著者
荷川取 佑記 原口 大 仲宗根 弘晃 儀間 靖 平良 秀平 砂川 喜信 比屋根 真一 黒沢 高秀 浅井 元朗
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.35-40, 2021 (Released:2021-07-13)
参考文献数
11

メキシコ原産であるトウダイグサ科のカワリバトウダイ(Euphorbia graminea Jacq.)は,日本でも沖縄本島のうるま市で2004年に確認された外来種であり,近年においても,沖縄県の離島である宮古島の各所でカワリバトウダイの生育を観察し,サトウキビ圃場への侵入を確認した。そこで,宮古島地域でのサトウキビ圃場におけるカワリバトウダイの分布状況およびその推移を把握するため,標本調査,過去に行われた植生調査の確認を実施し,現地調査を2017~2018年および2019年の2回に渡って行った。その結果,宮古島地域では2007年に初めて確認され,5年ほどで分布を拡大しながらサトウキビ圃場に侵入し,10年ほどで一部の離島を除くほぼ全域に広がり,2019年には宮古島地域のサトウキビ圃場全体の20~30%で確認された。本調査結果から,宮古島地域ではカワリバトウダイが既にサトウキビ圃場における主要な雑草の一つとなっており,また本地域において短期間で急速に分布拡大をしたことから,他地域においてもサトウキビ圃場における主要な雑草となる可能性があり,注視していく必要がある。
著者
奈良岡 聰智 小林 和幸 笹部 剛史 萩原 淳 小宮 京 大石 眞 赤坂 幸一 村井 良太 大山 礼子 葦名 ふみ 内藤 一成 伊東 かおり 原口 大輔
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、衆参両院事務局などが所蔵する膨大な未公開資料群の本格的活用を通して、近現代日本の政治史を「議会政治」という観点から再検討した。具体的な成果は、以下の3点に要約される。①「議会政治」の展開過程、議会事務局・議会官僚の役割を多面的に検証した。②新出史料「河井弥八日記」を翻刻出版した。③イギリスの制度を参照しつつ、議会関係資料の保存・公開体制のあり方について検討を行った。
著者
小林 和幸 奈良岡 聰智 大石 眞 森山 優 小宮 京 原口 大輔
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究は、「河井弥八関係文書」を中心として帝国議会・国会関係者の資料を総合的に分析・検討しようとするものである。本年度は、下記の通り、研究を進めた。まず、「河井弥八関係文書」の調査分析ならびに河井日記の刊行であるが、本年度は、河井日記中の昭和30年から32年について、翻刻と内容分析を行い『河井弥八日記 戦後篇4』を刊行した。また、河井日記の内、未刊行の明治、大正期の河井が貴族院書記官を務めた時期の日記についても翻刻作業を行った。なお、河井日記の昭和16年分についても研究分担者の森山優にグループが中心となって静岡県立大学の「Working Paper Series」により翻刻公開を行った。次に、「河井弥八関係文書」をより総合的立体的に分析するため、議会官僚や政治家の個人資料の調査・分析を行った。これでは、河井の女婿で、戦前の内務官僚で戦後衆議院議員を務めた舘林三喜男の日記の一部について、舘林家所蔵史料を複製収集した。さらに帝国議会貴族院関係では、貴族院議員多額納税者関係資料について長野県選出の「山田荘左衛門関係文書」につき調査し、初期の貴族院の政治会派に関する研究を進めた。また研究分担者の原口大輔は、河井弥八日記を利用した貴族院議長に関する研究書を刊行した。そのほか、研究分担者・協力者は、議会史に関する研究を進めている。なお、研究分担者間での連携を深めるために、2018年9月青山学院大学において研究会を行い、貴族院事務局に勤務し初代の参議院事務総長を務めた小林次郎の史料に関して、研究協力者の今津敏晃からの報告を聴取し知見を深めるなどの研究活動を進めた。さらに年度末の2019年3月には、静岡県掛川市の河井弥八記念館にて公開講演会と意見交換会を行い、河井弥八研究の進展を図った。
著者
原口 大輔
出版者
九州史学研究会
雑誌
九州史学 (ISSN:04511638)
巻号頁・発行日
no.173, pp.51-79, 2016-06