- 著者
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今井 美和
吉田 和枝
- 出版者
- 石川県公立大学法人 石川県立看護大学
- 雑誌
- 石川看護雑誌 = Ishikawa Journal of Nursing (ISSN:13490664)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, pp.51-62, 2018-03
HPV ワクチン接種が推奨されていた世代の高校2,3 年生女子を対象として,子宮頸がんとその予防に関する知識,子宮頸がんと子宮頸がん検診に対する態度の状況を把握するため,2014 年度にヘルスビリーフモデルを用いた質問紙による調査を行い,179 人の結果について分析した.HPV ワクチン接種者は66.5% であった.半数以上の者は子宮頸がん,HPV ワクチン,子宮頸がん検診の用語,子宮頸がんの発症年齢を知っていたが,HPV の用語,子宮頸がんの症状,HPV,HPV ワクチン,子宮頸がん検診に関する知識のすべての項目については半数に満たなかった.子宮頸がんに罹患する可能性と子宮頸がん検診の有益性を認識していた者は20% 前後で,20 歳からの子宮頸がん検診受診の意識があった者は24.6% であった.子宮頸がんとその予防に関する教育を受けた者は38.5%,20 歳からの子宮頸がん検診の受診を周囲から勧められた者は15.1% であった.それ故に,子宮頸がんとその予防に関する情報を女子高校生に合った方法で提供して理解と認識を深める必要があると考えられた.