著者
YANG KAI 中村 剛士 加納 政芳 山田 晃嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

日本のコミックにはオノマトペがよく現れる.また,新しいオノマトペは日々創造され,コミックに登場している.当然ながら,造語された新しいオノマトペは日本語辞書では見つけることができない.そのため,中国語を母国語とする人にとっては,その新しいオノマトペの意味や印象を理解することは難しい.そこで,本稿では,日本語オノマトペから中国語オノマトペへの機械翻訳を提案する.提案する翻訳システムは音象徴性仮説に基づくものである.この翻訳システムは現在構築中である.本稿では,システムの構成要素について述べ,それらの実現可能性について議論する.
著者
加藤 健太 加納 政芳 山田 晃嗣 中村 剛士
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第30回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2014 (Released:2015-04-01)

解決すべきヒューマン・ロボット・インタラクションの問題の1 つに,ロボットの外観をどのようにデザインするのかという問題が挙げられる.ロボットの外観はインタラクションしているユーザの感情に影響を及ぼすことが先行研究によって示されており,その1 つが,森によって提唱された「不気味の谷」である.この「不気味の谷」に陥るのを回避しつつ好感の持てるロボットをデザインするため,本研究では"萌え"の要素を取り入れることを提案する.しかし"萌え"という概念が曖昧なため,対話型進化計算(Interactive Genetic Algorithm: IGA) を用いた3Dのデザインシステムを構築し,それを用いて"萌え"の概念を調査した.
著者
戸本 裕太郎 中村 剛士 加納 政芳 小松 孝徳
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.545-552, 2012 (Released:2012-10-11)
参考文献数
23
被引用文献数
2 1

Onomatopoeia refers to words that represent the sound, appearance, or voice of things, which makes it possible to create expressions that bring a scene to life in a subtle fashion. In this paper, we propose an onomatopoeia thesaurus map to enable the construction of a map that visually confirms “similarity relationships between a number of onomatopoetic words” and “similarity relationships between unknown onomatopoetic words and existing onomatopoetic words,” which are difficult to grasp from a conventional thesaurus. It is also possible to label objects with onomatopoetic words and visualize the similarity relationships between the objects on a map. In this paper, we introduce an example of labeling onomatopoetic words relating to the textures of sweets (desserts).
著者
伊藤 惇貴 有沢 怜士那 加納 政芳 中村 剛士 小松 孝徳
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

人型ロボットの動作編集は,自由度が多く容易ではない.そこで,物体の音の響きや状態を感覚的に表すオノマトペを用いて人型ロボットを直感的に操作する手法を提案する.具体的には,オノマトペが付与された既知の動作を用いてニューラルネットワークを恒等写像学習させることで人型ロボットの操作平面を作成する.この平面を用いることで,モーション編集に馴染みのない人でも直感的にモーションを変化させることができる.
著者
田村 謙次 鳥居 隆司 武藤 敦子 中村 剛士 加藤 昇平 伊藤 英則
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.791-799, 2008-10-15 (Released:2009-01-05)
参考文献数
18

遺伝的アルゴリズムには早い世代で多様性が損なわれてしまう初期収束や個体間に有効な遺伝子列であるスキーマを効率的に広めるために適用する問題の特性に合わせた交叉や突然変異と呼ばれる遺伝的操作が行われる必要があるという問題点がある.また,進化論の一つにウイルス進化論がある.ウイルス進化型遺伝的アルゴリズム(Virus Evolutionary Genetic Algorithm : VE-GA)は適用問題の解候補となる宿主と,部分解となるウイルスを遺伝子列として持つ二つの個体群から成り,それらの相互作用による共進化により,大域的探索と局所的探索行い,スキーマを個体間に高速に広めることができる.宿主はより高い適応度を得るための解探索を行い,ウイルスは宿主の適応度を上げるための部分解の探索を行う.また,一般的なGAにおいて,交叉は重要な役割を持ち,さまざまな手法が提案されている.各手法における解探索能力はそれぞれ異なり,適用する問題の性質や遺伝子のコーディング,個体数,進化の状況にあわせた適切な手法を選択することが重要であり,GAの施行中に適切な交叉方法を選択する手法が報告されている.したがって,個体の遺伝子列を部分的に変化させるという点において交叉と類似している感染は,交叉同様に重要であると考えられ,宿主に感染する際に,世代途中で適切な感染手法を選択することにより,効率的な探索を行うことが期待できる.本論文では,感染手法による個体進化の相違を比較,進化の状況により適応的に感染手法を切り替える一手法である適応的感染手法を提案し,数値シミュレーションによる従来手法との比較を行ったことを報告する.
著者
伊藤 惇貴 加納 政芳 中村 剛士 小松 孝徳
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.364-371, 2015-01-06 (Released:2015-01-06)
参考文献数
18
被引用文献数
4 2

