- 著者
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大河原 昭二
- 出版者
- 一般社団法人日本森林学会
- 雑誌
- 日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
- 巻号頁・発行日
- vol.46, no.7, pp.231-236, 1964-07-25
- 被引用文献数
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伐木運材事業における総合的合理化計画の1つとして, 機械化作業を前提とする集運材両プロセスの妥当な分岐点, すなわち集材距離と搬出道路(副林道, 作業道)密度との合理的関連性を研究することは, とくに重要な課題であると思われる。この報告では, 北海道帯広営林局管内トラクタ集材の場合をとりあげ, 比較的簡単な計画基礎理論の組み立て, 適用法, ならびに, 2,3の応用例についてのべる。(第1報)では数学モデルに必要な前提条件について記す。1)事業地の一部には既設道路(林道, 公道)が到達している。換言すればその道路は各事業地に到達するだけの密度を現有しているものとする。2)トラクタに配置される作業員数は, 機械1台当り一定とする。3)作業員の労賃は一律一定の日給制とする。4)トラクタ1台1日当りの集材功程は, 1サイクルタイムを固定時間と変動時間に大別し, 集材距離のみの函数と考える。(2)式参照 5)平均集材距離は, 集材総仕事量で定義する。事業地を近似矩形とみなし, 面にある材を点に集める場合の平均集材距離は(4)式のように示される。通常係数μは, 実用上0.8とみてさしつかえない。6)機械費ならびに作業費は, 集材距離などに関係なく, 1台1日当り一定とする。実績値による作業費は10,000円/台・日である。7)作業道延長によるトラック運材費の増加額は, 総経費の中で非常に少ないので, 無視する。8)事業地内の土場作設費は総額を一定とする。9)トラクタ集材作業路の末端部は, 本論と関係がないので, その密度は従来どおり藪出し集材作業を円滑にするだけ十分投入してあるものとする。