著者
伊牟田 凌雅 光田 恵 岩橋 尊嗣 棚村 壽三 中村 皇紀
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集 第44回人間−生活環境系シンポジウム報告集 (ISSN:24348007)
巻号頁・発行日
pp.67-68, 2020 (Released:2021-04-23)
参考文献数
2

国内外の宿泊施設に対して、においに関するアンケート調査を実施した。実際に回答を得られ たのは、国内外合わせて計 186 件であった。そのうち、全体の約 90%の宿泊施設が何らかのにおいの 問題でゲストから苦情を受けたことがあった。また、宿泊施設の苦情において約 80%は客室における 苦情であった。においの質については、「タバコ臭」「香水・アロマ臭」「体臭・汗臭」が原因となって いた。
著者
長谷 博子 光田 恵
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.35-43, 2012 (Released:2018-03-22)
参考文献数
23

本研究では,室内の温湿度がにおいに対する嗅覚閾値,臭気強度と快・不快度に及ぼす影響を官能評価により検討することを目的とした.パネルは,若年者の男性7名を対象とした.におい物質は,スカトール,イソ吉草酸,β-フェニルエチルアルコールを用いた.測定項目は,嗅覚閾値,臭気強度と快・不快度とした.嗅覚閾値は,におい物質間や温湿度条件間において,有意な差は認められなかった.スカトールは,嗅覚閾値の平均が最も低く,標準偏差も小さかった.臭気強度と快・不快度は同様の頃向を示し,快適条件(25℃, 50%)が他の3条件に比べて,におい物質ごとに感じ方が異なることが明らかとなった.冬季条件(22℃,20%)は,におい物質が異なっても感じ方への影響が少ないことが示された.イソ吉草酸は他の2物質よりも温湿度条件の影響を受けることが示された.β-フェニルエチルアルコールとスカトールは温湿度条件の影響を受けにくいことが明らかとなった.
著者
長谷 博子 光田 恵
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 = Journal of human and living environment (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.35-43, 2012-05-01

本研究では,室内の温湿度がにおいに対する嗅覚閾値,臭気強度と快・不快度に及ぼす影響を官能評価により検討することを目的とした.パネルは,若年者の男性7名を対象とした.におい物質は,スカトール,イソ吉草酸,β-フェニルエチルアルコールを用いた.測定項目は,嗅覚閾値,臭気強度と快・不快度とした.嗅覚閾値は,におい物質間や温湿度条件間において,有意な差は認められなかった.スカトールは,嗅覚閾値の平均が最も低く,標準偏差も小さかった.臭気強度と快・不快度は同様の頃向を示し,快適条件(25℃, 50%)が他の3条件に比べて,におい物質ごとに感じ方が異なることが明らかとなった.冬季条件(22℃,20%)は,におい物質が異なっても感じ方への影響が少ないことが示された.イソ吉草酸は他の2物質よりも温湿度条件の影響を受けることが示された.β-フェニルエチルアルコールとスカトールは温湿度条件の影響を受けにくいことが明らかとなった.
著者
吉田 和之 磯本 淳貴 今井 秀秋 光田 恵 柏原 誠一 松田 克己
出版者
Japan Association on Odor Environment
雑誌
におい・かおり環境学会誌 = Journal of Japan Association on Odor Environment (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.126-134, 2008-03-25
被引用文献数
1

一般住宅の臭気対策の基礎データを取得することを目的として,調理で発生した焼肉臭の主成分の分析を行うとともに,カタログ等でにおい低減が表示されている各種市販内装材の臭気低減効果と持続性能の評価を行った研究である.<BR>最初に,GC-におい嗅ぎとGC-MSにより,焼肉臭の主成分がアルデヒド類や硫黄系化合物であることを明らかにした.次に,20Lのステンレス製容器中で市販の珪酸カルシウム系の内装材が焼肉臭気を低減することを明らかにした.<BR>実際の住環境に近い1m<SUP>3</SUP>のボックスを用いて,臭気低減効果を臭気濃度等で評価したところ,焼肉臭が珪酸カルシウムやアルミ珪酸塩系の内装材により低減されることが確認された.また,珪酸カルシウムとアルミ珪酸塩系内装材の効果持続性の相違がデシケーターを用いた促進試験で明らかにされた.
著者
光田 恵 村田 順子 棚村 壽三
出版者
人間-生活環境系会議
雑誌
人間-生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.179-180, 2014

