著者
小川 卓良 形井 秀一 篠原 昭二
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.44-55, 2005-02-01 (Released:2011-03-18)
参考文献数
3

第53回大会シンポジウム「局所治療と遠隔部治療-3」及び、昨年の調査を補完する目的で2回目のアンケート調査を行った。前回は、学会在籍12年以上の会員から無作為で選出したが、今回は我々が見て、学派やグループのリーダーと思わしき鍼灸師を対象とした。回答は全て記述式であった。87名発送し41名から回答があった。調査の概要は、治療方式 (現代派、伝統鍼灸派、中医学派、折衷派など) 、局所及び遠隔部治療が効果的な場合と効果的でない場合、局所及び遠隔部治療で効果がある病症とその選穴法則や刺鍼深度、ひびき、そして、両治療に対する意見等で、単純集計と一部クロス集計を試みた。今回のアンケートでは、対象がリーダー格であることと、前回までのシンポジウムとアンケート結果を踏まえた意見ということもあり、意見や考えが前回に比較してかなり集約されてきており、本シンポジウムの目的達成に一歩近づいたと思われる。
著者
縄田 隆生 中村 辰三 小田原 良誠 篠原 昭二 池内 隆治 北出 利勝 南川 正純 兵頭 正義
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
日本鍼灸治療学会誌 (ISSN:05461367)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.105-112, 1981-03-15 (Released:2011-05-30)
参考文献数
8

We previously reported on needle damage to needles sterilized 50 times. This time we increased the number of sterilizations to 100 times and investigated needle damage. damage.Sterilization was performed using a small high pressure steam sterilizer at a temperature of 126°C for 25 minutes each time.1. Non-gold or silver needles had a tendency to become finer but there was no remarkable weight change noted.2. Resistance to bending tests showed that Chinese needles become more difficult to break.3. Elasticity tests showed that non-gold needles become easier to restore to their original state.4. Insertion tests showed that some needles, especially Chinese needles and stainless steel No. 3 needles, become more difficult to insert smoothly.5. Hardness and sturdiness tests showed a general decrease in both factors with the exception of hard silver No. 3 needles and Chinese needles which become sturdier.
著者
工藤 章 宮原 昭二郎
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.209-214, 1986-03-30 (Released:2010-03-18)
参考文献数
3
被引用文献数
2 2
著者
和辻 直 関 真亮 斉藤 宗則 篠原 昭二 有田 清三郎
出版者
明治鍼灸大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

医療分野で伝統医学(東洋医学)の診察法を活用していく上で最大の課題は、東洋医学の診察法の有用性を明らかにすることである。そこで、東洋医学の診察法を応用した健康支援システムを構築する試みとして、東洋医学の診察法と客観的測定結果を比較し、その有用性を検討した。方法は本研究に同意を得た成人6名を対象に、個々の体調変化をみるために、2週間に計6回、午後に調査した。調査項目は(1)東洋医学の診察は、診察者が顔面診、舌診、声診、問診、脈診を行った。(2)客観的測定は、顔面情報にはサーモグラフィを用いて顔面皮膚温を測定した。また舌情報を画像記録し、舌診断システムにて判断した。音声情報では音声をレコーダーに記録し、音声解析ソフトにて解析した。同時に発話音声解析システムを用いて疲労状態を計測した。さらに生理学的検査は、安静仰臥位の姿勢で瞬時心拍とR-R間隔変動を30分間連続測定した。(3)体調の把握として東洋医学健康調査票(57項目)、健康関連QOL尺度のSF-8を行った。結果は、顔面診の結果と顔面皮膚温の低温部との一致率が約8割と高かった。声診の結果と音声解析の結果に関連を認めなかったが、音声の基本周波数は東洋医学健康調査票の気虚(R=0.59,p<0.0001)や虚証などの項目と相関した。システムの一部となる舌診断システムは東洋医学健康調査票との関連が少なく、別の視点で体調変化を捉えていた。東洋医学健康調査票の心(R=0.59,p<0.0001)、肺、陽虚などの項目は心拍数に相関を示した。また東洋医学健康調査票の虚証(R=0.54,p=0.001)や全体点数などの項目はSF-8身体的サマリースコアに相関を示した。なお発話音声解析システムは解析中である。顔面や舌、音声情報や東洋医学健康調査票の結果は、いずれも個人の体調変化を捉えていたが、密接な関連が少なかった。東洋医学は各診察情報から総合的に判断するために、各診察情報を統合し、その情報の特徴を抽出することで、個人の体調変化を捉える健康支援システムが構築できる可能性が示唆された。
著者
大河原 昭二
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.231-236, 1964-07-25
被引用文献数
1 1

伐木運材事業における総合的合理化計画の1つとして, 機械化作業を前提とする集運材両プロセスの妥当な分岐点, すなわち集材距離と搬出道路(副林道, 作業道)密度との合理的関連性を研究することは, とくに重要な課題であると思われる。この報告では, 北海道帯広営林局管内トラクタ集材の場合をとりあげ, 比較的簡単な計画基礎理論の組み立て, 適用法, ならびに, 2,3の応用例についてのべる。(第1報)では数学モデルに必要な前提条件について記す。1)事業地の一部には既設道路(林道, 公道)が到達している。換言すればその道路は各事業地に到達するだけの密度を現有しているものとする。2)トラクタに配置される作業員数は, 機械1台当り一定とする。3)作業員の労賃は一律一定の日給制とする。4)トラクタ1台1日当りの集材功程は, 1サイクルタイムを固定時間と変動時間に大別し, 集材距離のみの函数と考える。(2)式参照 5)平均集材距離は, 集材総仕事量で定義する。事業地を近似矩形とみなし, 面にある材を点に集める場合の平均集材距離は(4)式のように示される。通常係数μは, 実用上0.8とみてさしつかえない。6)機械費ならびに作業費は, 集材距離などに関係なく, 1台1日当り一定とする。実績値による作業費は10,000円/台・日である。7)作業道延長によるトラック運材費の増加額は, 総経費の中で非常に少ないので, 無視する。8)事業地内の土場作設費は総額を一定とする。9)トラクタ集材作業路の末端部は, 本論と関係がないので, その密度は従来どおり藪出し集材作業を円滑にするだけ十分投入してあるものとする。