著者
藤原 広行 功刀 卓 安達 繁樹 青井 真 森川 信之
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR EARTHQUAKE ENGINEERING
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.2-16, 2007 (Released:2010-08-12)
参考文献数
5
被引用文献数
6 8

1995年兵庫県南部地震以後, 日本における地震観測網, 特に, 強震観測網は大きく変化し, 世界でも希な高精度・高密度強震観測網が構築されることとなった.K-NETは, その代表的なものの1つである.兵庫県南部地震からほぼ10年が経過し, 地震直後に整備された観測網の機器の更新が必要となってきている.この10年間における, データ通信, 計算機関連技術の発展は目覚ましく, 様々な新しい技術が利用可能になってきた.防災科学技術研究所では, 強震記録をオフラインで利用する従来のスタイルの強震動研究だけでなく, 地震直後の即時対応にも利用可能な強震動データリアルタイムシステムの構築を目指し, 新型K-NET システムを開発し, 新型K-NET 強震計の整備を実施した.
著者
功刀 卓 青井 真 中村 洋光 藤原 広行 森川 信之
出版者
SEISMOLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
地震 第1輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.243-252, 2008
被引用文献数
20

A new calculation method is proposed for a real-time seismic intensity indicator (<i>I</i><sub>r</sub>), whose concept is similarly to the JMA seismic intensity (<i>I</i><sub>JMA</sub>)defined by Japan Meteorological Agency. With the increasing requirements of earthquake early warning (EEW) system, it is much more obvious that <i>I</i><sub>JMA</sub> has a real-time delay since the <i>I</i><sub>JMA</sub> needs a filtering operation in frequency domain. In order to improve the real-time calculation suitable for the EEW system, a new real-time seismic intensity indicator, <i>I</i><sub>r</sub> (real-time seismic intensity), is defined by using an approximating filter in time domain instead of the original filter in frequency domain. This indicator, <i>I</i><sub>r</sub>,can be calculated as a time series on real-time and its maximum value, <i>I</i><sub>a</sub> (approximate seismic intensity), corresponds to an approximate value of <i>I</i><sub>JMA</sub>. The relationships between <i>I</i><sub>JMA</sub> and <i>I</i><sub>a</sub> value are examined by means of using a large number of strong motion records. Results show that <i>I</i><sub>a</sub> value estimates <i>I</i><sub>JMA</sub> with reasonable accuracy in wide intensity ranges. For a small computing system like a strong-motion seismograph, it is easier to process <i>I</i><sub>r</sub> than processing <i>I</i><sub>JMA</sub>. Therefore, <i>I</i><sub>r</sub> is suitable for using in an EEW system based on the concept of JMA seismic intensity.
著者
堀 貞喜 石田 瑞穂 青井 真 井上 公 大久保 正 岡田 義光 小原 一成 笠原 敬司 木村 尚紀 熊谷 博之 汐見 勝彦 関口 渉次 根岸 弘明 野口 伸一 松本 拓己 山水 史生 藤原 広行 功刀 卓 浅野 陽一 関根 秀太郎 廣瀬 仁 松原 誠 安逹 繁樹 伊藤 喜宏 針生 義勝 松林 弘智 松村 稔 宮川 幸治 山品 匡史 坂無 雅子 雷 楓 伊東 明彦 岩田 知孝 ト部 卓 川勝 均 木下 繁夫 工藤 一嘉 纐纈 一起 佐藤 春夫 佐藤 比呂志 武井 恵雄 中尾 茂 平田 直 平原 和朗 堀家 正則 松澤 暢 山北 聡 綿田 辰吾 山野 誠
出版者
独立行政法人防災科学技術研究所
雑誌
防災科学技術研究所年報 (ISSN:09186441)
巻号頁・発行日
vol.15, pp."I-12"-"I-16", 2004-09-06

地震調査研究推進本部の総合基本施策(「地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策(平成11年4月23日)」)、及び調査観測計画(「地震に関する基盤的調査観測計画(平成9年8月29日)」、「地震に関する基盤的調査観測計画の見直しと重点的な調査観測体制の整備(平成13年8月28日)」、「地震に関する基盤的調査観測等の結果の流通・公開について(平成14年8月26日)」)等に基づき、高感度・広帯域地震観測施設と強震観測施設を整備し、観測網の維持・管理・運用を行う。これら基盤的観測網と防災科研の在来地震観測網から得られるデータの収集・処理を行い、気象庁、大学等のデータと合わせて蓄積・流通・公開を行う。また、防災科研が海外に整備した観測施設についても、円滑な維持・管理とともに、観測方式の高度化を行いつつ、データの収集・処理・蓄積・公開を行う。さらに、各観測網から得られるデータを用いて、高度な地殻活動のモニタリングを実施し、地震活動状況の推移を判断するための研究成果を創出する。