著者
千代 章一郎 田中 貴宏 平田 直人
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.285-290, 2015 (Released:2015-04-30)
参考文献数
6

This paper aims to consider the Kansei of the fourth graders of the elementary school to the public space through the analysis of the environmental estimation and the proposal by means of the use of Five Senses' icons and Thanks icons. The method can be categorized into three stages, the first being the conduction of the fieldwork and workshop about security in their school route and around school. In the workshop, students make suggestions about the security of a well-known city. The second being the collection of the result data discriminated in quantitative terms in order to understand their tendency and the third stage being the qualitative consideration of the proposed typical.According to the analysis during the estimation phase by the fourth graders of the elementary school, it is revealed that Thanks icons bring about the positiveness of the children.
著者
飯尾 能久 松澤 暢 吉田 真吾 加藤 照之 平田 直
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.213-229, 2003-09-16 (Released:2010-03-11)
参考文献数
97
被引用文献数
1

We review recent studies on spatial distribution of asperities, and space-time variations of aseismic slips deduced from analyses of strong ground motions, displacement rates, continuous crustal deformations, and repeated microearthquakes in the Sanriku-oki region along the Japan trench. These various analyses suggest a possible scenario about occurrence of large earthquakes; asperities, which are defined as areas of large slips at earthquakes, repeatedly break when the stresses at asperities are loaded and reach to their strengths by aseismic slips occurring in the surrounding regions. If this scenario is the case and we estimate the strength, extent of asperities, and space-time variations of aseismic slips around the asperities, we will be able to forecast occurrence of large earthquakes to some extent. Moreover, we will be able to simulate the whole subduction process including seismic cycles along a subducting plate boundary if we find a conclusive constitutive law of frictional slip and succeed in estimating detailed distribution of the frictional parameters on the plate boundary. Although loading and generation mechanisms of intraplate earthquakes might not be the same as the interplate ones, the slow slips along the fault surface must play an important role for their generation.
著者
平田 直 汐見 勝彦 加納 靖之
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2020
巻号頁・発行日
2020-03-13

