著者
細谷 泰久 西田 修 原田 秀樹 日下 輝年 波田 重英 坂 洋一 堀井 充 大野 辰治 杉山 建生 井上 文彦 中井 妙子 水本 孝 古川 裕夫
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.298-300, 1995-02-10
被引用文献数
3

症例は生来健康な32歳男性.平成5年1月30日早朝より右上腹部痛を自覚し当院受診.血液,尿検査にて白血球11100/μl,逸脱膵酵素の上昇(血中アミラーゼ3128U,尿中アミラーゼ65000U)を認め,腹部USおよびCT検査で膵頭部の腫大,上腸間膜静脈から門脈本幹に拡がる血栓を認めた.急性膵炎及びそれに伴う門脈血栓症と診断し,膵炎の治療と並行してヘパリンの投与を行い門脈血栓の消失を確認した.急姓膵炎の経過観察において腹部USおよびCT検査が有用であるが,その実施に当たっては,門脈血栓の合併の可能性をも考慮する必要があると思われた.
著者
井上 文夫
出版者
京都教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

肥満児の身体活動量を増加させるため、学校での健康診断、健康教育の授業を利用した介入プログラムを実施し、身体計測値、血清脂質、脈波速度による動脈硬化測定、生活習慣調査をO 市の公立学校で3年間実施した。まず、小児における腹囲値、脈波速度の標準値を得た。介入プログラム実施後、肥満だけでなくやせの頻度も減少した。生活習慣は56%に改善がみられ、改善した例では肥満度、血清脂質、動脈硬化度とも改善する傾向が見られた。生活習慣では、食習慣や運動習慣のみでなく、睡眠習慣の重要性が確認された。肥満予防のための健康教育プログラムの実施は、肥満改善ばかりでなく、生活習慣全体を改善する機会となり、運動能力や学習効果にも良い影響を与えると考えられた。