著者
村井 宏徳 加藤 明里 神戸 信人 高瀬 達夫 鈴木 弘司 森田 綽之
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.B_67-B75, 2017

<p>宮崎県児湯郡川南町の一般国道 10 号には,沿道商業施設の往来等から,乱横断する歩行者・自転車が多く,死亡事故が発生する単路区間が存在していた.このため,交通安全対策として,我が国で初めて信号機を設置せず,横断歩道を食い違いに配置した無信号の食い違い二段階横断施設が導入された.本研究は,我が国で初めて導入された,この二段階横断施設の導入効果を明らかにするために,導入前後に実施した各種調査の結果を用いて,二段階横断施設の安全性,円滑性の評価と,横断特性の変化を分析した.分析の結果,二段階横断施設の利用者が増加して乱横断が減少し,車両と接近した横断の減少や横断待ち時間の短縮等の安全・円滑面の効果が確認できた.また,歩道部より横断待ち時間が短縮する等の食い違い二段階横断の特性が確認できた.</p>
著者
加藤 明 Kato Akira
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料: 第6回スペースデブリワークショップ講演資料集=JAXA Special Publication: Proceedings of the 6th Space Debris Workshop (ISSN:1349113X)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-SP-14-013, pp.93-105, 2015-03-27 (Released:2015-03-27)

スペースデブリの発生の防止と衝突被害からの保護のための規格やガイドラインが様々な国際機関、国の政府、宇宙機関などから発行されている。国際標準化機構(ISO)でも種々の規格や技術レポートを発行し、現在も作成作業を続けている。これら規格の全貌を紹介し、他の世界の規格類と比較して紹介する。また、現在日本から提案し、制定作業中の「デブリ対策設計・運用マニュアル」の趣旨を説明する。このアニュアルにてISO のデブリ対策活動の全貌が把握でき、システムレベルからコンポーネントレベルまでのデブリ対策活動の要点が包括的に理解できることを願っている。 Several debris mitigation standards and guidelines have been developed in the international organizations, the administrations of national governments, and national space agencies. The international organization for standardization (ISO) has also developed and being developed various debris related standards and technicalreports. This presentation will introduce them and show the comparison among them. Also the current work to develop the “Space Debris Mitigation Design and Operation Manual” for spacecraft and launch vehicle orbital stages, which were submitted from Japan, will be introduced. This manual will support the space engineers to understand the total concept of the debris mitigation measures in ISO, and present recommendable activities with the hardware oriented manners for design and operation of the spacecraft subsystems and components. 会議情報: 第6回スペースデブリワークショップ (2014年12月17日-19日. 宇宙航空研究開発機構調布航空宇宙センター(JAXA)(CAC)), 調布市, 東京 形態: カラー図版あり Meeting Information: 6th Space Debris Workshop (December 17-19, 2014. Chofu Aerospace Center, Japan Aerospace Exploration Agency (JAXA)(CAC)), Chofu, Tokyo, Japan Physical characteristics: Original contains color illustrations
著者
加藤 明 Kato Akira
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料: 第13回宇宙環境シンポジウム講演論文集=JAXA Special Publication: Proceeding of the 13th Spacecraft Environment Symposium (ISSN:1349113X)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-SP-16-010, pp.127-131, 2017-02-15 (Released:2017-02-15)

宇宙専門誌に公表された世界の人工衛星の不具合の情報のデータベースを源泉として、そこから発生時期、不具合原因、現象、発生部位に関する統計分析を行った結果の概要を紹介し、特に放射線等宇宙自然環境に起因する不具合について整理し、宇宙自然環境の研究に携わる方々を支援することを目的とする。宇宙天気に起因する不具合は、全発生数455件のうち40件(約10%程度)を占める。不具合発生部位は軌道姿勢制御系のセンサ、コンピュータ、ホイール、イオンエンジン等プロセッサを有する多種の機器に及ぶが、その影響は一時的な機能停止が多く、全損に至ったケースは少ない。海外の分析で帯電・放電の不具合の割合が多いと報告されているが、今回の分析ではそれほど多くは検出できていない。本稿では先ず、2項にて不具合全体について報告し、次に3項にて自然環境に起因する事象について説明する。 会議情報: 第13回宇宙環境シンポジウム (2016年11月1日-2日. 情報通信研究機構 本部 国際会議室), 小金井市, 東京 形態: カラー図版あり Meeting Information: The 13th Spacecraft Environment Symposium (November 1-2, 2016. National Institute of Information and Communications Technology), Koganei, Tokyo, Japan Physical characteristics: Original contains color illustrations
著者
加藤 明彦 深山 牧子 稲松 孝思
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.830-834, 1988
被引用文献数
1