近年、地球科学の分野においても、様々なデータのオープン化の取り組みが行われている。1995年に発生した阪神・淡路大震災が、地震学分野におけるデータのオープン化の起点となった。この震災の発生を契機として政府に設置された地震調査研究推進本部は、1997年8月、地震や地殻変動の観測を含む基盤的調査観測の基本的な考えをまとめた計画(地震に関する基盤的調査観測計画)を公表した。この計画に基づき、防災科学技術研究所(防災科研)は地震観測網(Hi-net, F-net, K-NET, KiK-net)を、国土地理院はGNSS連続観測システム(GEONET)をそれぞれ日本全国に整備した。また、この計画では、基盤的調査観測の結果を公開することを原則とし、円滑な流通を図るよう努めることが定められている。現在、上記ならびに大学等の研究機関による観測データはオンライン共有されており、様々な防災情報の発信や研究開発に活用されている。また、基盤的調査観測計画に基づく観測データはインターネット上でも公開されており、各機関が定めたポリシーに従うことを前提に、ウェブサイトから自由にダウンロードして利用することが可能である。地震観測網については、その後、南海トラフ域の地震・津波観測を目的としたDONETが海洋研究開発機構により構築されたほか、2011年東日本大震災の発生を受け、日本海溝沿いに海底地震津波観測網(S-net)が防災科研により整備された。2016年4月にDONETが防災科研に移管されたことを受け、現在は、陸域の地震観測網、基盤的火山観測網を含めた陸海統合地震津波火山観測網MOWLASとして防災科研による運用およびデータ公開が行われている。大学においても、微小地震観測のデータを公開する「全国地震データ等利用系システム」が整備されたのをはじめ、気象庁の観測情報や統計情報、国土地理院の測地データ、産業技術総合研究所の地質・地殻変動データなど、大学・研究機関での地震学に関わるデータ公開が進んできた。学術界でのオープンデータの動きだけでなく、国や地方自治体によるオープンデータの流れも背景にある。一方、大規模な観測システムを将来にわたって維持し、データ公開を継続するためには、データの必要性や有用性を客観的に示す必要がある。また、学術雑誌等において、解析に使用したデータを第三者の検証用に容易に参照可能とすることを求める傾向が強くなっている。このような要望に対応することを目的として、防災科研MOWLASの観測波形データに対し、DOI(Digital Object Identifiers;デジタルオブジェクト識別子)の付与がなされた。海洋研究開発機構、国立極地研究所でも既にDOIを付与した多様かつ大量のデータの公開がなされている。機関や研究グループとしてデータに識別子をつける方向性のほか、データジャーナルやデータリポジトリを通じたデータの公開の例も増えつつある。これらの取り組みは、データの引用を容易にするとともに、広く公開されているデータの利用価値を客観的に把握し、データ生成者のコミュニティへの貢献度を評価する指標となることが期待されている。また、研究成果(論文等)の公開(オープンアクセス)、データの公開(オープンデータ)だけでなく、研究の過程もオープンにする取り組み(オープンコラボレーション)も実施されている。例えば、観測記録や地震史料を市民参加により研究に利用可能なデータに変換そたり、地震観測に市民が参加するなどの試みである。これらは研究データを充実させるとともに、研究成果を普及し、「等身大の地震学」を伝えるためにも有効であると考えられる。さらに、データをオープンにした場合、研究者コミュニティの外でも有効活用されるために必要となるツールの整備や、データの意味を正確に伝えるための工夫も必要となってくる。データのオープン化は今後ますます進むと考えられ、多様なデータのオープン化が地震研究を活性化することは疑いない。一方で、効率的にデータ公開を進めるためのデータフォーマットや公開手段の標準化、公開のためのハードウェアの構築や維持にかかるコストの確保、観測などのデータの生成から公開までの担い手の育成、など課題も多い。日本地震学会2019年度秋季大会では「オープンデータと地震学」と題する特別セッションを開催し、上記のような現状把握や、学術界を取りまくオープンデータの状況、個別の取り組みについて広く情報交換を行なった。学会内での議論はもちろんのこと、関連の学協会や学術コミュニティとの連携をはかりつつ、地球惑星科学分野のオープンデータの進展を追求したい。
著者
平田 直之
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.742-749, 2013 (Released:2013-11-09)
参考文献数
12

2011年8月から使用可能となったデスフルランは,本邦で最も新しい吸入麻酔薬である.すでに多くの施設で使用されているが,従来の吸入麻酔薬と比較して,麻酔の維持,覚醒や回復はどのように異なるのであろうか.また,高濃度デスフルランは,気道刺激性を有し,交感神経活動を刺激することが知られているが,実際使用する際に留意すべき点としてどのようなことがあげられるのであろうか.本稿では,デスフルランを実際に臨床使用する中で見えてきた,デスフルラン麻酔の特徴および留意点について述べる.
著者
平田 直之 宮本 英昭
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.271-280, 2011-12-25

土星系の魅力的な衛星は,タイタンやエンセラダスだけではない.カッシーニ探査機の活躍によって得られたさまざまな知見は,その他大勢の小型衛星も,太陽系科学において極めて興味深い対象であることを示している.小型衛星は,その小さな重力場や弱い熱的変成履歴という意味で小惑星と対比できるだけでなく,その特徴的な形態や表層の状態が,ほかの衛星や周囲の環と複雑な相互作用の結果であることから,土星系における衛星や環の形成や進化の鍵を握っていると考えられる.本稿では,こうした多様性に富む土星系小型衛星の姿と推定される内部構造,さらには進化史について概説するとともに,今後の探査で期待される観測について議論する.
著者
平田 直之 宮本 英昭
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.271-280, 2011-12-25 (Released:2017-08-25)
参考文献数
22