Onomatopoeias refer to words that represent the sound, appearance, or voice of things, which makes it possible to create expressions that bring a scene to life in a subtle fashion. Using onomatopoeias therefore makes process of robot motion generation more easily and intuitively. In previous research, objective quantified values of onomatopoeias have been used as indices of robot motion. In Japanese language, however, onomatopoeias also include mimetic and emotive words. Impression of these words arises from the experience of each people, therefore, its impression might differ among people. In this paper, we propose a method for adjusting the objective quantified values (sound symbolism attributes) of onomatopoeias. Using our method, users of robots are able to create its motions representing the user's image better.
著者
児玉 涼次 中村 剛士 加納 政芳 山田 晃嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

画像生成手法としてニューラルネットワークの生成モデルが注目されている.本研究ではイラスト画像に着目し,GANの課題の一つであるcollapseの発生を抑える手法を提案する.一般的な画像生成のように,イラストの自動生成が可能になれば,創作支援やエンターテイメント等様々な産業応用が期待できる.我々は,GANによって生成した出力イラストについて,collapse抑制に関する定量的評価を行い,その有用性を確認した.
著者
ジメネス フェリックス 吉川 大弘 古橋 武 加納 政芳 中村 剛士
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.A-H11_1-11, 2017-09-01 (Released:2017-09-01)
参考文献数
19
被引用文献数
1

The growth of robot technology has prompted growing interest in educational-support robots that assist in learning. Most of these studies report on collaborative learning between educational-support robots and healthy children. Meanwhile, the number of children in primary schools with diagnosed developmental disabilities (gray zone children) has increased in Japan. Gray zone children may have difficulty learning over long time periods. Moreover, gray zone children tend to receive peer teaching from healthy children in the school environment. Other symptoms of autism in children are low self-esteem and possibly depression. We expect that gray zone children will learn best by teaching another learner. Learning-by-teaching promotes self-esteem and improves the learning time. In a previous study, a robot that answered a question incorrectly and uttered “Please teach me” or similar statements provided a collaborative learning environment for the learning-by-teaching method. However, whether collaborative learning with this robot increases the learning time of gray zone children was not investigated. Therefore, the present study investigates whether gray zone children can improve their learning time in collaborative learning with a robot that prompts learning-by-teaching. The robot is designed to answer questions incorrectly and utter statements such as “Please teach me.” The robot is also designed to have learning capability. For example, the robot learns the methods of problem-solving from its human partner. Thus, when presented with a question that can be solved by a previously learned method, the robot can answer the question correctly. The experimental results suggested that the learning enhancement was driven by the robot’s initial incapacity to answer a question, and its requests for assistance by the gray zone child. Gray zone children engaged in collaborative learning with our robot spent more time learning than those working alone. Moreover, the gray zone children enjoyed the collaborative learning with our robot than the robot which always solves questions correctly and never solves questions correctly.
著者
真野 淳治 中村 剛士 世木 博久 伊藤 英則
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.806-814, 1997-04-15

計算機を用いて毛筆文字を出力する際,文字入力するユーザの筆速や筆圧などの個性に応じてかすれやにじみを付加して表現する方法は出力文字の多様性を図るうえで興味深い.我々は,フラクタル計算法を用いたかすれ表現と,ファジィ計算法を用いたにじみ表現を行うシステムについて報告した.本稿では,くりこみ群計算法を用いた新たなかすれとにじみの表現方法を提案する.この方法ではかすれとにじみを同一方法で表現できる特徴を有する.すなわち,筆内部での墨量の変化に着目し,墨が筆先に染み込む様子をくりこみ群を用いて表現し筆モデルを作成する.次に,このモデルを用いて筆内部の墨量の変化と紙に染み出す墨量を表現し,ユーザが入力機器として用いる電子ペンの筆速と墨量によりかすれとにじみを疑似的に表現するシステムを試作した.また,かすれ具合の1つの評価としてフラクタル次元の解析により実際の毛筆文字のかすれ具合とフラクタル計算法を用いた毛筆文字のかすれ具合との比較評価の結果を示す.
著者
中村 剛士 真野 淳治 世木 博久 伊藤 英則
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.1008-1015, 1997-05-15

本論文では,TrueTypeなどの既存の毛筆フォントを処理し,疑似的な掠れまたは滲みのある毛筆フォントに変換出力する手法について述べ,本手法により作成した掠れ・滲み毛筆フォントを例示する.本システムでは,まず,毛筆フォントを入力し,これを2値画像に変換する.次に,2値画像フォーマットに変換した毛筆フォントを細線化し,毛筆フォントの文字骨格を獲得する.さらに,文字骨格を構成する各画素上に,筆触カーソルと呼ぶドットパターンを配置していく.以上の処理を実行し,入力毛筆フォントを疑似的な掠れまたは滲みのある毛筆フォントに変換出力する.なお,掠れおよび滲みの変化については,それぞれパラメータを設定することで多彩に表現することが可能である.
著者
宮木 稜司 吉田 行宏 中村 剛士 加納 政芳 山田 晃嗣
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 (ISSN:18820212)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.288-291, 2018

