著者
上澤 美鈴 加我 宏之 下村 泰彦 増田 昇
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.263-268, 2009

本研究では,小学校校庭の土運動場と芝生運動場におけるビデオ撮影調査を通じて,休み時間の児童の行動を捉え,校庭の芝生化が児童のあそびの種類や身体動作に与える影響を探った。結果,校庭の芝生化によって児童のあそびの種類が多様化し、あそびに含まれる身体動作も活性化していることが明らかとなった。特に,芝生運動場では,面積規模に関わらず,「あたる」や「押す・押さえる」などの児童同士が接触る動作や「座る」,「寝転ぶ」や「転ぶ・転がる」などの地面に接する動作が誘発されていることが明らかとなり,芝生の校庭は児童の身体能力の向上や健康に効果を発揮しているものと考えられる。
著者
車 文韜 安部 大就 増田 昇 下村 泰彦 山本 聡
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
発表会論文 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.19-24, 2018-06-20

THIS PAPER ANALYZES THE IMPACT OF JR-HANWA RAILWAY'S STATIONS ON THE DIFFERENT LAND USE TYPES BY GIS (ARC/INFO). THE LAND USE DATA IN 1973 AND 1990 IS DIGTIZED FROM THE LAND USE SNAP OF SCALE 1:30000. IT IS CONCLUDED THAT THE 8 STATIONS HAVE A STRONG IMPACT ON THE DISTRIBUTION OF LAND USE. THE RANGE OF THE IMPACT IS 1100M FOR URBAN, RESIDENTIAL, INDUSTRIAL AND 300M FOR COMMERCIAL USE IN BOTH 1973 AND 1990. THE IMPACT AREA OF EACH STATION ON RESIDENTIAL USE RANGES FROM 500M TO 1400M IN 1990 DEPENDING ON THE TYPE AND LOCATION OF STATIONS. THE IMPACT IS ENFORCED DUE TO THE FORMATION OF THE GROUPING OF STATIONS DETERMINED BY THE DISTANCE AMONG THE STATIONS. IT IS POSSIBLE TO KNOW THE TYPE OF STATIONS AND ITS IMPACT AREA BY ANALYZING THE LAND USE DATA.
著者
水島 環 加我 宏之 下村 泰彦 増田 昇
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.705-708, 2008-03-31 (Released:2009-05-08)
参考文献数
11
被引用文献数
5 7

The purpose of this study is to clear current status of approach for CSR (Corporate Social Responsibility) and disposition in future and current status of approach of community conservation of natural environmental activity as parts of CSR, and to grope for causes for inducement of corporate participating. The study was pursued plans that opinionaire survey of enterprises has place of business in Osaka prefecture and that anecdotal survey of Mt. Kohno divisional Kishiwada city Osaka prefecture. The research showed the following things. Though a lot of CSR activities that connected business activity are practiced at present, there are inclinations of participation to improve and increase awareness of employee of a company about contributions to society not related business activity in future. There are practiced that reconstruction of forest or satoyama management on some level. It is important that public administration prepare for institutions of participation of corporation to induce corporate to participate community conservation of natural environment activity beforehand or bring out their full potential of reconciliatory role and to prepare for conferences and other things as bases. There is availableness to work out triangular coordination that to build up definitude visions and to share aims, to build equality coalitions each others.
著者
武田 重昭 西川 文香 加我 宏之 下村 泰彦 増田 昇
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.45.3, pp.787-792, 2010-10-25 (Released:2017-01-01)
参考文献数
10

本研究は屋外空間の利用実態を把握することで、ニュータン再生のための屋外空間のあり方を考察するものである。泉北ニュータウンの1小学校区内に存在する集合住宅の屋外空間と街区公園及び緑道の利用実態を把握した。それらの空間における利用形態別に利用内容と利用者属性の視点から考察し、それぞれの屋外空間の利用のされ方の特性を把握した。この結果から地域内でのオープンスペースが機能に応じて使い分けられていることが確認できた。それぞれのオープンスペースの利用特性をうまく活用し、それらのネットワークを図ることや利用の多様化が増すような改修を行っていくことが重要であることが明らかとなった。
著者
中山 祐一郎 保田 謙太郎 下村 泰彦
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