土星系の魅力的な衛星は,タイタンやエンセラダスだけではない.カッシーニ探査機の活躍によって得られたさまざまな知見は,その他大勢の小型衛星も,太陽系科学において極めて興味深い対象であることを示している.小型衛星は,その小さな重力場や弱い熱的変成履歴という意味で小惑星と対比できるだけでなく,その特徴的な形態や表層の状態が,ほかの衛星や周囲の環と複雑な相互作用の結果であることから,土星系における衛星や環の形成や進化の鍵を握っていると考えられる.本稿では,こうした多様性に富む土星系小型衛星の姿と推定される内部構造,さらには進化史について概説するとともに,今後の探査で期待される観測について議論する.
著者
鈴木 崇 菊地 一範 若杉 貴志 千賀 雅明 味村 寛 占部 博之 平田 直
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.71-76, 2022 (Released:2021-12-24)
参考文献数
8

交通事故低減の社会的ニーズが高まりを見せる中,交通事故シーンでのドライバ操作特性・傾向を知ることは自動車開発はもちろん先進運転支援システムの基準作りを議論する際にも重要である.そこでドライビングシミュレータを用いて緊急回避場面でのドライバ操作の特徴を年齢層(高齢層・中間層・若年層)別に把握した.
著者
肥田 光正 出口 祐子 宮口 和也 中園 雅子 平田 直希 中川 理恵 北山 淳 浜岡 克伺
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.529-533, 2018 (Released:2018-07-06)
参考文献数
26
被引用文献数
2

〔目的〕本研究の目的は,大腿骨頸部骨折を受傷し,人工骨頭置換術を施行した患者を対象に歩行動作能力の回復を予測する因子として,急性期術後痛の強度と下肢筋力を調査することである.〔対象と方法〕対象者は,外傷による大腿骨頸部骨折後に人工骨頭置換術を施行した48名のうち除外基準の該当者を除く31名とした.術後の急性痛は,Verbal Rating Scaleを用いて術後7日目に患側の最大荷重時の疼痛を測定した.下肢筋力は,術後7日目の等尺性膝伸展筋力体重比を測定した.〔結果〕早期歩行自立群と歩行自立群は,疼痛は中等度の荷重時痛で,両下肢等尺性膝関節伸展筋力は筋力体重比16.8%で一定の判別精度を示した.〔結語〕歩行動作自立に必要な日数は,急性期術後痛強度および膝伸展筋力に一定の影響を受けることが示唆された.
著者
平田 直也 中桐 斉之
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.347-348, 2017-03-16

近年、大型スーパー等を始めとして、普通の有人レジではなくセルフレジを設置している店舗が増えてきている。レジサービスの向上とスムーズな会計を実現するために設けているが、実際には客自身が面倒な作業をしなければならないため、セルフレジを避けて有人レジへと向かう客も多い。セルフレジを嫌う客もいる中で、実際にどのような効果が認められているのだろうか。本研究では、マルチエージェントシステム(MAS)を用いたシミュレータを開発し、一人一人の客層、商品数などを個別に与えてシミュレーションを行い、その効果や実測値との整合性を調べた。
著者
津野 靖士 明田川 保 山中 浩明 翠川 三郎 山本 俊六 三浦 弘之 酒井 慎一 平田 直 笠原 敬司 木村 尚紀
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.5_102-5_116, 2012
被引用文献数
7

2011年東北地方太平洋沖地震の本震と余震の強震記録を用いて、首都圏および周辺地域に於ける周期2秒以上の地震動特性とサイト増幅特性を評価した。約650点の本震記録を用いたPGVとPGAから地震動が首都圏で複雑な分布を示すこと、擬似速度応答スペクトル分布から川崎~品川付近の東京湾沿岸部で周期2秒と3秒の速度応答が極めて大きいことが分かった。地表/地中の速度応答スペクトル比から算出したサイト増幅特性は、周期3秒以上の地震動に対して震源の位置に依存し、首都圏およびその周辺地域では東北地方の地震よりも長野県北部や静岡県東部の地震による地震動が大きく増幅されることが分かった。
著者
生間昇一郎 本宮 善〓 常深 邦彦 平田 直也 妻谷 憲一 森田 昇 植村 天受 金子 佳照 守屋 昭 吉田 克法 貴宝院 邦彦 平尾 佳彦 岡島 英五郎
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日泌尿会誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.903-909, 1988
被引用文献数
1

