1 0 0 0 OA 知識の構造論

著者
出口 弘
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.17-23, 1984-03-30 (Released:2009-07-23)
参考文献数
13
被引用文献数
1
著者
森 毅 出口 弘
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2019年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.152-154, 2019-12-25 (Released:2019-12-23)

多品種少量生産が主流になっている日本の製造業で、原価計算における正確な間接費の配賦は深刻な問題となっている。賃借対照表を作成する際に行う標準原価計算よりも正確な間接費の配賦を行うための原価計算手法としては、活動基準原価計算などが提案されているものの、計測コストなどの関係で普及には至っていない。今日IoTの普及によって計測コストの問題が解決される中で、IoT時代に適する新たな原価計算の手法とそれを用いた原価計画のフレームワークが求められている。そこで本研究では人の作業のブレからいかに原価のブレが発生するかをシミュレーションを用いて示し、IoT時代に考えられる新たな原価計算手法の提案とその精度の検証を行う。
著者
市川 学 出口 弘
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1012-1019, 2013 (Released:2013-11-27)
参考文献数
11

This paper describes specific points of simulation models in the urban simulation domain. Most of the agent-based models in this domain are made with using the cellular automaton methodology, but lack of considering life spaces, such as houses, offices, schools and so on. In this paper, we make two similar infection models. One is based on the cellular automaton and the geographic information system without considering life spaces, while the other is with life spaces considered. From simulation results, we find that simulation results become significantly different due to the differences between ways of model construction, and realize that life spaces are very important for some social phenomena that focus on interactions between human and human, and human and spaces, such as a spreading infection phenomenon.
著者
田沼 英樹 出口 弘
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J90-D, no.9, pp.2415-2422, 2007-09-01

SOARS(Spot Oriented Agent Role Simulator)は,社会システムをマルチエージェントシステムとしてボトムアップにモデル化するために開発された新しいシミュレーション言語である.SOARSは当初,伝染病の感染シミュレーションの記述言語として開発された.社会生活を営む人々の行動を記述するためSOARSにいくつかの独自なモデル概念が導入されたが,それらがより一般的な社会シミュレーションの記述にも有用であることが分かった.SOARSは三階層のモデリングフレームワークをもつ.下位層はJava言語であり,中位層が,我々のモデリングフレームワークの核となるSOARSスクリプト言語とその開発実行環境であるモデルビルダーである.本論文ではSOARSの中核となるモデリングフレームワークにつき,その特質と設計,実装について明らかにする.そこではエージェントの役割行為を記述する宣言型のスクリプト言語と,因果的に順序関係をもつ複数のステージという概念に基づいた手続き型の実行順序制御が導入される.上位層は,プログラミングの知識のないユーザがモデルを開発するための開発実験GUI環境である.
著者
出口 弘
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.122-132, 2014-04-01

本稿では日本の漫画を広く絵物語のコンテクストの中で位置づけ,その文化史的な意義と可能性を明らかにする。日本の絵巻や浮世絵,絵草紙,漫画などの諸コンテンツは社会階級に依存せず創作され,また複製や二次創作を積極的に是認する文化を持つ。これは欧州型の,オリジナル作品にオーラがあるとみなし二次創作を是認せず,権威による作品の評価を基軸とするアートの文化とは大きく異なる。本稿では,絵物語の歴史を概観しながら,あらゆる社会の場から表出され,異なる立ち位置の人々の世界観を混淆循環させる力と多様性を持つメディアとしての絵物語空間に着目する。その上で,漫画の様な絵物語を日本のサブカルチャーではなくメインカルチャーとして位置づけその可能性を論じる。
著者
出口 弘
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.67-86, 2004-03-31 (Released:2008-12-22)
参考文献数
26
被引用文献数
2 1