本研究では、在宅介護環境の臭気対策に必要なデータを収集することを目的とし、臭気発生場面の調査を実施した。1次調査では、ガスセンサーを用いて在宅介護環境の臭気の発生場面、発生状況を調査した。2次調査では、1次調査において、においの発生場面と特定した場面の臭気を採取し、嗅覚測定法と臭気成分分析を行い、臭気濃度、臭気強度、快・不快度、臭気質、臭気成分濃度などのデータを収集した。1次調査の結果、主な臭気発生場面は、排便行為、尿・便によるおむつ交換時、体位変換時であり、寝室の使用済みおむつ用のごみ箱からのにおいが室内の臭気のレベルへ影響している可能性が示された。2次調査の結果、摘便時は臭気強度、不快度が高く、摘便時、便によるおむつ交換時に、メチルメルカプタン濃度と酢酸濃度が上昇傾向にあることが明らかとなった。
著者
廣瀬 正幸 棚村 壽三 山本 健 光田 恵
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.1-7, 2016 (Released:2018-01-10)
参考文献数
8

食品を用いた官能評価のパネルを選定するための味の識別試験の呈味物質濃度に関しては、約40年前から研究がなされているが、約40年前から食の多様化による変化によって、若者の味覚が変化している可能性がある。そこで、本研究では、既往の研究濃度を参考に、三点識別試験法を用いて大学生の味の識別能について検討を行った。得られた知見は以下のとおりである。1)味の検知率は、甘味が47.9%、塩味が98.6%、酸味が47.9%、苦味が49.3%、うま味が91.8%であった。味の認知率は、甘味が39.7%、塩味が68.5%、酸味が34.2%、苦味が35.6%、うま味が60.3%であった。2)既往の配偶法と今回の三点識別試験法の認知率を比較すると、塩味とうま味はほぼ同じ値であったが、甘味や酸味、苦味は三点識別試験法の方が約20~30%程度低い値であった。
著者
板倉 朋世 光田 恵 棚村 壽三
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.73, no.625, pp.335-341, 2008-03-30 (Released:2008-10-31)
参考文献数
14
被引用文献数
3 10

In this study, we focus attention on odor of at the time of adult diaper exchange that was the factor to raise odor level in the patient room. An object of this study is to clarify main odor components and odor emission rate from excrement. In addition, we showed clearly the diffusion of the odors at the time of adult diaper exchange with the odor sensor installed in the patient room. The findings obtained are summarized as follows.(1) Odor concentration of excrement changed with the amount of excrement, the treatment contents of the medication, the intake method of the meal and the kinds of the meal, etc. The highest odor concentration was 23000.(2) The highest odor emission rate of at the adult diaper exchange was 460m3/min, and ventilation requirement was 57.5m3/min.(3) We clarified the main components of excrement were “hydrogen sulfide”, “methyl mercaptan”, “isovaleric acid”, “n-valeric acid”, “butyric acid” and “aldehydes”.(4) The odor generated at the time of adult diaper exchange diffused from the odor emission source, and the air current to occur by the work of the nurse influenced the diffusion of odor.
著者
磯田 則生 久保 博子 都築 和代 東 実千代 光田 恵 佐々 尚美 萬羽 郁子
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

省エネルギーと個人の適応能力に着目し、住居の最適空調環境を明らかにするため、一連の温熱環境実測調査と空気環境調査、人工気候室での環境適応実験と空気質実験を行った。その結果、冬期のトイレや浴室環境の劣悪さ、環境共生住宅や半地室の快適性や断熱改修の高齢者の健康生活への効果を示した。又、空気環境の悪化の懸念と臭気環境の制御の重要性が明らかになった。さらに、省エネルギーを意識すると、夏期の快適温度が1℃上昇することや、寒さに弱い被験者や高齢者の温熱的特性について示した。