electroconductivity detectorを用いた高速液体クロマトグラフィー法による新しい尿中蓚酸測定法を開発し,この測定法はディスポタイプカラムを用いることによって前処置を簡便化し,さらに発色剤と反応させることなく直接蓚酸イオンをelectroconductivity detectorで検出できる.本法での測定範囲は1〜100mg/lで,再現性はtriplicate assayで,変動係数2.0±3.9%であり,健康成人10人の24時間尿中蓚酸排泄量の平均は25.6±4.7 mg/dayであった.
著者
笠原 敬司 酒井 慎一 森田 裕一 平田 直 鶴岡 弘 中川 茂樹 楠城 一嘉 小原 一成
出版者
東京大学
雑誌
東京大學地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.71-88, 2010-01-28

To better assess the seismic hazards produced by a magnitude 7 or greater (M 7+) earthquake in the Tokyo metropolitan area, we have launched the Special Project for Earthquake Disaster Mitigation in Tokyo Metropolitan area (2007−2011). This requires establishing a highly dense seismic-array observation network in and around Tokyo to monitor ongoing micro-earthquakes with relatively high precision even if noise levels are generally high. We have started developing the Metropolitan Seismic Observation network (MeSO-net). Deployment of MeSO-net seismic stations is currently underway. The number of observatories at project termination will be 400 with a 2−5km interval in space. In this paper, we summarize how we solved technically difficult and practical problems involved in MeSO-net construction. We start with a review of related work to better understand the technical difficulties involved in deploying stations in metropolitan areas such as Tokyo. Next, we explain our approach to verifying a meaningful design of an observatory and its deployment at local sites. We further describe our decision-making process in practice for implementing station deployment. We hope that establishing the MeSO-net will support a new assessment of the seismic hazards produced by M 7+ earthquakes in the Tokyo metropolitan area.
著者
中村 亮一 鶴岡 弘 加藤 愛太郎 酒井 慎一 平田 直
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.1_1-1_12, 2020 (Released:2020-01-31)
参考文献数
15

関東地方には約300点の加速度計から構成される高密度なMeSO-netが展開されており,2008年から連続波形記録が蓄積されている.これら高密度観測記録を用いることで,より高分解能の三次元減衰構造を求めることができることが期待される.ただし,各地震計は地中約20mの深さに設置されており,観測波形記録には地表からの反射波の影響が含まれると考えられるため,これらの影響を考慮してゆく必要がある.そこで,まず波形記録のスペクトルに現れる特徴を調べた.その結果,地中設置のためスペクトルに谷が形成されていることが確認できた.次に,MeSO-netとK-NET及びKiK-net記録を用いた三次元Q値とサイト増幅特性の同時インバージョンを行い,地中設置による地盤増幅特性への影響について解析を実施した.ここで,地盤増幅は卓越周期からグループ化し,それぞれのグループで同じ増幅をもつと仮定する手法であり,K-NET及びKiK-netの地表観測地点は8グループに分け,MeSO-netの地中記録は,それとは別の2グループに分けた.その結果,減衰構造は先行研究と整合した結果が得られた.地中設置の場合でも,その増幅率を適切に考慮することにより減衰構造を求めることができることを確認した.また,平均的にみて地中記録の増幅特性は地表の岩盤サイトに類似しており,地表の地盤の差異による影響に比べて小さいことがわかった.
著者
中川 茂樹 鶴岡 弘 川北 優子 酒井 慎一 平田 直
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.107-114, 2009