本稿で我々は、エージェントベース社会システム科学の研究プログラムにひとつの数理的な基礎を与える、社会学習に関する動学的なモデルとその分岐構造を分析する。そのために代替案選択に関する非定常マルコフ過程を導入し、そこから社会学習動学(SLD)と呼ばれる動的システムを定式化する。SLDは、エージェントベースモデリングとそのシミュレーションに対する理論的枠組みを提供する。この力学系の平衡点を変化させるために境界条件を制御する間接制御に着目しSLDを規範の形成と崩壊のプロセスの分析に適用する。これはもともとR.アクセルロッドによって規範ゲームとメタ規範ゲームとして定式化されエージェントベースシミュレーションによって分析されたものである。本稿ではこれにSLDを用いた再定式化を与えたものを数理的に解析し、幾つかの性質を定理として明らかにする。これは結果として二次の社会的ジレンマ問題に対する一つの解を与える。
著者
猪原 健弘 木嶋 恭一 出口 弘 今田 高俊 桑子 敏雄 蟹江 憲史 金子 宏直 中丸 麻由子
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究課題では、人文学、社会科学、理学、工学を横断するアプローチにより、参加型合意形成メカニズムについての理論・方法・実践に関する知識体系を整備した。特に、(1)合理的な主体の集団の中に協力が生まれるメカニズムを、コンピュータ・シミュレーションを用いて解明した。(2)合意と合意形成が満足するさまざまな性質、特に、合意の達成のされやすさや、合意の崩れにくさについての理論的成果を集約し、可視化した。(3)合意形成の支援のモデルを構築した。という3点が研究成果として得られた。
著者
田沼 英樹 出口 弘 清水 哲男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.63-63, 2005-04-15
被引用文献数
3

私たちはエージェントベースシミュレーションのための新たなプラットフォームとしてSOARS(Spot Oriented Agent Role Simulator)という言語を開発した.SOARS は当初,病院内でのSARS院内感染シミュレーションを行うための記述言語として開発された.病院内では医師,看護師,患者など様々な役割を持つ人々がそれぞれのルールに応じて複雑な社会的行動を行い,相互に影響を与えあう.これらの人々を自律的なエージェントと見なし,そこに協調,対立,あるいは無自覚の感染などの相互作用を入れることにより,一種の複雑系が構成される.そこで,このようなルール行動を抽象化したモデルを定義し,スクリプト言語として表現することにより,シンプルかつ柔軟にシミュレーションを記述することができる.SOARS 言語処理系の実装にはJava 言語を利用し,リフレクションを用いることにより柔軟な言語の拡張を可能にしている.そして,スクリプトのみで表現することが困難な処理については,Java のクラスを直接利用することができる.現在,SOARS の処理系は各エージェントについての処理を逐次的に行うが,言語モデル自体は処理の逐次性を仮定していない.将来的には別の処理系で並列分散処理が行える可能性があり,あるいは新たな並列処理アーキテクチャのパラダイムとして発展する可能性を秘めている.本発表ではSOARS モデル概念,スクリプト文法,処理系の実装,およびシミュレーション結果の実例について説明を行う.We developed a new language for agent-based simulation platform named SOARS (Spot Oriented Agent Role Simulator). At first, SOARS is developed for a simulation of SARS infection in a hospital. In hospital, there are various persons who play each role such as doctor, nurse and patient. They act complex social behavior as their own rules and interact with each other. We regard the persons as autonomous agents with interaction like cooperation, opposition, or unaware infection. And they construct a kind of complex system. We abstract the model of agents' rule actions and represent them as script language, and then we can describe simulations simple and flexible. We implement SOARS in Java language and enable functional expansion by Java reflection feature. Also, processes which are difficult to describe only by script language can be implemented in reinforcement by external Java classes. At present, SOARS implementation processes agents one by one, but the language model does not assume consecutiveness of the processes. In the future, other implementation can be parallel and distributed, and may provide a new paradigm of parallel processing architecture. In this presentation, we explain SOARS modeling concept, grammar of script language, detail of implementation, and example of simulation.
著者
出口 弘
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.67-86, 2004-03-31
被引用文献数
2

本稿で我々は、エージェントベース社会システム科学の研究プログラムにひとつの数理的な基礎を与える、社会学習に関する動学的なモデルとその分岐構造を分析する。そのために代替案選択に関する非定常マルコフ過程を導入し、そこから社会学習動学(SLD)と呼ばれる動的システムを定式化する。SLDは、エージェントベースモデリングとそのシミュレーションに対する理論的枠組みを提供する。この力学系の平衡点を変化させるために境界条件を制御する間接制御に着目しSLDを規範の形成と崩壊のプロセスの分析に適用する。これはもともとR.アクセルロッドによって規範ゲームとメタ規範ゲームとして定式化されエージェントベースシミュレーションによって分析されたものである。本稿ではこれにSLDを用いた再定式化を与えたものを数理的に解析し、幾つかの性質を定理として明らかにする。これは結果として二次の社会的ジレンマ問題に対する一つの解を与える。