西日本の一級河川に生育するアブラナ属植物はカラシナかアブラナであり、セイヨウアブラナはほとんどないことを明らかにした。また、ツユクサ科の外来植物が河川によって分布を広げる可能性が示唆された。アブラナ属の優占度は土壌の可給態リン酸が多いほど高まり、都市緑地でも土壌環境の違いが植生の違いに大きく影響していることが示された。一方で、都市河川では、外来植物が河川景観を構成する大きな要素となっており、外来植物の花が咲いた景が好まれることが示されたので、河川の植生管理においては外来種を駆除するだけでなく、在来植物の花咲く景を回復の指標にすることが望ましいと考えられた。
著者
宮崎 由美子 下村 泰彦 加我 宏之 増田 昇
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.665-670, 2006 (Released:2007-11-13)
参考文献数
10
被引用文献数
4 4

In this study, we conducted a survey on play park by interviewing three groups that have organized play park activities at urban parks in the Kansai region, in order to find conditions to be required for the implementation of play park activities at urban parks and how they affect the invigoration of city parks. The results showed; 1 The cooperative relations with museums or other citizen groups such as a park cooperative, which could serve as a bridge between administrative authorities and local residents, were quite useful for play park activities at urban parks. 2 The effects to be brought by those play park activities in terms of the urban park invigoration included; the development of urban parks as a core center for local activities, the promotion of local activities, the encouragement for the residents to utilize existing facilities and set up new facilities in urban parks, the active usage of the overall urban parks in the region, and the creation of a new design to be proposed.
著者
武田 重昭 玉井 一生 加我 宏之 下村 泰彦 増田 昇
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.749-754, 2015 (Released:2015-12-22)
参考文献数
9
被引用文献数
3 5

About half a century has passed since management activities were begun in Senboku Newtown, and local associations are expected to play a leading role in maintaining and managing its local environment for the future. This study aims to clarify the development of management activities which local associations have conducted under Sakai City’s “Minami Ward Project to Promote Development of a Community with Flowers”, by using two different viewpoints, collaboration with locals and an expansion of its local involvement. The study found that a neighborhood center served as an important base for management activities. It also revealed that, although a systematically-designed network of green space did not seem to fully contribute to the development of activities, parks and open spaces next to a neighborhood center were an important factor in the spreading of management activities in the community. In addition, the study revealed that collaboration with locals not belonging to a local association was significant in the spread of local involvement in the community, and that activities other than community gardening activities developed wider collaboration with locals.
著者
小田 雅俊 加我 宏之 下村 泰彦 増田 昇
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.217-222, 2001-10-25 (Released:2017-12-01)
参考文献数
13

The purpose of this study is to investigate the riverside design in Osaka of the Edo period, which by making clear the relationship between managements, uses and the design of riverside. We grasped the management regulations of riverside in those days, and then selected 15 famous landscape portraits. According to the characteristics of uses in those landscape portraits were classified into terminal, market, landing place, and place of entertainment. We analyzed the relationship between the uses and the design of riverside; as a result, we made clear that the riverside was designed to secure by the management regulations and to function by the characteristics of uses in each places.
著者
辨野 真理 下村 泰彦
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
日本都市計画学会関西支部研究発表会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.15, pp.5-8, 2017

天神祭存続のために今後必要な取り組みを考察するため、祭の領域とコミュニティを調査した。大阪天満宮が影響を及ぼす領域を「祭の領域」と定義し、氏地の領域、祭会場、可視領域、認識領域の4要素から捉えた。各領域の重なる主要な祭の領域は、大阪天満宮南部と大川の間等であり、影響が薄いのは大阪天満宮北部、堂島、千代崎であった。コミュニティは「講」という組織に着目し、その一つである鳳講の実態を調査した。結果、影響の薄い祭の領域からの祭参画等による支援組織の強化、天神祭予算の確保、ボランティア受け入れの拡充、新規講員の獲得と講の運営に携わる講員の育成、コミュニティ基盤である旧町名の引継ぎ等が必要と考えられる。
著者
山田 真紀子 加我 宏之 下村 泰彦 増田 昇
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.753-758, 2002-03-30
参考文献数
15
被引用文献数
3 1