肝胆道系由来の<I>K. pneumoniae</I>による転移性全眼球炎2例を経験したので, 文献的考察を加えて報告する. (症例1) 69歳, 女性. 39℃ 台の発熱, 右季肋部不快感にて発症. 第5病日には右眼窩痛, 視力低下が出現した. 眼窩蜂窩織炎にて眼窩内容摘出術を施行. また右季肋部不快感, 軽度のアルカリフォスファターゼ上昇, 画像診断より胆嚢炎と診断し, 胆嚢摘出術を施行した. 眼窩内容, 術中胆汁より<I>K. pneumoniae</I>が検出された. (症例2) 77歳, 女性. 39℃ 台の発熱, 嘔気にて発症.第3病日より左眼痛, 視力低下が出現し, 全眼球炎にて眼窩内ドレナージが施行された.入院後, 画像診断より肝膿瘍と診断し, ドレナージを施行した. 硝子体液, 肝膿瘍より<I>K. pneumoniae</I>が検出された. いずれも血液培養は施行されていないが, 肝胆道系感染に伴う菌血症に続発した全眼球炎であったと思われた. <I>K. pneumoniae</I>による転移性全眼球炎は, 今まで自験例を含め20例報告されている. 感染原発巣としては肝胆道系が15例 (75%) と最も多い. 視力に対する予後は悪く, 16例 (80%) は失明し, 残る4例も視力の著しい低下を残していた. 従って, 原発巣の検索も含め, 早期からの対応が必要と思われた.
著者
加藤 明治
出版者
日本建設機械化協会
雑誌
建設の機械化 (ISSN:02855453)
巻号頁・発行日
vol.598, pp.57-60, 1999-12-25
著者
熊倉 泰久 増田 勝紀 加藤 明 鈴木 方紀子 高島 みさ子
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.713-722, 2008 (Released:2012-03-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1

我々は, 人間ドックの上部消化管検診として内視鏡検査を積極的に導入し, 一次スクリーニングを行っている。その対象となる主な胃病変に関し, 2005年の一年間にドック内視鏡検診を行った症例を検討対象とし, 背景の胃粘膜萎縮と病変の存在との関連を調べ, 高危険群の検討を行なった。また逐年受診の際の病変に対し, 前年判定の胃粘膜萎縮も合わせて検討した。「胃癌」「胃腺腫」症例では, 全例でC2以上の背景胃粘膜萎縮を有していた。男性, 特にO1, O2萎縮症例では, 高率に胃癌を認めた。背景に広範な胃粘膜萎縮を有するC3-O1, O2-O3の症例では, C2以下の症例を基準とすると, 胃癌のオッズ比が有意に高値であった。また胃粘膜萎縮C0, C1であった症例からは, 翌年の内視鏡検診にて胃癌は認めなかった。以上より, 胃癌検診において, 胃粘膜萎縮は重要な背景因子であることが再確認された。胃内視鏡検診としては, C2, C3以上を胃癌高危険群とし症例の絞りこみを行い逐年検診とすることがひとつの目安となり, C0, C1の場合は, 胃がん検診の観点からは翌年の内視鏡検診は不要と考えられた。ドック内視鏡検査は, 胃癌だけでなく, 食道炎・食道癌・胃十二指腸潰瘍などもその対象であり, 初回は内視鏡検査を行うことが多い。したがってその後の個々の絞り込みが重要であり, 限られた医療資源の中で効率の良い内視鏡検診を構築していく上で, 背景の胃粘膜萎縮は重要な評価項目である。
著者
芝山 幸久 滝井 英治 加藤 明子 松村 純子 島田 涼子 坪井 康次 中野 弘一 筒井 末春
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, pp.547-551, 1999-10-01

症例は初診時18歳女性で, 身長163cm, 体重37kg, 無月経と体重減少を主訴に来院した. 自己嘔吐や過食のエピソードはなく, 治療経過中に心窩部痛が出現したため内視鏡検査施行したところ, GradeBの逆流性食道炎を認めた. さらに約1年後胸のつかえ感, 心窩部痛が出現したため内視鏡検査再検したところ, GradeDの重症逆流食道炎を呈してした, プロトンポンプ阻害薬(PPI)のランソプラゾール投与にて1カ月後には著明に改善していた. 発症機序として, 低栄養状態に伴う胃排出能低下によりTLESRが増加し, 逆流性食道炎を発症したと考えられた. BNに逆流性食道炎が合併することは知られているが, ANでも胸やけや心窩部痛は胃食道逆流症を想定すべきである. 自覚症状は摂食不良の一因にもなるため, 早期に内視鏡検査を施行して, PPIなどの投与を考慮すべきである.