<p>近年、家庭やオフィスにRoombaに代表されるような掃除ロボットが普及されている。掃除ロボットは掃除作業を実行するロボットであるが、作業の妨げになるような障害物がある場合は人からの支援が必要となる。このとき、ロボットから人に対して支援を必要とする旨の意図伝達を行い、支援行動を喚起することができれば、タスクがよりスムーズに遂行できる。ロボットからの意図伝達を試みた研究に聴導犬ロボットAcToRの研究があり、接触を行うことで緊急性に関する意図を人に伝えられることが報告されている。本研究では、接触を行う対象を人だけでなく第3の物体にも適用することを提案する。ペットの犬はドアを開けてほしいときにドアを引っかくなどの動作を行うことがある。ロボットも同様の動作を行うことで意図伝達と行動喚起に効果があるのではないかと推測する。本実験では、実験室の外に出たいという意図の伝達と実験室のドアを開けてもらう行動の喚起の方法として「接触有り」と「接触無し」の2条件でそれぞれ実験を行い比較する。</p>
著者
兼岩 尭希 中村 剛士 加納 政芳 山田 晃嗣
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.907-911, 2020-10-15 (Released:2020-10-15)
参考文献数
5
被引用文献数
1

擬音語・擬態語の総称であるオノマトペは,音象徴性を持つとされる.音象徴とは,特定の音が特定のイメージを喚起する事象であり,類似した特定の音は類似した特定のイメージを喚起できると考えられる.浦田らは,この音象徴性に基づいて,オノマトペの意味の類似関係をオートエンコーダの中間層によって可視化するオノマトペ・シソーラス・マップを提案した.このマップ上の局所的な位置関係は,オノマトペ間の意味的な類似関係を概略的に表すことができると報告されているが,音象徴の可視化に関して評価が十分なされたとは言い難い.本研究では,音象徴に関する言語学的知見を元に仮説を設定し,マップの可視化能力について検証を行った.検証実験の結果,マップは仮説をある程度支持するものの,一部については仮説と異なる結果が得られた.
著者
杉浦 友紀 奥平 裕 中村 剛士 伊藤 英則
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.595-602, 2009-02-28 (Released:2016-01-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

Healing music and Musicotherapy attract attentions recently. They are beginning to be used in the medical treatment. On the other hand there are little practical utilization to relax with video images compared with music. Visual information is said to occupy about the whole of 80% humans receive from five senses. Therefore it has some potential that visual information affects human's mental and physical state as well as aural information does. This paper attempts to investigate the relation between characteristics of video images and mental relaxation. The one of characteristics we focus is motion speed of video images. It is considered that it might correspond to tempo of music. This paper investigates the relaxation effect by using the index calculated by heart rate variability analysis. The experimental results and analysis confirmed that viewing video images might have higher effect of reducing stress than eyes closed state and the relaxation effect might depend on motion speed.
著者
前田 光泰 蟹井 瞳 加納 政芳 中村 剛士
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.28, pp.713-714, 2012

本稿では、マリオの行動則を、進化計算によって獲得する手法について検討する。
著者
YANG KAI 中村 剛士 加納 政芳 山田 晃嗣
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.1K1OS2a04, 2018 (Released:2018-07-30)

日本のコミックにはオノマトペがよく現れる.また,新しいオノマトペは日々創造され,コミックに登場している.当然ながら,造語された新しいオノマトペは日本語辞書では見つけることができない.そのため,中国語を母国語とする人にとっては,その新しいオノマトペの意味や印象を理解することは難しい.そこで,本稿では,日本語オノマトペから中国語オノマトペへの機械翻訳を提案する.提案する翻訳システムは音象徴性仮説に基づくものである.この翻訳システムは現在構築中である.本稿では,システムの構成要素について述べ,それらの実現可能性について議論する.
著者
奥村明徳 中村剛士 加納政芳 山田晃嗣 村川賀彦
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.117-118, 2013-03-06

HRIでは,人とロボット間のインタラクションで得られる情報を元に,ロボットの疑似感情を生成・振舞として表出することがよく行われる.本研究では,RSNPを利用し,外部環境から情報をクラウド経由で獲得し,ロボットのマインドの生成・振舞表現に活用することを提案・実装する.これにより,より人と人の間のインタラクションに近い自然なコミュニケーションの実現を目指す.先行研究では,特定の環境下で生成したロボットマインドに基づくロボットの振舞にたいし,人がその振舞に同調する可能性について調査を行い,ある程度可能であるとの見込みを得た.そこで,本稿では多様な気候の外部環境下において,ロボットが人に同調できるか確認を行い,提案手法の有用性を確認する.