市街地において宅地内の緑は地域の貴重な緑であるが,住宅の更新に伴い喪失あるいは更新されることが多い。本研究では大災害時の大量の住宅更新時における緑の継承に向け,阪神・淡路大震災後の更新時における緑の継承に及ぼす影響要因について現地踏査及び図面調査により把握した。その結果,昭和以降の区画整理によって開発された本山中町地区の調査対象住宅では多くの住宅敷地の接道幅が狭いことにより施工時の重機の搬入等が強く影響していることがわかった。一方旧集落である深江地区の調査対象住宅では接道幅の広さや多様な敷地形態により施工上の制約は少なく,居住形態の変化による庭の駐車場化や建物配置の変更が要因として強かった。

1 0 0 0 緑地・環境

著者
下村 泰彦
出版者
日本都市計画学会
雑誌
都市計画 (ISSN:04959280)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.72-81, 2003-10-25
著者
下村 泰彦 廣野 慎 山本 聡 増田 昇
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.639-642, 1999-03-30
被引用文献数
3 2

本研究では,大阪市の都心業務地区で緑が集積して存在することによる環境保全に係わる効果を微気象,鳥類出現,景観評価の視点から,緑の集積度(街路上での天空状況,100m圏域内での緑被率)が異なる4地区を対象に比較考察した。結果,微気象に関する気温では8月測定から緑の集積度が高い今橋・安土両地区の方が全時間帯で0.6〜2.7℃気温上昇が抑制され,12月測定では16,17時台で0.2〜1.2℃気温低減が抑制されること。鳥類出現では今橋地区(7種97羽)が種数・個体数共に最多であること。景観評価では『ゆとり』『広がり』『開放感』等の空間量や『親しみ』『美しさ』等の修景面での評価が有意に高いこと等,緑の集積による効果が確認できた。
著者
下村 泰彦 増田 昇 山本 聡 安部 大就 田村 省二
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.289-294, 1992-03-31
被引用文献数
4 7

本研究は,公共空間と接道部空間とを相互に関係づけながら,フォトモンタージュ法を用いて景観シミュレーションモデルを作成し,景観モデルの評価を通じて今後の街路修景・緑化手法に関する有効な知見を得ることを目的とした。その結果,公共緑化に関しては,壁面状況の良悪に係らず,高木の樹冠を大きくすることによって景観の向上が認められ,修景・緑化効果を明らかにすることができた。特に,歩道中央植栽は,修景・緑化効果を十分に発揮することが明らかとなった。接道部緑化に関しては,壁面状況,植栽形式に係らず,接道部を緑化することによって景観が向上することを明らかにし,接道部緑化の修景・緑化効果を確認することができた。
著者
安部 大就 山本 聡 下村 泰彦 増田 昇
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

