関してクラウドソーシングを用いた調査結果と回帰分析による提案手法の分析結果に一定の相関性があることを示した.
著者
根本 啓一 ピーター グロア ロバート ローバッカー 岡田 謙一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.83-96, 2015-01-15

本稿では,日本語版と英語版のウィキペディアを対象とし,ウィキペディアの記事を編集するユーザ間に存在する社会ネットワークが,記事編集という協調作業においてどのような影響があるかを分析した.記事編集に関わるユーザ間の社会ネットワークを計測するために,個々のユーザが持つユーザ会話ページへの書き込みによるインタラクションに着目した.英語版のウィキペディアでは,記事の質が最も高い3085の秀逸な記事と,比較的質の高い良質な記事を含む80154の記事での記事編集に関わるユーザのインタラクションを取得した.日本語版ウィキペディアでは,69の秀逸な記事と873の良質な記事における記事編集に関わるユーザのインタラクションを取得した.協調作業のパフォーマンス指標として,記事の質があるレベルから1段階向上し,秀逸な記事や良質な記事と評価されるまでに要した時間を利用した.その結果,記事編集に関わるユーザ間に社会ネットワークが事前に構築されていると,記事の質の向上に要する時間が短くなることが示された.さらに,ユーザ間のインタラクション関係を見ると,ユーザ間の関係構造がより密なネットワークを形成しており,中心性の高いネットワークであると,記事の質を高める協調作業のパフォーマンスが高いことが分かった.これらの結果からユーザ間の社会ネットワークが編集コラボレーションのパフォーマンスに寄与することが示唆された.
著者
井手上慶 河村慎二 津邑公暁
雑誌
研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.2014-ARC-212, no.1, pp.1-9, 2014-09-29

スマートフォンなどの普及に伴い,ガベージコレクション (GC) の性能が与える影響範囲が拡大している.一方,GC は主にアルゴリズム面で改良がなされてきたが,GC 実行時のレスポンス低下など,重要な問題の根本的解決には未だ至っていない.これに対し我々は,ハードウェア支援により GC を高速化する手法をこれまでにいくつか提案しており,その有用性について検討してきた.本稿では,まず我々が提案している二つの手法を取り上げ,それぞれ評価結果を示すとともにその有用性について述べる.これらの手法はいずれも,GC における基本的な構成処理要素に着目し,その高速化を図るものである.その後,現在我々が取り組んでいるハードウェア支援を用いたコンパクション機能について述べる.コンパクション機能を実装している既存の GC アルゴリズムはいくつか存在しているが,オブジェクトの移動時には当該オブジェクトを参照しているポインタを張り替える必要があり,これは一般にコストが比較的大きい.そこで本手法では,オブジェクト間の参照関係を記憶する専用の表をプロセッサに追加し,これを利用することで高速なポインタの書き換え,およびコンパクション機能の実現を目指す.そして最後に,この手法により期待される効果について考察する.
著者
尾板弘崇 山田浩史 谷本輝夫 小野貴継 佐々木広
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2014-OS-130, no.21, pp.1-7, 2014-07-21

近年,クラウドサービスは,課金額に応じて必要な計算リソースを利用することができるため,設備投資をせずに大規模なデータ処理が可能となる.クラウドサービスを提供する企業 (クラウドサービスプロパイダ) はサーバに仮想マシン (VM) を使用していることが多い.一方,マルチコアプロセッサが広く普及してきており,ひとつのチップ上に搭載されるコア数は現在も増え続けている.マルチコアプロセッサを搭載したマシン上で VM を立ち上げる場合,VM に割り当てる仮想 CPU(vCPU) 数は適切に分配する必要がある.vCPU を多く与えてもアプリケーションの中には並列性が頭打ちになるものがあり,性能が上がるとは限らず,少なすぎてもアプリケーションの並列性を生かせず,性能が出ない.そのため,適切に分配しない場合,無駄な課金やマルチコアプロセッサの非効率な利用につながってしまう.本研究では,クラウド環境においてマルチコア CPU 上で動作する VM の挙動を解析し,マルチコア CPU を効率よく動作させるための VM の集約方法や仮想マシンモニタ (VMM) が提供すべき資源管理手法確率のための足がかりとする.解析は,VM に割り当てるコア数を変化させながら,クラウド環境で動作するワークロードを模したベンチマーク [1] を動作させ,ワークロードのリソース使用率を観察する.具体的には,機械学習 (Data Analytics),キーバリュー型ストレージ (Data Serving),グラフマイニング (Graph Analytics),Web 検索 (Web Search) のワークロードを動作させる.実験の結果,クラウドサービスで実行されるワークロードには,vCPU 数を増やすともにスケールするもの,ある vCPU 数まではスケールするが,それ以降は変わらない,あるいは,逆に性能が下がってしまうもの,vCPU 数にかかわらずスケールしないものがあるということが明らかになった.
著者
川野直樹 山内利宏 谷口秀夫
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2014-OS-130, no.22, pp.1-8, 2014-07-21

協調処理では,プロセス間通信の性能が処理性能に大きな影響を与える.このため,プロセス間通信の高速化が必要である.本稿では,Tender オペレーティングシステムにおいて,プロセス間通信に特化した領域 (プロセス間通信データ域) を実現し,この領域を利用したプロセス間通信の設計と実現方式について述べる.プロセス間通信データ域とは,プロセス間の複写レスでのデータ授受機能を支援する領域である.プロセスは,この領域を利用して通信することにより,複写レスなデータ授受と仮想アドレスから実アドレスへの変換の高速化を実現し,プロセス間通信を高速化できる.また,評価では,Tender オペレーティングシステムの既存のプロセス間通信との処理時間の比較結果を報告する.