We launched the Special Project for Earthquake Disaster Mitigation in the Metropolitan Tokyo area to obtain high-resolution images of three-dimensional seismic wave velocity and attenuation structures. The core item of this project is a dense seismic array called MeSO-net for making observations in the metropolitan area. MeSO-net consists of 400 seismic stations, from which data are continuously collected at the Data Center at ERI. At the Sub-Center at NIED, data are backed up and integrated with Hi-net data. Seismic data with a sampling rate of 200 Hz are transmitted to the Data Center using ACT protocol. Data from all stations are received at the Data Center at ERI. After checking the quality (including lost packets) of data received, data are automatically processed and archived using the WIN system. This observational network and the Data Center are equipped with several new functions for reliable data transmission and ease of maintenance.
著者
森田 裕一 酒井 慎一 中川 茂樹 笠原 敬司 平田 直 鏡 弘道 加藤 拓弥 佐藤 峰司
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.89-105, 2009

The Autonomous Cooperative data Transfer Protocol (ACT protocol) is one of the data transfer protocols based on UDP/IP developed for the Metropolitan Seismic Observation network (MeSO-net). It has a robust re-send function to prevent data from being lost in the Internet route. Moreover, it also has a function to adjust the data transmission rate considering the quality of the Internet route and the load on the data-receiving system. If the Internet route is too busy to send all data, the transmission rate from the observation station is decreased automatically to ease the Internet traffic jam, and data that cannot be sent because of the limitation on the transmission rate are stored at each station. After conditions recover, the stored data are sent automatically at an increasing transmission rate and gradually catch up with real-time data. The transmission rate is decided by data transmission equipment at the station using pre-loaded algorithms, not at the data center. Therefore, the load at data center equipment is not so high even if the equipment receives data from hundreds of stations. We describe an overview of the ACT protocol, flow charts, and data format used in the protocol. We also demonstrate that the ACT protocol is very powerful for the vast size of the seismograph network composed of several hundred stations. The ACT protocol is generally applicable and can be used for data transmission systems in other scientific fields.
著者
山本 雅司 山田 薫 平田 直也 河田 陽一 平山 暁秀 柏井 浩希 百瀬 均 塩見 努 末盛 毅 夏目 修 平尾 佳彦
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.88, no.12, pp.1005-1012, 1997-12-20
参考文献数
22
被引用文献数
1

(背景) 二分脊椎における生命予後を左右する種々の合併症に対する治療法の進歩に伴い, 患者のQOLも向上し, 思春期や成人した女性症例より結婚および妊娠・分娩についての相談を受ける機会が多くなってきた. 本論文では, 妊娠・分娩を経験した二分脊椎症例について報告する.<br>(方法) 当院にて経過観察中に二分脊椎症例のうち妊娠・分娩を経験した5例を対象とした. 初回妊娠時の平均年齢は27.6歳 (26~32歳) であり, 5例においてのべ6回の分娩を経験した. 妊娠前に4例が泌尿器科にて手術を受けており, うち1例は膀胱拡大術が施行されていた. これらの症例につき, 妊娠中の尿路の形態的変化, 尿路感染, 腎機能, 産科的経過および合併症などについて検討した.<br>(結果) 妊娠中に上部尿路の悪化が3回の妊娠において見られたが, 分娩後は妊娠前の状態に回復した. 血清BUN値およびCr値は4例において妊娠経過中安定していたが, 6回の妊娠のうち3回に腎盂腎炎の合併がみられた. 分娩様式は経膣分娩が4回, 帝王切開が2回であった. 産科的合併症は早産, 微弱陣痛, 児頭骨盤不均衡が各2例および羊水過多1例であった. 出生児は平均在胎日数38w2d, 平均出生体重2784gであり, 全例健常児であった.<br>(結語) 二分脊椎症例においても, 予測される合併症を念頭に入れた泌尿器科的および産科的管理を行うことにより, 安全に妊娠・分娩が可能であると考えられた.