本研究では、GIS(地理情報システム)を研究ツールとして、流域管理の視点から都市近郊エリアにおける土地利用の適正化を図るための計画技術の開発を試みた。研究方法としては、関西際空港の建設に伴い都市基盤施設の整備が進む中で土地利用変化や人口動態が著しい大阪府南部地域をスタディエリアとして、1973年と1990年の大阪府作成の土地利用現況図と人口のデータ、国土地理院発行の標高データを用いて解析し、土地利用変化に影響を及ぽす地形条件や交通条件などの要因をまず明らかにした。次いで、本地域の2級河川流域にほぼ対応した市町域を解析単位として、その土地利用形態や人口分布形態などの地域環境データを用いて地域環境容量を試算し、土地利用変化が地域環境容量に与える影響の定量化を試みるとともに地域環境容量の変化を予測し、土地利用の適正化を図るための課題を探究した。土地利用変化に影響を及ぽす要因を採った結果、地形条件では本地域での標高50mは都市的土地利用から農村的土地利用に変化する境界領域であり、標高100mは農村的土地利用から山林的土地利用に転換する境界領域であることや交通条件では鉄道駅の土地利用変化への影響範囲は住居系用途に対しては約800m、商業系では約300m、工業系では約700m、幹線道路の影響範囲は住居系用途に対しては約500m、商業系では約100m、工業系では明確な影響範頗がないことを明らかにした。次いで、地域環境容量としては、CO_2固定容量、水資源容量を取り上げ、既往の研究成果を応用したモデル式により試算した。その結果、各容量の変化は都市的土地利用の拡大に伴う人口の増大と森林資源の減少に大きく依存することを明らかにし、土地利用の適正化を図るための課題を明らかにした。
著者
下村 泰彦 増田 昇 加我 宏之
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、都道府県営の広域公園での指定管理者制度導入に関しては、財政負担の軽減を図る目的で、効率性が優先される傾向や、行政の外郭団体単体による指定管理から「産」や「民」の参画が進む中で、公園建設や管理運営に経験の無い団体が参入していること。また、環境負荷を与えないアダプティブマネジメント(順応型管理)に関しては、静的利用や動的利用等の利用目的に適した植生管理の手法が明らかとなった。
著者
大野 朋子 加我 宏之 下村 泰彦 増田 昇
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.603-608, 2002-03-30
被引用文献数
14 9

本研究は,岸和田市における竹林の拡大特性を調査した。その結果,1968年に竹林数567箇所,総竹林面積2,134,600m^2, 1978年に竹林数619箇所,総竹林面積2,535,000m^2, 1992年に竹林数773箇所,総竹林面積4,210,700m^2,を示し竹林の拡大は明らかで,特に1978〜1992年の拡大が顕著である。拡大特性は標高50〜100m,傾斜度5〜10°,傾斜方位は南南東で面積拡大を示し,標高O〜50m,傾斜度0〜5°,傾斜方位は東北東で箇所増加と平均竹林面積の減少傾向を示した。
著者
下村 泰彦 増田 昇 山本 聡 安部 大就 酒井 毅
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.173-176, 1996-03-29
被引用文献数
2 1

本研究では,都市河川空間をシークエンシャルな景観として捉えるために,CGによるアニメーションモデル画像を橋上,水上,水際の3視点場について作成した。これらの画像を刺激媒体とした心理実験を通じて,今後のスーパー堤防化を想定した空間整備に関する課題と方向性を探ることを目的とした。その結果,視点場の違いにより景観性の評価は異なり,橋上景観ではマクロな,水上景観ではシークエンシャルな,水際景観ではミクロな景観構造が重要であること。都市の魅力や活気性といった観点からは階段護岸形態が望ましいこと。安らぎや潤い性といった観点からは緩傾斜護岸形態に低木等の自然要素の導入が望ましいこと等が明らかとなった。
著者
加我 宏之 岡田 道一 下村 泰彦 増田 昇
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.759-762, 2002-03-30
被引用文献数
2

震災復興住宅を対象に,団地空間分類毎に入居初期段階での居住者による緑化活動状況を把握し,緑化主体に対するアンケート調査を通じて,緑化活動と関連づけた住環境づくりの課題と方向性を探った。その結果,緑化植物は観賞用植物が多く,屋外空間の修景に対する居住者の関心の高さが伺えた。緑化主体は個人による緑化が多いが,入居初期段階でのグループによる緑化も確認でき,ベランダ下は,個人緑化が主体となり,観賞園や菜園としての緑化が多く,遊園や団地出入口は,グループ緑化の活動場所として選択されやすいことが明らかとなった。緑化活性のために屋外空間をハーフメイドに設えることや資金,材料,技術支援の有効性を示唆した。