著者
石田 泰雄 太田 一成 伊藤 滋之 中浜 龍夫 三木 秀樹 吉川 治利
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.175-182, 1993-05-20
被引用文献数
10

アリール部分を種々の縮合複素環で置き換えた新系統のスルホニル尿素類を合成し, 除草活性をしらべた.その結果, イミダゾ[1, 2-a]ピリジン環を導入した化合物の多くが高い除草活性を示すこと, その中で2位にメチル, 塩素, 臭素またはトリフルオロメチルなどの置換基を有するイミダゾ[1, 2-a]ピリジン-3-イルスルホニル尿素類がイネに対しすぐれた選択性を有することを見いだした.その中から, 1-(2-chloroimidazo[1, 2-a]pyridin-3-ylsulfonyl)-3-(4, 6-dimethoxypyrimidin-2-yl)urea(Code No.TH-913)を選抜し水田用除草剤として開発中である.このものはイネに対する安全性が高く, 0.5∿1.0g/aの薬量で難防除雑草として知られるミズガヤツリやクログアイを含む高範囲の雑草に卓効を示した.