著者
佐藤一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.556-569, 2005-02-15
被引用文献数
1

複合ドキュメントを実現するコンポーネントフレームワークを設計・実装する.これはテキストや画像などの多様なコンテンツを実現するコンポーネントとその合成によって高次なドキュメントを実現するものである.従来の複合ドキュメントと同様にコンポーネントの合成やシームレスなコンテンツ表示・編集能力を提供するとともに,このフレームワークでは各コンポーネントがコンテンツに相当するデータ部分に加えて,そのコンテンツを表示・編集するプログラム部分も内蔵できるという自己完備性を導入する.さらにモバイルエージェント技術を利用することにより,コンポーネントにコンピュータ間移動性を与える.これによりネットワークを自律的に移動しながら情報配信を行うドキュメントが実現できるようになる.本論文ではこのフレームワークの概要を述べるとともに,Java言語を用いた設計・実装について概説し,さらに応用事例を示す.This paper presents a new framework for building mobile compound documents in distributed system, where a compound document to be dynamically and nestedly composed of software components corresponding to various contents, e.g., text and image. The framework enables each component to migrate over a network under its own control by using mobile agent technology and be are self-contained in the sense that they include not only their contents but also their programs for viewing and editing the contents. It also provides several value-added mechanisms for visually manipulating components embedded in a compound document and for seamlessly combining multiple visible components into a single one. Therefore, we can easily create and operate autonomous documents, which can change their contents and distribute themselves over a distributed system. This paper describes this framework and its implementation, currently using Java as the implementation language as well as a component development language, and then illustrates several interesting applications to demonstrate the utility and flexibility of this framework.
著者
佐藤 一郎
出版者
目白大学
雑誌
目白大学経営学研究 (ISSN:13485776)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.55-65, 2005

拙稿は、主に日本の大企業におけるコーポレィト・ガバナンス(企業統治)について論じるが、この概念自体がアメリカからの輸入概念であるため、アメリカ企業の動向や斯論の展開に関わらざるをえない。周知のように、CalPERSやTIAA-CREFのような年金基金の株主行動が経営者の一連の解任劇につながってから、一躍統治問題が注目されるようになった。ITバブル崩壊後は企業犯罪の多発が統治と経営規律をめぐる議論を活発化した。こうした議論の流れは一部、日本企業にも共通するが、とはいえより大きな問題はバブル以後明らかになったビジネスモデルの陳腐化である。同時に、時代のヘゲモニーは生産者から消費者に完全に転換した。したがって、企業統治の仕組みも被統治側のガバナビリティをも含めてこのうねりの圏外にあってよいはずはない。企業統治は、すぐれて今日的な問題であると同時に企業の在り方の根幹に関わる問題でもある。
著者
佐藤 一子
出版者
金子書房
雑誌
児童心理 (ISSN:0385826X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.p1288-1294, 1980-07
著者
吾郷 万里子 佐藤 一石 遠藤 貴士 岡島 邦彦
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.65, no.7, pp.483-492, 2008 (Released:2008-07-25)
参考文献数
30

結晶性セルロースを水,エチレングリコールあるいはトルエン存在下ボールミル処理し,溶媒との相互作用によって生ずるセルロースの形態変化およびセルロースの分子運動の変化について,NMR 緩和時間,熱刺激脱分極電流(TSDC)法を用いて解析を行った.ボールミル処理後のセルロース粒子の形態は溶媒種によってそれぞれ異なり,水,エチレングリコールを用いた場合は微細繊維状(ミクロフィブリル),トルエンを用いた場合はフレーク状の粒子であり,いずれも結晶性であった.溶媒無添加(ドライ状態)でのボールミル処理では微細繊維状組織が破壊され球状の非晶性粒子が得られた.   溶媒存在下でのセルロース鎖の分子運動性を 1H NMR 緩和時間(T2)により解析した結果,水あるいはエチレングリコールを添加した場合,セルロース鎖の分子運動性は向上し,トルエンを添加した場合には低下した.さらに熱刺激脱分極電流(TSDC)法によりセルロースの局所的なドメイン構造変化について調査した.ボールミル処理による結晶性の低下に伴って,セルロース主鎖のミクロブラウン運動に対応する α 分散付近の温度は大きく低下し,TSDC 値は増加した.また−60℃ 付近の β 分散のピーク温度と TSDC 値も結晶性の低下とともに変動し,β 分散は分子鎖間水素結合性に関連した局所的な緩和モードであることが推測された.またセルロース中に水が存在する場合には TSDC 値が増大したことから,セルロース主鎖の分子運動性が活発化することが示された.一方,トルエンはセルロースの主分散にはほとんど影響を及ぼさず,水素結合性の低い局所的なドメインの分子運動性に対して特異的に作用することが明らかとなった.
著者
佐藤 一誠 中川 裕志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.43, pp.25-28, 2007-05-17

Unigram Mixture(UM) は教師無し文書分類などで幅広く使われている確率的生成モデルである。UM は、混合モデルであり、実際の適用にはユーザーは混合数決定問題を常に抱えている。近年、このような混合モデルにおいて、Dirichlet Process(DP) を用いたノンパラメトリックベイズモデルが注目を集めている。DP を用いることでデータに合わせてモデル構造(混合数)を変化させることができる。本研究では、DP により拡張した UM に対して、collapsed Variational Bayes inferense を用いてモデル学習する手法を示す。対数尤度と F-score による評価により従来手法に対する有効性を確認した。UnigramMixture(UM) is a probabilistic generative model that is widely used in unsupervized clustering of documents. UM is a mixture model and have a problem of how to determine the number of clusters. Recently, a nonparametric Bayes model using Dirichlet Process(DP) has gotten a lot of attention in this problem. Models using DP can determine the number of cluster corresponding to data. In this paper, we expand UM by DP and present a scheme that learns the model by Collapsed Variational Bayes inference.